2017/05/02 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山中」にジンさんが現れました。
ジン > この世界では、良くある事。
理解はさせられたが、いまだ納得の出来ぬ部分は多い。
今、目の前をどこかに向かい移動をする連中もその一つだ。
何かを閉じ込める為に作られた荷台が数台、明らかに狙いは…

目の前とは言っても、相手に見えている訳ではない。
己の持つ能力、隠密の技で連中の通る後に続いていた。

狙う場所には普通には入れない。
ざっと見た感じ、術者風の者は…居ない。
つまり、何らかの魔法の道具とやらを持ち歩いているのだろう。
身を隠したまま、それに続き後を歩み、確証を得るまでは様子身をしていた。

ジン > 別に、この連中をすべて殺めてしまえば事は簡単に終わる。
…だが、一部はそれを目的でなく、護衛としてきている者達も居る感じだ。
根本から救いようのない悪ではない者を、簡単に殺める訳にはいかない。
………まぁ、主である者の考えではあるが、優先させるべきだろう。

と、連中の会話に傾けていた耳に、ある一人の男が発した言葉が届く。
この道具を使えばどこぞに入れるようになるのだという内容…多分、それが例の道具とやらだろう。
見てみれば、自慢げにその手によく分からない形を象った装飾品を持っていた。

それが分かれば、こんな事を続けている理由もない。
次の瞬間、その言葉を発した男のすぐ近くに、今まで無かった者の気配が現れる。

「…では、それを頂こう」

こちらから発する、短い言葉。
そして、手にしているのは、先ほどの装飾品。
それを見た男は、慌てて己の手を確かめてみる。
無い…今の今まであったはずの装飾品が、一瞬で奪われたのだ。

ジン > あれを奪い返せ!と、男の声が響き渡った。
男の仲間や、護衛として雇っているだろう者達が、こちらへとやってくる。
そんな事をのんびりやっている間に、こちらは手にした装飾品に、軽く力を当ててみる。
見た目、そう頑丈そうでない装飾品だ、それが壊れるくらいの力を加えてみるも…壊れない。

魔法の物品というものは、妾らが行う妖力を込めたと同じように頑丈なのじゃ。

主である者の言葉だ。まさに、その言葉通りであるのは、これで理解した。
そうなると、今はそれを打ち消す力を持つ主か、最近はこの世界に詳しくなったもう一体の式神に任せるしかないか。
等と考えている間に、集まってきた連中に取り囲まれる形となる。

「諦めて去れ。やろうとしている事は、無駄な事だ」

人数差は歴然の状況、なのに、表情一つ変えずにさらりと言い放つ。
それを聞き入れる程、大人しい者達でもないのだが。
言葉を無視し、襲い掛かってくる連中に、軽く溜息を付き…その手を、腰に差した刀の一本に添えた。

ジン > 「さて…我が今振るうは、殺人剣か、活人剣か」

鞘に触れ、親指が鐔へと押し当てられる。
そして…その姿が、襲い掛かる者達の目の前から消えた。
否、早過ぎる動きに、その目で捉え切れなかったのだ。

幾重もの、打ち込まれる音が一つの音であるように鳴り響く。
勝負は一瞬だ、襲い掛かって来なかった者達を残し、残り全員が倒れ伏した。
こちらはと言えば…同じ場所に立っている形だ。刀を抜いた様子も見られない。

ジン > 軽く視線を巡らせる。
戦えそうな者達は、今、倒れた者達で全員だろう。
ならば、もう終わりだと、触れていた手を刀から離す。

「空のままでは寂しいものもあるだろう、こうしておいてやる」

つかつかと荷台に近寄り、その扉を開く。
踵を返し、男達へと戻ってくると…一人、また一人と掴み上げ、荷台へと放り始めた。
中は随分と窮屈になるだろうが、気にせず、全員を詰め込む。
そして、扉を閉め…術を使い、地面から一本の鉄の棒を作り出した。
元あった錠を打ち壊し、代わりにそれを差し込み、それを端と端から折り畳むようにへし曲げてしまう。
頑丈な荷台自身もそうそう打ち壊せず、力を持たない人間においては錠の代わりとなった折曲がった鉄の棒も外せないだろう。
少なくとも、今、この場では。

ジン > 「お前達のような連中への、主からの言伝だ。
真っ当な仕事に就け、次にこうした形で会う事があれば…ただでは済まない、とな。
…顔は覚えた、忘れない事だ」

残った者達にそれを伝え、これでもう終わりだと、背を向ける。
まだ他があるとも限らない、ここだけに構い続けている訳にもいかないだろう。

「まったく…馬鹿狐も、面倒な事をさせてくれるものだ」

誰にともなく、ぽつりと呟く。
そのまま、男はその場から姿を消していった。

ご案内:「九頭龍山脈 山中」からジンさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にクライブさんが現れました。
クライブ > 「ったく、手間を掛けさせんなよな」

九頭龍山脈の山中目の前を逃げる数人の男たちを追いかけてぼやく。
奴らが山賊の討伐にでも来ているのならば見逃したのだがそうではなく、ミレー族を捕まえての一攫千金を考えた集団と知ればやると事は一つを追いかけ。
比較的近くの逃げる一人に太い銃身の銃を向け躊躇いなく引き金を引き轟音を響かせる。
撃ち出された螺子釘を背に浴び倒れた男を他を追う序とばかりに踏みつけ、虫の息となった止めを刺す。

「次はてめぇらだ。俺に会った不運を呪いな!」

残りの男たちの一人、轟音に足を止めた男との間合いを詰めれば熱を持った銃身で横一文字に頭を殴りつぶし山中を駆ける。

クライブ > 残り少なくなった男たちは軽装と山歩きに慣れているのか中々に距離が縮まらないことに舌を打ちそれでも追いかける。
今の拠点とした集落を守ることは勿論、それ以上に奴隷商人を始末することは約束した誓い。
見回りのついでに見つければこうして狩る事に迷いなどはなくその命を摘み取っていく。

自身も山歩きに慣れたとはいえ体の大きさや装備の重さのせいで空いた距離が縮まらないままでは逃がしてしまう。
仕方ないと小型の魔道銃を抜けば独自に作り出した弾速だけが売りの魔法弾を男たちの背に向け何度も撃ち放ち。
当たり所の悪かった幾人かはそのまま動かなくなり、まだ意識がある様子の男へと近づいていく。

クライブ > 必死に倒れたまま逃げようとする男に近づき踏み付けて動きを封じ見下ろし。
自分には記憶にはないがその男は自分を知っているようで必死に命乞いをする姿を気にも留めずに銃を振り上げる。

「恨むならミレー狩りに乗った自分を怨みな。糞野郎が」

そのままに迷わず振り下ろし硬い物を割り潰す感触に眉間に皺を寄せる。
最近剣の代わりに使いだした単発の大型銃、肉厚な銃身は鈍器にも使えると…ある意味この男たちで行った試しの結果に満足も出来て。

銃の制作者は良い顔はしないだろうが使えるものは使う質なだけにもう一丁ぐらい買うのもいいかと考え。
残りの男も作業の用に始末をすれば街道へと見回りに戻っていく。

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からクライブさんが去りました。