2020/08/19 のログ
ご案内:「◆港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2 カジノ上階酒場 」に海柘榴さんが現れました。
海柘榴 > 普通の賭場や酒場に比べれば紳士織女が集まっていそうなカジノと、上辺に備えた酒場。
海の傍にできた賑やかな場所って言う奴は、どこもこんなもんだ。
水辺に飛び込んでから足に重りをつけていくように見える連中を見ながら、グラスの中の酒を緩く傾ける。
いつも水のように空けるレッドラムとは違う、癖のある海藻にも似た香りのするスコッチを美味く飲んでいた。

「船で造った金を増やす気なんだか減らす気なんだか。」

周りには、船の積み荷で商売をする商人や運び屋など顔見知りが幾人か。
海柘榴自身は、むしろ美味い酒を飲みながら周りの連中がおぼれていくように見えるその光景を見ているだけ。
十分にそれだけで楽しめる酒場故に、ここは上に設置されている。
中には胴元気分に浸っている奴もいるかもしれない。

「そういや、今なんかのイベントしてんだろ?競売だったか?」

そう言って、革のツナギでキツク押さえつけられている胸元の谷間から、葉巻入れが一本覗いている。
取り出し、歯で噛み切ったそれを知り合いが擦った燐寸の火を貰い、煙が首から上へ向かって漂った。

「アタシはてっきりあっちに群れるとばかり思ってたよ。
 王族なんて高く売れんだろ、商人さんよ。」

触れえない領域に触れる楽しさは、売れるんじゃなあいのか?と聞く者の、逆に傍仕えしていた従順な女のほうが使え、魅力的で、“上手い”

『故にそっちを狙おうと思っています。』

周りが教えがいのある触れえない奴と、逆に磨かれきった奴とで比べる思考。
なるほどなぁと海石榴は煙を吐きつつ、スコッチを傾け。