2016/10/03 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にドルクスさんが現れました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にカノンさんが現れました。
ドルクス > 「よーく観察するんだよカノン、あれが皆が冒険者と呼ぶ連中だ」

森の中、必死に隠れようとはせずボーッと立ちながら前方の4人パーティーを眺める
タンクにアタッカー、マジックキャスターにアーチャーとよくある構成の四人組
そう、今日はついに冒険者に慣れる練習を始めたのだ

「あのレベルじゃ僕らには気付きもしないから。気楽にリラックスして眺めてみよう?」

少し...いやかなり緊張しているカノンの肩を叩く
きちんと獲物は選んだのだから安心するように
何かあれば自分がついていると

「相手はまだまだひよっこ、ゴブリンと変わらないよ」

カノン > 「武器もってる…」

ムーと眉を寄せるようにして主人の隣でジーっと見てる、睨んでるに近い目線だけど
怖がるというよりも嫌いなものを見てる感じ

主人の手が肩に触れて思わずビクッと肩が跳ねる
それでようやく気づいたように隣の主人をみては、ニコッと笑ってみせて

「4人いても主さまほほうが強い?」

ドルクス > 「そりゃぁ魔物や原生生物を殺すのに必要だしね。
彼等の自衛も意味もあるんだし」

無手でここまでくる冒険者がいればそれはイカれてるか本物の強者だろう
彼等は装備もまだ目立った補修の跡もないいわゆる新人
新人同士集まるのは悪くない手だ

「もちろん。あれくらいのレベルだったら片手間で倒せるよ」

傲慢でも虚栄でもない事実
実際に彼らがここで魔族に目をつけられれば生きて帰るのは絶望的だろう
武器云々の話ではなく経験と地力が違う

「彼等はまだ取るに足らない弱者のうちの一人だ。
でも人間はとんでもない速さで成長する、きっと彼等も数年で雑魚なんて呼べなくなるね」

いつもとは違い真面目に考察し答える
カノンの苦手意識克服も兼ねているのだから真面目になるのは仕方ない
四人はどうも猿型の魔物を探しているらしい
初心者一人では危険だがここまで整ったパーティーなら
万が一がない限り無事に狩りを成功させるだろう

「あぁそれと、多分森の中なら彼等よりカノンの方が強いと思うよ?」

と、そんなことを呟いてみた

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にドルクスさんが現れました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にドルクスさんが現れました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からドルクスさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にドルクスさんが現れました。
カノン > 主人のいうように、確かに街で見かけるヒトよりも
見た目にも浅いような感覚

匂いも、まだ染み付いたものもなく
身につけたままの匂い、新しいということなのかなと小首をかしげて

「じゃあ…あと数年したら、私も、あーゆうヒトに殺されちゃう?」

少し寂しげに主人を見上げれば…獣の自分は狩られる側になるだろうことは
想像できて

ドルクス > 「それは無いよ、彼等が狩るのは魔物で獣人を殺すなんて依頼はまず有り得ない。
もしあったとしても僕が守るから安心していいよ」

何を馬鹿なと一蹴する
カノンが殺される?自分の目が赤い内はそんなことあり得ない
少し怖がらせてしまったかなと頭をなで

「人や獣人を狙って殺すような輩は暗殺者や冒険者崩れだね。
そういう奴らには注意が居るけどどちらにせよ僕を出し抜けるような奴はそうそう居ないさ」

幻覚、空間、催眠
この三種の魔法を得意とする自分を出し抜ける輩がはたして王都に居るかどうか

「それに言ったでしょ?
カノンの方が強いって、カノンは獣人としての力を十分使いこなせてる
そこらの男になんて負けないぐらいさ」

カノン > 「うん」

頭を撫でられたら嬉しい、つい尻尾が揺れてしまうから
先の不安もすぐに消えてしまう

「あーゆう細いヒトも大きいヒトになるのかな、街にいたヒトとか
魔族の国の人も大きいひといたから」

目の前には華奢そうなヒトもいて
体型は様々、それでも男性となれば
自分よりも体格は良さそうに見えてしまうから

ドルクス > 「鍛えたり成長すれば大きくはなるかな?」

大きい人とはおそらく街にいた筋肉ダルマみたいな奴の事だろう
あれは極端な例だがなろうと思えばなれる
ただ魔族の巨漢は人間とは次元が違うので無理なのだが

「おっと、やり始めたね。あれが彼らの仕事さ」

気付くとパーティーは猿の魔物と交戦し始めた
木の枝を器用に掴んで立体的に動き翻弄する魔物達
ただタンクとアタッカーが後ろの二人への攻撃をきちんとブロックしている
その間に矢や魔法で少しずつ確実に魔物は数を減らされる
賢いと入っても所詮低級の魔物の知恵ではこの程度だろう

「彼等はこうして魔物と戦い時には魔族とも戦う
傭兵は人同士の戦いに駆り出されることがほとんどだし
冒険者だって身内同士で争うこともある」

魔族は力が正義のような臆面がある
だから魔族同士命を奪い合うなんてことは滅多にない
そこが人間達とは違う所だろう、不満があれば己の力を高めようとする

「どうだいカノン、同じ種族で削り合う様な連中が....まだ怖いかい?」

カノン > 「うーん…」

目の前の数人の動きと猿、目で追うように見続けているけど
主人の説明を聞きながら、考えるような唸りを

「怖くはないけど…嫌い猿たちなにも悪いことあの人たちにしてないのに」

恐怖感よりも嫌悪感…ただ、嫌い

立場が違えど、村を襲った武器を持った人と…襲われて死んでいった人たち
少し前のことでも思い出したか…
嫌う感情はイライラとしたものに変わって、三角耳がピンと立ったまま

ドルクス > 「嫌い...いい答えだ」

武器を持つ人間へのトラウマが嫌悪感に変わった
これはとても喜ばしいことだ
よしよしと頭を撫でる

「猿達からしたら彼等は侵略者だろうね
彼等は猿達を邪魔に思う人物に依頼を出されそれを遂行している
人間にとって魔物なんて潰しても潰しても湧いてくる害虫なんだよ」

もちろんそう思ってない者も居る
しかしそれはごく少数
大多数の人間は魔物や魔族なんて滅べばいいと思ってる

「これが人間と魔族が分かり合えない理由だろうね
魔族は魔物と仲がいいのに人間はそれができない
何でか分かるかい?」

魔物と共に暮らしている魔族だっている
牛の魔物で畑を耕したりペットにしている者も珍しくない
けれど人間はそうしない、その理由を問うてみる

カノン > 頭を撫でられても耳は立ったまま
それでも触れられてるのに機嫌は治る

「それでも追い払うとかでいいのにね殺しちゃうと
 あの猿は人のこと、もっと嫌うね、なにもない別の人が襲われるかも」

悪循環、嫌いと恨みの連鎖をみるような感覚
主人の言葉に少し考えるけど
人間の思考などわかることもなくて

「わかんない…どうして?主さまと、私がいるのも変なの?」

ドルクス > 「親や子供、兄弟に親友を殺された猿達はこの事を忘れないだろうね」

だから関係ない人間を襲いまた駆除の依頼が出される
趣味の悪いイタチごっこだ

「人間はね、怖がりなんだよ」

魔法では魔族に
弓や精霊術ではエルフに
身体機能では獣人に及ばない

「だから人間は自分より下の者を欲する
奴隷が好きな貴族がその典型と言えるね」

利己的で傲慢、腐り切った人間の内面を淡々と聞かせる
そうでない人物、例えばカノンの居た村の住人達はそんな者達の餌食になってしまったのだと

「良い人悪い人、カノンはこの二種類をしっかりと見極めるんだよ?」

人を信じれなくなるような話の最後をそう締めくくる
全てはカノンの為、まだ純粋なままのカノンが騙されない為
頬に触れ、顔を近づけ...

「ちなみに僕とカノンが一緒にいるのは愛し合ってるから
愛し合う二人が近くにいるの何もおかしくないよ」

額にキスをしてパーティーの方を見る
目的の数を狩り終えたのか猿達から後退している
依頼は成功なのだろう

カノン > 「ヒトは好きだけど・・・、こーゆうヒトは嫌い、嫌いで悲しくなる」

隣の主人の上着をぎゅっと掴む
目の前の4人が自分になにか危害をくわえたわけでもないけど
もう嫌いなヒトの対象になってて

「じゃ、私、主さまとであってなかったら、あーなってたかもしれないね」

目の前で数匹か動かない猿
自分も重ねたか動けなくなった狼とでもなってた可能性を話てると
額に感じる唇と、主人の言葉に照れてしまうように
くるっと主人に体を向ければ、その体に顔をつけて照れた顔を隠すように

ドルクス > 「それでいいよ、カノンの気持ちを優先すればいい。
嫌いなやつには近づかない方がいいんだ」

上着を握るカノンの手を握る
人は好きだが全部を信用はしない
思い描いた通りの答えに満足する

「人間を恨んで襲っていたら多分ね...」

そうでなくても自分と出会わずに奴隷商にでも捕まっていたら...
抱きつくカノンの抱きとめながら頭をなでてやる

「まぁそれは可能性の話さ
今はこうして僕と一緒にいるんだしカノンのことは僕がしっかり守るよ」

そう決めたんだと語る
カノンと共に歩いていくと

「さぁ、嫌な勉強はもう終わりだよ
4人共森を抜けるだろうし最後まで僕達には気づかなかったよ」

カノン > 手を握られる、自分よりも大きな手
手だけでなく、存在ごと包んでくれるような大きさを感じて

「主さまに会えてよかった」

ちらっと見ては4人が離れていくのが見えた、コチラには気づかないままで
目線はヒトに向けたまま、体も伸ばした手も
主人にくっつくように体を寄せたまま

「じゃ主さま…かえろ?帰って一緒にいよ」

いつも一緒にいるけど
身を寄せたまま顔をあげて、少し照れたまま頬はほんのり赤みを帯びて

ドルクス > 「僕もカノンに会えてよかったよ、宙ぶらりんじゃなくなったしね」

華奢に思える手、細く強く握れば折れてしまうのではと感じてしまう

「ん?そうだね...じゃぁ帰るついでに食材でも買って帰ろうか
今日はカノンの好きなものでいいよ?」

体を寄せるカノンを腕で抱きながら魔族の国へと向かう
密着したままなのが心地良いので転移は最小限に

「僕はずっと一緒にいるしいつだってカノンの味方だよ」

カノンの不安を無くす為
そしてずっと隣で笑っていてほしいから...そうしっかりと言葉にした

カノン > 「宙ぶらりんでもいいよ?おいかけるもん」

握ってくれる手を見つめ、指に指を絡めるようにして握り直して顔をあげる

「じゃリンゴ買いたい。うさぎにリンゴ切って食べちゃうの」

帰りの買い物の提案に思いついたように話してみる
切り方でうさぎのように見立てられること、覚えたようで
寝る前に主人と2人で一緒に食べようとお誘い

大好きな気持ちは言葉で伝えるには、難しく
言葉にしてくれる主人に…返せるものを考えながら

ドルクス > 「もう宙ぶらりんじゃなくなったさ」

しっかり握ってくれてるから
とは言葉に出さず

「もちろん構わないよ、いくらでも買って帰ろう!」

カノンの手料理なのだから文句なんてあるはずもない
指を絡めお互いを愛し合った二人はそのまま森の奥へ消えていく

言葉で語らずとも二人の思いは通じ合っていた

ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からドルクスさんが去りました。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からカノンさんが去りました。