2017/04/23 のログ
アイゼンブルーム > !!
(ちょうど水晶玉に向かって、めずらしく笑みを浮かべて微笑みかけていたところに突然鳴り響くノックの音。
 長耳が一瞬ウサギのようにビクンと大きく立ち上がり、左右にぶら下がった耳飾りの石が大きく揺れる。)

へあっ! ひゃ…ひゃいっ!!

(突然のことに驚いたのか、噛み噛みの間の抜けた返事を返せば、慌ててドアへと駆け寄って扉を小さく開けば、綺麗な銀髪に紅い瞳)

あ…ルヴィエラ様っ!!お久しぶりです。ど…どうぞ。
(娼館主が現れれば慌ててドアを大きく開き、中へと彼を招き入れる。)

ち…散らかっていますが……その…。
(掃除はされているのだが、雑多に散ったものを慌てて片付け甲斐甲斐しくお茶を用意すれば、テーブルの方へと案内し、彼の向かいに座れば顔はなんとか平静を保ってはいるものの嬉しいのかはたまた恥ずかしいのか、長耳がピクピクと大きく揺れる)

ルヴィエラ > (――部屋の中から聞こえた、返事と言うには少々慌てた声
一寸瞳を瞬かせ、其れから、小さく微笑を浮かべては、中から開かれた扉の隙間
覗き込む娘の姿を認めて、やぁ、と声を掛けるだろう)

なら良かった、失礼するよ。 ……嗚呼、気にしなくて構わないさ。
それに、君の部屋が本当に散らかっていた所は、見た事が無いからね。

(開かれた扉の間から部屋の中へと滑り込めば、ぱたぱたとお茶の用意を始める姿にまた微笑む
示された椅子へと腰掛ければ、背凭れへと身体を預けながら、向かいに座る彼女の姿を静かに眺め。
――成る程、確かに。 彼女の其れまでのイメージとは随分と趣が異なる。
凛々しさ、或いは妖艶さ、と言った衣装を最初は宛がわれていただろうけれど
今の様な、庶民的な――決して悪い意味では無い――姿も、彼女の新たな面を引き出している。)

――前に、他の娘達が喋っていたのは其の衣装かな?
……ふふ、良く似合っているね。 ……此処にも随分慣れて来た様だし、幸いだよ。

(――そう、声をかける間、此方はじっと彼女から視線を離さない
動く長耳が、感情の変遷を顔色以上に良く示す物だから――どこか愉快げに
人差し指で、自分の耳先辺りを示しては――動いているよと、教え様か)。

アイゼンブルーム > ど…どうぞ……
(出迎えの声をが聞こえれば、一瞬、微かに巨躯が縮んだような気がするだろう。 騎士の時分の習慣で膝を突いて出迎えようとしたが、寸でのところで思いとどまる。)

い…いえ…頂いたものとか、いろいろと取り散らかっているので…。
(答えながら、軽く片付けお茶を淹れる。 背中に向けられる温かい視線にどこか無図痒そうに時折そわそわと背中が揺れる)

ありがとうございます。あ…は…はい。 この衣装だと思います。
(よく似合ってると言われれば、それこそ犬の尻尾のように揺れる長耳)

はい。先輩たちも優しくてとっても良くしてくれますし、お客様も何人か付くように
なりました。
この服もお客様に頂いたものです。

(優しい瞳で見つめられるのは久しぶりの事だった。
闘奴、奴隷の身分の己に向けられる視線はいつも人へのそれではなく、商品、物への視線。
優しい視線に嬉しさを感じながら、甲斐甲斐しくお代わりを注いだり。頂いたお菓子を出したり。
立ち居振る舞いも、かつてのそれではなく高級娼館に相応しい優雅な手つきになっていた)
………あの。 私は…ファタールに雇っていただけて運が…良かったと思……。
(運が良かったと言おうとした瞬間にじっと耳に向けられる視線。
 ハッと気が付き慌てて跳ねまわる耳を両手で押さえ、見ましたか?とばかりに彼の穏やかな笑顔を見つめ)

ルヴィエラ > (――立ち居振る舞いも、彼女からすれば先輩に当たる娘達から、丁寧に教えられたのだろう
彼女もまた、騎士としてではなく、娼婦としての其れを受け入れ、学ぶ姿勢が在るからこそ
こうして、何気ない日常の動作にも進歩が垣間見える
勿論、まだ、其の身体には騎士としての癖や、性分と言った物は残っているだろう
けれど、それは寧ろ、彼女が彼女足る由縁。 少しくらいは、そう言うお茶目が在っても悪くはない。

ただ、其の長耳が酷く判り易く揺れる様は、多分当人の無意識、なんだろうけれど。)

……客人から物を贈られると言う事は、君が気に入られた…娼婦として認められた証でも在るからね。
少なくとも、君にとってこの場所が居心地悪く無いのなら、此れからも頑張って貰いたいと思っているよ。

(彼女にも、連続して指名をする様な上客が付き始めている。
実際客側からの評判も良い、それは彼女が本来持つ、可愛らしさや愛嬌が伝わって居ると言う事だ
指摘した耳の動きに彼女が気付けば、両手で押さえて見せる仕草に肩を揺らして暫し笑い
其れから、出されたお茶を軽く啜り、カップへと再び置いてから
ゆっくりと立ち上がって、彼女の傍へと歩み寄って行く。)

……運は、与えられたとて、掴むのは自分次第。 場所を与えただけだよ、掴んだのは君自身だ。
本当なら、完全雇用で君を迎え入れたい所なんだが…中々、商人が首を振らなくてね。

(すまないね、と、ひとつ伝えてから。 そっと、彼女の背後に回り、耳塞ぐ其の掌へと己が掌を重ねて
耳の動きを隠さない様にとばかり、掌を解かせては、其の儘両腕を彼女の胸元へ廻そうか
背後から、抱き締めるように体躯を寄せては、其の耳元へと顔を寄せ
――そっと、愛でるように、口付けを触れさせ様と)。

アイゼンブルーム > ありがとうございます。
ルヴィエラ様やいろいろ教えてくださった。先輩たちのおかげです。
(一人前に認められたと言われて覆い隠した耳がますます跳ね、その上頬まで赤くなる)

はい。これからも、一生懸命頑張りますのでよろしくお願いします。
あの商人は……あやつは中々首を縦に振らないでしょう。 奴隷商の間でも強欲で知れ渡っていましたから。別にルヴィエラ様のせいでも何でもありません。
(褒められなれていないのか、まるで子供が照れたような笑みを浮かべて、彼の言葉に恥ずかしそうに視線を伏せる。 彼の手が耳を隠している手首をつかんでゆっくりと下に下せば、嬉しそうにぴょこぴょこと跳ねまわる長耳が姿見に映し出され)
え…あ…こ…これは…これは…ルヴィエラ様に…その…褒めていただいたから嬉しくて…。
(思わず漏れる本音。 そして、ゆっくりと近づく彼の顔。
―――キスをするんだ…。
これから、彼との長い夜が始まるのだろうと思いながら、ゆっくりと瞳を閉じて彼の唇を受け入れてゆく。)

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2」からルヴィエラさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2」からアイゼンブルームさんが去りました。