2018/04/24 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2 カジノ」にロキシーさんが現れました。
ロキシー > カツカツと足音を響かせながら騒がしいカジノの廊下を移動する少年。
つまらなそうな顔でカジノ内にあるバーへとやってくると、カウンターへドカリと腰掛けて注文をする。

「アクアビットをくれ。
 儲かるのは嬉しいが、勝ちが続きすぎるのもつまらん物だな。」

ジャラリと高額チップをカウンター状へと無造作に置きつつ懐に手を入れてパイプと刻みタバコを取り出しては吸う準備を始め。
火を付けて吸い始める頃には頼んだ酒が来たようで、まずはタバコで一服してから飲むことにした。

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2 カジノ」にリンさんが現れました。
リン > その近くの席に陣取っていた青髪の少年は、青いバイオリンケースを傍らにスプリッツァーを飲んでいた。
今ひとつ冴えない横顔からは、さほど勝てていないことが伺える。
無造作に置かれた高額チップを横目に捉えて、ひゅうと口笛を吹く。

「ずいぶん景気がいいみたいだね。あやかりたいものだ」

と、冷やかす声をかける。

ロキシー > 「同じ物をお代わりだ。」

受け取った酒をグイッと一気に飲み干すとバーテンダーへお代わりを要求し。
再びパイプを咥えて紫煙を揺らしていると声が掛かる。
声の方向へと少しだけ顔を傾けつつ視線を向け。

「何、ホールデムの卓があったからな。
 他の客から毟ってきただけの事だ。
 ふむ…せっかくだし奢ってやろうか?
 どうせあぶく銭なら楽しんで使った方が良い。」

一瞥した後で冷やかすような声にくつりと口端を上げて酒に誘い。

リン > 「その客、ちゃんとおうちに帰れてるといいけど」

毟ってきた、という言葉に苦笑して。
ここでは財産を使い切ってろくでもないことをさせられる客は珍しくない。
見かけの歳とは裏腹にいい飲みっぷりを見せつける彼に、ほぉと感嘆の声を上げる。
もっとも、本当に見かけどおりの年齢だとは思っては居ないが。

「太っ腹~! 人心掌握の達人~!」

ニコニコ笑顔で調子のいいことを言いつつ、
じゃあ、とここぞとばかりに高額なシャンパンをねだる。

ロキシー > 「賭けと言う物は制限を付けて楽しむ物だ。
 先程の相手が己の限界を見誤って身を持ち崩した所で私の知ったことでは無いな。」

パイプを咥えたまま興味なさそうな表情で持論を展開する。
実際に何人かに一人はヒートアップしすぎ、負けた後に頭を抱えていたようだが自己責任である。

「別に好きに頼んでもいいが、頼んだものを無駄に残すようなら……
 朝まで犯し尽くすからな?」

高額なシャンパンを頼む様子に苦笑を漏らすが、奢ると言った後なので注文自体には文句は付けず。
ただ少しばかり脅すように真顔でそんな言葉をしれっとはいた。

「それにしても何だな。
 厄介な物に憑かれているようだなお前。」

相手の少年から何やら感じ取った様で、左目の眼帯を親指で捲り上げて魔眼で少年とヴァイオリンケースを暫く眺め。
興味と哀れみの混じったため息交じりにそう告げ。

リン > 「ほら、こういう機会じゃないとなかなか飲めないじゃない。
 ……も、もちろん大切にいただきますとも~!
 わあ、芳醇な香り~……」

脅し文句にヒェッと竦み、太鼓持ちのような口調になってしまう。
咳払いを一つして改めて杯に口をつけるが……指摘されればギクリと固まってしまう。
初対面で呪いについて看破されるのは珍しい話だった。

「あー。えーと……。わかっちゃいます?」

少しの恥ずかしさと警戒を乗せた視線で相手を伺う。
バイオリン――《アクリス》の持つ呪いについては特に魔術的に隠蔽が施されているわけでもない。
魔眼を持ってすれば、すべてを理解することはそう難しくないだろう。

ロキシー > 「まああぶく銭でも無い限りはわざわざ頼むような物でも無いからな。
 高い酒は美味いには美味いが、費用対効果で考えると……いや、飲んでいる時に無粋なのはよしておくか。」

「ああ、お代わりを頼む」
 
さきほどからカパカパと度数と癖の強い酒を空けてはお代わりを繰り返し。
その横で高い酒を頼んで楽しんでいる相手を見ると少し楽しげに口元を緩め。

「雰囲気が少しばかりおかしかったからな、"視て"分かった。
 まあ面白そうな道具だと思っただけだ。」

眼帯を下げて相手の方を見ていた魔眼を隠し。
知ったからと言ってそういう道具に関しては専門外の為、苦笑交じりに頬を掻く。

リン > 「そ、そう……
 まあ、面白くも有り……迷惑でもある、かな」

自身の呪いについて触れられた動揺からか、相手の勢いのいい飲み方につられたのか
リンもせっかちにシャンパンのグラスを傾けてしまう。もったいない飲み方だ。
ふぅ、と息を吐いてからになったグラスを置く。酒精が回って頬が赤い。

「……ふぅ。
 その、……なんなら、実際に見せてあげてもいいよ?
 どんな呪いか。奢ってくれたお礼、ってことで」

ぼそぼそと、目を伏せて控えめに提案する。
呪いを発現させるということは……恥ずかしいことをする、という意味でもあるが。