2018/01/11 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2」にイグナスさんが現れました。
イグナス > 今日の路地裏はひどく騒がしい。怒号、走る足音。
それらがたくさん響いてようやく終わったころに、男は路地裏でほうと息をついた。
額にたっぷりと汗をにじませて、ぬぐう。

「……撒いたか――。」

追跡者たちを振り切ったのを確認して、大きくまた、息をついた。
どすんと背中を路地裏の壁につける。
くそ、どうしてこなったのか。忌々しい想いと一緒に、思い出す。

「……どーして、
 ……どーしてあそこでスペードのAがきたかなああ………!」

ぐううって頭を抱えてうなった。さっきばかし、この騒動の原因になったカジノでの大負け。
やっぱりかけ事はアホほどに弱い。
とりあえずこっちに持ってきたお金は全部スったので、もうどうしようもない状態だった。

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2」にチルユキさんが現れました。
チルユキ > 一際冷える夜に、吐く息を白く濁らせながら路地裏を歩く。
先刻から喧騒と共に、勢いよく走り回る男達と頻繁にすれ違う。
とても活きが良さそうだが、流石に集団では手出しは出来ずに、遠ざかるのをぼんやり見送った。

―――案外と、近い様な場所から咆哮。聞き覚えのある声だったので、足が止まる。狭い道一つ向こうより振り返る。

イグナス > さて、しかしてこれからどうしたものか。金はない。
――どっかの宿の店主を脅しつけるというのも、なんとなく趣味ではなかった。
んーーー、と呻いて周囲を見回す。お金が落ちて、…るワケもないが。

が、見知った姿なら見つけた。ぱちくりと瞬き。

「…おう?よう、どうした、ンなとこで。」

その姿へ、片手をひょいと上げる。
割と意外な様子で。

チルユキ > 相手の視線の左方にきらりと鈍く光るものがある。銀色で小さくて――――鉄屑だった。
更に通り掛かったのは、金の匂いと真反対の吸血鬼。
男にとって金と縁が無い日なのかもしれない。

「そろそろ、寝ようと。ずいぶん人がいたけど、いなくなった」

適当な場所を探す通り道。
何時もはひとの気配もほとんどないような所で、喧騒が物珍しく。
後ろをちらと見遣っても、薄暗がりが蟠るだけ。
相手の所にふらりと近づいて行く。

「――…お前が、」

関係者だろうか、と。相手が此処で立ち止まってるのも違和感が少々。珍しい出来事同士を単純に繋げ。