2018/10/11 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2」にイリーナさんが現れました。
イリーナ > (欲望の街、ハイブラゼール……気がつけば、その滞在も一週間近くになっていた)

……うーん、あまりいい流れじゃないのかも。

(今日も「浮き」は出ている。 ジャラ、とコートのポケット内から聞こえるコインの音がその証明だ。
 慎重に獲物を見定め、泳がし、巻き上げる。
 そんなことが習慣になりつつある今日この頃。
 いっそ、こっちに拠点を移すのもありか――。)

 とはいえ、そろそろ真面目に稼がないと……でも情報がねぇ……。

(悪銭、身につかず。 戻れなくなるまえに、このいまの生活を正さねばならない。
 といいつつも、視線は左右に。灯りの消えない街路を歩きながら何かを探すように。)

 もう一稼ぎ……するのもあり、かなぁ。

(軍資金は充分、負けたときの保険もある。 はてさて、どうするべきか。
 ―――飲まれている。 この街の、この雰囲気に、どっぷりと。)

イリーナ > (煌くネオンが、欲望と怨嗟の声が、勝負の熱が、この街のありとあらゆるものが女の身体に溶け込み、脳を染め上げる。
正常な判断力を失わせていっている。)

 あの店、この店、どのお店……。

(いつのまにか、思考が「もう一戦、もう一稼ぎ」と切り替わっていた。
 おかしい、先ほどまでは今日はもう切り上げるつもりでいたのにだ。
 女を、人を、狂わせる――ギャンブル。)

 あまり手数をかけるのもー……こういう時は、運まかせ、と。

(じっくりと、カモを待ち、釣り上げる。 そんな自分が運否天賦である。
 完全に、まわっている――毒が。 金という魔物にとりつかれてしまっている。
 時間がもったいない、と路地の一角にある大型のカジノの扉を女は開く――。)

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2」に違法カジノさんが現れました。
違法カジノ > こちら、違法カジノは本日も変わらず営業している。
本日の目玉商品は、東方の異国より伝来した技術で作られた、風変わりな刀。
それに独特の魔力を込めた逸品。
それから、見るからに高価そうな、プラチナの腕輪。
これ一つで、家が3つ買えようか?

「いらっしゃいませ。お客様。」

イリーナが足を運んだカジノというのは、そんな、見栄えの良い物で、
獲物が喰いつくのを待つ、悪質な違法カジノだった。
人の良さそうなディーラーが、上品な笑顔で彼女を迎える。
しかし、ソファに並ぶのは…如何にも、
というような、悪人で、好色そうな男達が、数名。

「当カジノは初めてでしょうか?
まずは、こちらのルールをご確認下さい。
そして、ルールを承諾して頂ければ、こちらに貴女のサインを一つ下さい。
それから、貴女のお望みの物をお伝え下さい。」

カジノのルールが書かれたカードがイリーナに手渡される。
行うのはとてもシンプルなダイスゲーム。
賭けるのは貴女の身体。
びっしりと並ぶ恥辱と苦痛の罰ゲームメニュー。
そして、最後に…負ければ奴隷としての扱いが待っていると警告されている。

それに承諾するか否かを問うカードと、
それから…カジノに並んだきらびやかな商品たちに掌を向ける。

イリーナ > (扉が開き、室内の空気が頬をなでたときに、女の顔が一瞬、こわばった。
 ――まずい。
 そんな危機感に足が止まりかけるも。そのタイミングでかけられる声。
 その声に促されるように女の足が一歩前にでて、扉がしまる。)

「えぇ、そうなの。 お手柔らかにお願いするわね?
 あちらのお兄さん方は……ギャラリーか、なにかかしら」

(大きさのわりに「場」がたっていない。
 ディーラーから手渡されるカードを見れば――それにも納得がいった。)

「……なるほど」

(視線を落とすと同時に小さな呟きがこぼれた。 ふぅ、と考えるように掌を額にあて、とん、とんと女の細い指が頭を小突く)

「……参るわ。 痛いの、苦手なのよね。」

(視線が、ディーラーの掌を追う。
 どれもこれも、手の届かない逸品。眼が眩みそうになるのを抑えるように息を吐き。)

「……こういう、系は。 除いてほしいんだけど」

(物騒な、単語がならぶ「苦痛」系のメニューを差しながらディーラーの顔を窺うが。)

違法カジノ > 「彼等は…まぁ、なんですか。
気にしないで下さい。盛り上げて下さる方々ですのでね。」

なるほど、という言葉に合わせて、
彼女の考えをそれとなく肯定して答え合わせして。

「ああ、苦痛系というやつは苦手ですか?
我々としては一向に構いませんよ。
そもそも…何をするか選ぶのは、私ではなく、貴女ですので。」

ディーラーは事も無げに彼女の言葉に頷く。
除きたいのなら、その様に選べば良いと、そう言うことらしい。

イリーナ > 「えぇ、盛り上げる……ね」

(ディーラーの顔を覗きながら、ふむ。と小さくうなずけば。)

「一度にかける点数の制限は?」

(そにいくつか、質問を重ねよう。 返ってくる答えを聞くたびに小さく頷き、納得し。)

「……ちなみに、あちらの目玉商品の点数を教えてくれるといのだけど」

(眼が、くらむ。 眩しさに、欲に――聞きながらも、既に指は動いていた。
 カードの記入欄にスラスラと名前を記入すれば。)

「さぁ――勝負といきましょうか?」

(手を組みながら、赤い瞳がディーラーを見据えよう)

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2」から違法カジノさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2」からイリーナさんが去りました。