2017/03/12 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道」にタマモさんが現れました。
タマモ > カジノで十二分に稼ぎ、その日は贅沢に宿で過ごし、今は王都への帰り道。
まずはゾス村を目指している途中であり、馬車を使ってのんびりと進んでいた…はずであった。

「ふむ…お主等、今日は運が良い。
いつもの妾であれば、とうにその身は無事で済んではおらんかったぞ?」

口元を扇子で覆い、肩に掛けた唐傘をくるりくるりと回しながら…街道の所々に倒れた男達を見下ろしていた。
別に大した事ではない…いや、相手によっては大層な事だが…まぁ、要するに山賊に襲われたのだ。

馬車にはさっさとこの場を去らせ、一人で相手をしていた。
そう、相手をしていた。勝敗は既に決している。
命を奪うまではしていない、軽く頭に衝撃を与え脳震盪にさせただけだ。

タマモ > 「ふふ…とはいえ、何もありませんでした、では反省もするまい。
馬車を襲い、あれやこれや奪い去る予定だったんじゃろう?
ならば………その逆も然り、のぅ?」

その言葉も聞いているかどうか、そんな男達に言葉を掛けながら、ごそりごそりと袖を漁る。
取り出したるは、大きな風呂敷だ。
それを地面に広げ、ゆっくりとした足取りで、男達へと近付いていく。
くすくすと笑いながら、その手を伸ばし…

…それからしばらく後、街道には何一つ身に付けてない男達が転がされていた。
獲物から、装備から、衣類から、所持品から、そのすべてを風呂敷に包み込んだのだ。
適当に、この辺りを眺められる場所に腰掛け、男達の意識が戻るのをのんびりと待つ。
もちろん、その目的は反応を見て楽しむ為である。
…性格が悪い?褒め言葉として受け取っておこう。

タマモ > まぁ、男達の反応は大体の予想通りのものであった。
目を覚ます、今の己の状態を確認する、こちらに気付く、そして…
残った最後の一人が、逃げ去っていったのを眺める。

それはそうだ、何一つ持たぬのに、自分に何をするというのか。
見えなくなるまで眺め、終われば、よいせ、と腰を上げる。
その背には、男達から奪った品々の詰まった風呂敷包み。

「うむ、もう少し予想外のリアクションも欲しいところじゃったが…まぁ、許してやろう。
これに懲りたら、もう少し襲うにしても相手を見る事じゃ」

ふふんっ、と偉そうに胸を張る。

タマモ > 戻ったら…さっさと売り捌いてまおう。
そんな事を考えながら、少女は歩みを進めるのであった。

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道」からタマモさんが去りました。