2020/04/06 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2」にギュンター・ホーレルヴァッハさんが現れました。
ギュンター・ホーレルヴァッハ > 「…さあ、代金は気にする事は無い。全て私の驕りだ。存分に愉しみ、英気を養い、新たな任務に励んでくれ」

相も変わらず欲望の熱気が渦巻くカジノに、何とも違和感のある集団が一つ。
冒険者の集団と、それに守られる様な立ち位置の貴族の少年。その少年が気前の良い一言で冒険者達の背を叩けば、歓声と共に思い思いの場所へと散っていった。
博打に挑む者。酒を煽る者。花を買いに行く者。行先は違えど、彼等は今宵を大いに満喫するのだろう。

「……まあ、偶にはこういう飴も与えてやらねばな」

冒険者達を見送り、苦笑い交じりの独り言を零す。
タナールへの輸送隊の護衛を無事に終わらせた冒険者達に報酬とは別の謂わば御褒美。
気前の良い依頼人であることと、今後の付き合いも考えれば安い出費ではあるのだが、此処に訪れる前にしこたまギルドで飲まされてしまったのは誤算だったかも知れない。

ギュンター・ホーレルヴァッハ > 冒険者からすれば、気前が良く、世間知らずに見える貴族の坊やに彼らなりの親愛の情を示した飲み会、だったのだろう。
とはいえ、慣れぬ安酒を短時間の内に呑み続けていれば、流石に辛いものがある。具体的にいうと、視界に映る世界がふわふわしている。

「……いかん、な。こういう時は、碌な目に合わない…気がする…」

千鳥足でカジノを進み、怪訝そうな視線を向ける客達を押しのけ、取り合えずラウンジのカウンターに腰掛けた。
注文を促すバーテンダーに、取り合えず水を一杯、と頼みながらアルコール臭の強い溜息を一つ。