2017/07/14 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にハンさんが現れました。
ハン > 梟が三度鳴き、四度目を途中で止めた。

「……こりゃ縁起でもないのう」
良くない兆しだった。
夜。九頭竜山脈を移動していた道士は、すぐに背負子を下ろし術具を取り出す。
幸いなことに今夜は月が顔を出している。

「あらぱちかくさん……」

オリジナルの呪文を唱えながら、神鏡を月に翳した。
神鏡は月の光を透す。鏡に透された光を木剣に当てることで、妖魔退治の最大武器『月光剣』が完成するのだ。
まばゆく輝く月光剣を傍らに置くと、道士は大樹を背に悠然と腰を下ろす。
そして腕にはめた羅盤を覗き込む。羅盤の針は邪気に反応して動くからだ。

「本当はもうちょっと必要なものがあるんじゃが……ここではのう」

若い娘が通ればよいのだが。その確率は低いだろう。
もし魔の類が現れれば相手をせねばなるまい。
それが妖怪退治のプロフェッショナルの仕事なのだから。