2018/06/21 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2」にフラヴィアさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2」にヴィンセント・ミラーさんが現れました。
ヴィンセント・ミラー > 少女だけでなく、男も絵柄次第で一喜一憂している。
手つきが慣れ、マシンの回転するペースが速くなる。

「そうだろう。 俺も時間を忘れて熱中してしまってな。
たまにとんでもない金額を吸い込まれてしまう。」

横で見ているだけでも熱中してしまう。
軍資金が自分の財布から出ているからであろうか。

「そうなったら結婚相手が引く手あまたじゃないか?
どこのパーティに出ても間違いなく注目の的だぞ。」

年相応の少女らしい反応に笑っていると酒とジュースがやってくる。
男は淡い黄金色の液体を喉へと流し込む。

男の眼から見ても少女は可愛らしく見える。
また、着ている衣装も一段とその魅力を引き立てていた。

フラヴィア >  操作も結果も単純で、それでいて演出が派手だからか。
 ボタンを押す手に力が入りながらも、彼とスロット遊びに一喜一憂する。
 受け取ったグラスを口元で傾け、喋りっぱなしで乾いた喉を潤してから――

「まあ、そんなことを? ふふ……奥様に叱られてしまいますわね」

 果汁の香りに甘くなった吐息をこぼしてから、彼へと笑いかける。
 と、そんな話を振ったこともあってか、先の胸の話も含め返された言葉に少し頬を膨らませ。

「ま、まだ結婚などする気はありませんわ。そんな、胸ばかり見られても困りますし」

 そういった目で見られるのは、やはり慣れず、くすぐったい。
 己の、最近成長しつつある胸を少し視線を落として見てから、ふと彼へと振り返らず。

「ミラー様も、そういった女性がお好きなんです?」

ヴィンセント・ミラー > 単純ながら結果は一定ではなく。
負けが込んだと思った所で大きな勝ちが出たりするのが恐ろしい所だ。

気付けば男も汗をかいていたようだ。 グラスを持っているといつもよりひんやりする。

「俺に妻は居ねえぞ。 寂しい独り身だ。」

年齢から考えると妻や子が居ても不思議ではないのだが、男はこの歳で一人なのだ。
とはいえ男は少女の言葉に顔色を変えることはない。
淡々と事実のみを口にしていた。

「それでも印象に残るってのは大事だぞ。
俺なんてパーティーで誰に会ったなんていちいち覚えていないからな。」

不意に少女が自らの胸元に視線を向けていた。
男はそれを気にせずスロットに釘付けであったが。

「まあないよりはあった方がいいが。
別に俺はそういうのは気にしないな。
ルカーノさんみたいに可愛ければ特にな。」

なんとなく、そんな気分になってしまった男。
酒が少し強かったのか、少女が魅力的だったからか。
気付けば桃色の髪を掻き分け、首筋に口づけをしようとしていた。

フラヴィア > 「ではお独り……そ、そうでしたの。ごめんなさい……」

 深く気にすることなく、思わずした質問ではあったが。
 返事を聞いては一瞬、顔色を良くしてしまう。そしてすぐに視線を落とし謝ったものの。
 瞬間的に喜んだ己がいた気がして、内心で邪精は俺はバカか、どんな気の迷いだと自身への戸惑いを抱えてしまう。
 スロットから、彼へとちょくちょく意識を向けつつあり。

「ふ、ふむう……まあ、私も最近は成長していますし。
……って、もう、からかわないでくださいな」

 そうは言っても、容姿を褒められるのはやはり嬉しかった。声が僅かに弾み、白いうなじがほのかに色づく。
 ――不意に、髪が軽くなる感覚。
 今は結い上げロールさせているために、霊力で髪を浮かせておらず反応が遅れた。

 もしもキスを受ければ、驚き、彼へと振り返ろうとするだろう。
 口付けされた首筋を手で押さえながら、赤くした顔で。

「……っ、み、ミラー様……!?」

ヴィンセント・ミラー > 「気にすることはないぞ。 正直は若者の特権だ。」

男の瞳は少女の表情の変化を目ざとく見ていた。
年甲斐もなく若い子に夢中になりそうになっていたのだが、向こうも多少は気になるようで。
いつしかスロットの勝ち負けも頭に入らなくなっていった。

「ほう。 それならもっと魅力的になるのか。
うかうかしていると縁談の話しでも持ってこられるんじゃないか。」

薄らと朱が交じる少女の肌。
染み一つない純白の肌だけに変化がわかりやすい。

口づけると、柔らかい肌の感触が触れる。
鼻からは少女の香りが入り込み、男は他に人が居ることが気にならなくなる。

「ルカーノさん、ちょっとあそこで休憩しないか。」

驚いた様子の少女を見つめてから、奥の部屋を指差す。
指差した先には部屋がいくつも並んでいた。
それなりの料金は取られるがこの国らしい部屋。
中は防音で周囲を気にせず楽しめるように造られている。
今も若いカップルが一組入って行った。

フラヴィア > 「ありがとうございます。お優しいんですね。」

 安堵の息を吐きながら、いつからかスロットのレバーやボタンよりも、
湧いた戸惑いの解決のほうに意識が向いていた。

「魅力……うふふ、勿論ですわ。フラヴィアはもっと可愛くなりますから。
縁談は、その……無いことはありませんけど。まだ学生ですし、私には早い話だとお断りしてますから」

 ある意味、愛娘を自慢するかのような感覚で、少女は嬉しそうに鼻を鳴らす。
 それから、続けられた言葉には気恥ずかしげに笑って首を左右に振ったのだった。
 ――そうして紹介された貴族達には欠片も興味を持てなかった。
 が、今、傍にいる彼には興味津々。これは友情に違いない、と邪精は思い込もうとするのだが。

「ぅ、あ、あぅ……えと、えっと……」

 首筋への、暖かく柔らかな感触。びく、と肩を跳ねさせて振り返れば、男のブルーの瞳と見つめあい。
 心臓が早鐘を打ち、頬が熱を帯びる。息苦しい。喉が渇いたがグラスはもう空だ。

「は、はい……」

 指差された先を見てから、彼へと視線を戻し。混乱しつつあったが、素直に頷いたのだった。

ヴィンセント・ミラー > 「俺は細かいことを気にしない性格でな。
おかげで貴族のお偉方にはあまり評判がよろしくない。」

男もスロットの結果よりも少女の視線の動きや表情の変化、白い指先に視線が動いていた。
そして、周囲の雑音も耳に入らなくなって。

「フラヴィアさん、それを自分で言ってしまうか。
それ以上可愛くなると向こうも縋ってくるんじゃないか?」

少女が自分のことを他人のように褒めているように見えて少し気になった。
仕事柄人の事を調べたりすることが多いので気にすることが癖になっている所為でもあるが。

それでも少女が縁談に興味がないこと自体は自然なので、男は首を振る少女の反応を笑ってみていた。

「それなら話が早い。 お互いもう少し親しくなろうではないか。」

少女の鼓動が早まっているように見えた。
それは男自信が興奮しているからそう思えたのもあるだろう。

男は平然を装いながら少女の手を掴むと店の者に声をかけ別室の鍵を受け取る。
その際の代金はスロットから吐き出されたコインで賄った。
どうやら少女が博打の才能に長けているらしい。

男は少女と共に店の奥へ…。

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2」からヴィンセント・ミラーさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2」からフラヴィアさんが去りました。