2017/07/25 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にピアさんが現れました。
■ピア > 真っ昼間。山中に流れる穏やかな小川にて、洗濯する少女は
川に浸かっているのにこめかみを流れてくる汗を手の甲で拭った。
洗っているのは少女の体には大きな黒いマント。
借り物なのでリュックに入れては皺になるかと気を遣ったのが裏目に出て、うっかり飲み物を零してしまったもので。
慌てて馬車から降り、急遽のお洗濯。
「黒くて良かった。大丈夫そう。」
染みの心配はなさそうで安堵しつつ、生地を傷めないよう撫でて洗う。
山賊も出ると聞いた場所だから早めに馬車に戻らねばならないが、少しは乾かしておきたいところだ。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にルヴィエラさんが現れました。
■ルヴィエラ > (所用を終えて、娼館へと戻った頃に、己が招いた客人が、館を出たと聞いた
勿論、其れは判っていた事でも在るが、其れにしてもこの時間に山脈を馬車で行くとは
――寧ろ、引き受けてくれる御者を良く見つけたものだと感心する
少しばかり考えた後で、後の事は頼むと、今宵の館の運営を副支配人たる娘に任せては
従業員用の扉を潜り、客から見えぬ場所へ隠れると同時――影に潜った)
――――……ふむ、行程は順調だった様だ。
(ずるりと、影を抜けて出た先は、山脈の途中。
道の先へと視線を向ければ、馬車が一台止まっていた
――動いていない、と言う事を、僅かばかり訝しげに感じながら歩みを進め
そして、其の馬車の客席を覗き込み、客席の前方、御者の席をちらりと流し見て
――彼女から発せられる、微弱な魔力の波長を周囲に探し始めよう
御者の席には誰も居らず、上着だけが置いて在った
時折在る手口なのだ、御者が、山賊の仲間である事など)。
■ピア > 自分の荷物が入ったリュックが馬車にないことだとか、諸々の不穏なことは与り知らず、
少女はじゃぶじゃぶと水から上がると洗い終えたマントを石の上に広げて、太陽の熱で水気を蒸発させようと。
(あ………っつい…)
出来ることなら完全に乾くまで待ちたいが、そうもいかない。
しかしあと10分程度なら許されるだろうかと待つことにして、その間再び水に入り、涼むことにした。
立てば川は脹脛の半ば程度の穏やかな流れで、足の裏を刺激する小石を感じながら歩くにはちょうど良い。
もし少女の姿を見つけるのなら、そんな暢気な水遊びに興じる図が見えることとなる。
■ルヴィエラ > (――微かな気配、方向は辛うじて読み取れた
歩みを進めて道から逸れ、川の流れる方へと暫く降りて行けば
其処に水の流れに足を浸からせ、歩いている客人の姿を認めた
さて、当人が無事だった事を幸いと取るべきか、其れとも騙された事を不幸と取るか
其の判断は取り敢えず、後回しにするとして、だ)
―――……火遊びは危険だ、と良く人は言うがね、負けず劣らず水遊びも危険だったりするのだよ?
(響かせる声、とは言え、別に咎めたりする様な物ではなく、あくまで戯言めいて
川辺まで近づいて行きながら、彼女へと向けて、初めに出会った時の様に一礼を見せて)。
■ピア > 「ぅ"わっ!!??」
声をかけられるまで全く気づかなかった様子の少女は、分かりやすくビクッと跳ねて反応。
一礼する見覚えのある姿に数秒間ぼけーっとしていた。
脳内でようやく処理出来たようで、恩人の名をようやく口にする。
「あれっ…ルヴィエラさん!?どうしてここに!?」
娼館を出る時に不在だったので、娼婦たちに感謝の言伝を頼んだ。
しばらく彼女たちとも会えないんだなぁなどと感傷にも浸った。
たしかに直接お別れを言えなかったのは心残りであったが、
まさか彼がここにいたから不在だったのかと勘違いすれば偶然は重なるんだなぁ…と暢気な感想であった。
ちなみに驚きすぎて、彼がかけてくれた言葉を深く吟味する余裕はない様子。
水飛沫を上げながら川の中央から彼のいる方へと歩み寄り。
■ルヴィエラ > (別に、唯何某かの理由で逃げただとか、偶々居なかっただけだとか、そう言う事なら別に良い
けれど、物事と言うものは、楽観的に対処すべきときと、懐疑的に対処すべき時が在る
今は、特に後者だろう――別に、彼女を其れに巻き込むかどうかは別としても、だ。)
―――……其の通り、この短い間に忘れられていたら、如何したものかと思ったよ。
ふふ、何、私も色々と用事があってね、キミに遅れて馬車を廻したら、上手く追いついたという訳だ。
(偶然なんて物で説得出来るとは思っていないから、多少なりと其れっぽい理由は作ろう
強いて言うならば、別に馬車なんてモノは廻していない訳だが
彼女がゆっくりと此方へ戻ってくるのならば、片掌を差し出して、転ばぬ様にと支えになろうか
川から上がるも、まだ足先を冷やすも彼女へと任せ、ゆっくりと己が方へと誘えば)
―――ところで…キミは、他に何か荷物は?
(――取り敢えず、あえて其れだけは問うて置きたかった
少なくとも馬車を開けた時にはそんな物は見当たらず…この場にも
手荷物らしきものは、置かれていなかったが故に)。
■ピア > 「へぇぇ~!お忙しいんですね。それはそうか。
あんな大きな娼館経営してるんですもんね。お付き合いとかありそですし。」
感心感心。実際には社会の成り立ちやしがらみに疎いので、経営者が何たるかは分からないのだけれど。
比較的自由に生きている自分とは違うのだろうと頷きながら、軽く会釈して相手の手をとる。
一旦川から上がると濡れた足の裏に感じる、太陽に熱せられた小石の不快感。
それらは少女から滴る水で濡れるが、すぐに乾く。そんな陽気だった。
「あ、ご心配なく。リュックは馬車に置いてありますし、今はこのマントだけです。」
もしかして持ってくれるつもりだったのかと勘違いした少女は遠慮するように言って、広げていたマントを回収に。
まだだいぶ濡れているが、そろそろ馬車を引いていた男性が痺れを切らす頃かもしれない。
いつでも戻れるようそそくさと準備し始める。