2021/03/29 のログ
ご案内:「◆港湾都市ダイラス “ハイブラゼール 富裕層向けのカジノ”」にギュンター・ホーレルヴァッハさんが現れました。
ギュンター・ホーレルヴァッハ >  
ハイブラゼールに連なるカジノの一角。
内装、従業員の質、そして掛け金まで。
ありとあらゆるモノが平民には手が出せない価格に設定された富裕層向けのカジノ。

そんなカジノのテーブルで、甘ったるい紫煙を纏わせながらカードゲームを嗜む少年の姿。
高級な衣装を纏った貴族、王族達の中に混じる少年はゆっくりと手札をテーブルに広げる。

「……フルハウス。どうやら、私の勝ちですね。
ギリギリでしたよ。最初は運に恵まれなかった。
これで漸く、負けは取り戻したといったところでしょうか」

にっこりと笑みを浮かべ、様々な反応を示す参加者達に愛想を振りまく。
王族同士のコミュニティ。他愛のない話をしながらゲームに勤しむだけの関係。
それでも、権勢を誇る王族である事には変わりは無い。

「…さて、此れ以上の運気は望めそうにありませんので私は一度中座させて頂きます。
皆様は、どうぞお寛ぎ頂ければ幸いです」

と、テーブルを離れてカジノのレストスペースへ。
ふかふかのソファに身を預けると、懐から取り出した煙草に火を付けた。
洋菓子の様な甘ったるい紫煙が、少年の周囲を包むのだろう。

ギュンター・ホーレルヴァッハ >  
賭けられるのはチップだけではない。
宝石、美術品、武具、情報。
奴隷や娼婦も、チップ代わりに"使われて"いる。
己はその膨大な資産故に、基本的には金銭を賭けてはいるのだが。

「……掛け金代わりに使われるというのも、悲哀に満ちたものだ。まあ、今更それをどうこうは謂わんが…」

ぷかぷか、と煙草を蒸かしながら奥の部屋に消えていく同胞達を眺めつつ呟く。
流石に露骨な嫌悪感は露わにしない。此処では、己の立場も早々強いものでは無いのだし。

給仕に訪れたバニーガールからグラスを一つ受け取って、喉を潤す様に一気に中身を空にする。

ギュンター・ホーレルヴァッハ >  
そうして、少年の退廃の夜は更けていく――

ご案内:「◆港湾都市ダイラス “ハイブラゼール 富裕層向けのカジノ”」からギュンター・ホーレルヴァッハさんが去りました。