2017/03/25 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”2」にイーリスさんが現れました。
イーリス > 不夜城と言われるだけあって、ダイラスの歓楽街はまったくもって騒々しい。
路地から聞こえる罵声は勿論、あちこちで歓声やら嬌声やら、賑やかなことこの上なかった。
そんな喧騒の中、何食わぬ涼しげな表情で路地を進み、時に客引きめいた声に、その気がないことを示すように、ひらりと片手をあげ、目的の店の戸口を潜る。
寂れたというにふさわしい、客の姿のない店。
外の喧騒が嘘の様に静かで、初老の男が一人、カウンターの向こうでグラスを磨いているだけ。

「相変わらず、繁盛しているようで」

揶揄するように声をかけると、初老の男は柔和な笑みを見せて、否定も肯定もしない。
それを見ながら、戸口からもっとも遠いカウンター席へと腰を下ろすと、ふぅ、と一息ついて、麦酒を注文する。