2016/09/17 のログ
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」にタマモさんが現れました。
■タマモ > 九頭龍山脈、街道を近くする山中に女性の叫びが木霊する。
必死に街道へと駆け出す、その女性の体には数匹の昆虫がこびり付いていた。
冒険者でもない一般的な服装、手にした籠を見る限り、この場所に普通に山菜摘みに来たのが伺える。
再び入ろうか、このまま戻るか…少し考えるも、今日は諦めて戻る事を決めたらしく街道へと消えていく。
…その光景を、駆けて来た方角から眺める一人の少女の姿。
一本の木、その太い枝の上に佇みにまにまと悪戯っ子っぽい笑みを浮かべている。
「うむ、大成功じゃ…! たまには、こういうのも楽しいものじゃのぅ?」
すいっと指を振ると、地面ががさがさと揺れる。
そして、一斉にぶわっと大量の昆虫が宙へと舞い上がった。
多足昆虫、無足昆虫、まぁ…普通に気持ち悪い、と思われてる昆虫だ。
それが、目立たぬほどに上空へと浮かべば、そこで一塊に包まれるように寄せられ制止する。
うむ、と一つ頷けば、少女はそこへと座り込んだ。
■タマモ > 木々に覆われたこの場所で、注意深く上を見ていれば気付けるかもしれない。
ところどころに、そんなよく分からないような塊が幾つも浮かんでいた。
別に大した事ではない、この場所に来た者へと雨霰と昆虫を降り注ぎ、驚き逃げるさまを楽しんでいるのだ。
今のところ、来た者達は期待したアクションを取って逃げ帰っていった。
うん、とても満足のいく結果が出ている。
後1人くらい驚かせたら、この悪戯は終わらせておくか…そんな風に考えていた。
もし頑張ってその場で踏み止まる相手が居たら、軽く遊んでやろうというのもあったが、そういった者は居ない。
…余りの恐怖に動けなくなる、というものは考えてないみたいだが、それはそれで面白いから良し。
■タマモ > 「………ふむ」
のんびりと木の上で座って待つも、どうやら最後の一人は来なさそうな雰囲気か。
軽く思案する仕草、辺りを眺め、空を見上げ…目を閉じる。
耳を澄ませて音を辿るも、聞こえるのは付近に生息する動物達の動き。
人らしき足音は街道を素直に従い動いていた。
それを確認し、閉じていた目を開く。
「残念残念、まぁ、今日は十分に楽しんだから良しとしておくかのぅ」
ぱちんっ、と指を鳴らせば、辺りに浮かぶ塊が弾けたようにぶわっと散る。
一面、一瞬だけだが豪雨のように降り注ぐ昆虫達。
後はかさこそと地面から蠢く小さな音が響くだけとなった。
■タマモ > とん、と木の枝を蹴れば、少女の身は宙を舞う。
次なる悪戯を考えながら…もっとやる事があるだろう?そんな事は知ったこっちゃない。
何事にも囚われる事なく動いてこその、自分である。
…まぁ、余りに無謀な事はしないとは思うが。
そのまま、少女の姿はその場から消えていった。
ご案内:「九頭龍山脈 山賊街道/山中」からタマモさんが去りました。