2015/10/30 のログ
■ソード > (ちびり。酒を口に含む。今夜も例によって安いラムだ。
たまには他でもいいか、と思うが、ブランデーは高価い。ワインは持ち歩くようなものでもないし、はてさて、と。
釣り以外の事に雑念を巡らせまくっているから、釣れないのかも知れない、などと一瞬頭をよぎるも、関係あるまいと首を左右に。
もともと、集中力に偏りのある男だ。
興味を引けばずっとそれ以外見えなくなるのだが、そうでないとこうして取り留めもなく色々な事に意識が拡散していく。
湖面に映る月の位置が、来たときよりもだいぶ移ろったのを見て、んん、と声を漏らした。)
美女でも降って来ねぇもんかね。
(戯言が口をつく。
そんな事があれば面白いのにな、と。)
■ソード > (まぁ当然の事ながら、美女が振って来るようなエキセントリックな事件は起こらない。
降って来るのは月光ばかりである。
ふぁ、と我知らず欠伸が漏れた。
浮きはやはり、微塵も動く気配はなく。)
―――切り上げっか。
(釣り糸を垂れている時間は、完全にその日の気分である。
今夜は少し早いかもしれない。わざわざこんな処まで来たのに、というような思考は、この男にはないのだろう。
竿を引いて糸と仕掛けを回収。針に残ったままの餌を水面に棄てる。
ぴちゃん、と魚影がはねた。少ない数ではない。)
おいおい……。
(珍しく、しかし流石に苦笑いが漏れる。
とは言え、これからまた糸を垂れ直すよう気分でもない。
糸を竿に巻き付けて肩に担ぎながら立ち上がる。
軽くノビをすると同時に、風が吹いた。
さて、と。と、男は嘯き歩き出す。
ひとまず予定通り、近場の温泉にでも寄るとしよう。)
ご案内:「九頭龍山脈 湖」からソードさんが去りました。