2017/06/03 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にナズナさんが現れました。
ナズナ > 九頭龍山脈の山中、木々の茂みが鬱蒼と茂る、ただそれだけの景色。
その景色の一部がゆらゆらと揺れ、広がり…治まる。
気が付けば、そこには一つの影。
場違いな浴衣姿の女性が、そこに居た。
ゆらり、と揺れるような動きで辺りを見渡し、頬に手を当てて考えるような仕草。

「あら…主様に、他のお二方の気配も…?
そう、あちらが消えてしまったから、私もこちらに送られてしまったようですか…」

困ったような表情、しかし、そこまで深刻そうではない口調で女性は呟く。

ナズナ > と、そんなのんびりしている女性の気配を感じてか、数匹の魔物が姿を現わす。
分かる者にはすぐに分かるだろう、魔物はゴブリン、各々手に獲物を握り、女性を囲む。

「あら、まあまあ、確かあれですわね、ゴブリン?
でも確か架空上の精霊とか妖精とか…」

思い出すように言葉を口にする女性だが、それを無視して襲い掛かってくるゴブリン達。
振り上げる獲物が、次々と女性に襲い掛かるのだが…

がつ、と確かな感触。だが、女性はまったく動じていない。

「いけませんわね、まずは語り合う事が大事…ですが、言葉が通じなければ意味もありませんか?」

動じない相手に、焦りを見せるゴブリン達は、もう2・3度と獲物を女性に打ち付ける。
だがしかし、やはり効いているようには見えていないから焦りは募るばかりとなって。
内数匹は、半ば自棄になって武器を振るい続けていた。

溜息を漏らす女性。その唇が『大人しくお家に帰りなさい』と言葉を紡ぐ。
言葉は通じないはず、なのに、その言葉を発した途端にゴブリン達は大人しくなり、そのまま姿を消していった。

ナズナ > きっと、あちらもこちらの存在に気付いてはいるだろう。
正確には、一人はすでにこちらに向かって来てはいるようだ。
それならば…来るまで、のんびりと待たせて貰いましょう、と。
手頃な切り株を見付け、そこへと腰を下ろす。
そう経たずして、到着するだろう事は分かっている。

「とりあえず…色々と教えて頂きませんとね。
私達が揃うのは、本当に久し振りでしょうし…積もる話もあるでしょう」

目を閉じ、耳を澄ませる。
静かに…ただ静かに、迎えが来るまで女性はその場で待つのであった。
そうして、迎えが来れば、女性はやってきた男と共に、その場を後にした。

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からナズナさんが去りました。