2023/02/10 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にユーダスさんが現れました。
■ユーダス > 「―――今後ともどうぞ御贔屓に。それでは、良き夜を。」
ハイブラゼールを象徴する施設のひとつ、眠る事を知らず賑わいを見せ続けるカジノの奥にある、VIPルームへと続く扉。
其処から今しがた退出した黒服の男は挨拶の句を述べると共に軽く頭を垂れてその扉が閉ざされるのを待ってから踵を返し、
賭け事や催しを愉しむ人々で溢れるカジノの中へと足を進めて行く。
その表情に浮かべた笑みの色合いは、今宵の取引の結果が上々であった事の他ならぬ証左で。
手に携えたトランクケースを一瞥してから視線を外すと、挙動不審にならぬ程度の所作で周囲へと視線を巡らせてゆく。
目の前の賭け事に夢中の者、グラスを片手に談笑を愉しむ者―――
後者の彼らに倣うように近くに居た給仕からグラスを受け取ると、その場の片隅に出来上がった人だかり、
何かしらの催し物の最中と思しき小ステージの方へと、引き寄せられるように男の足は進んで行った。
■ユーダス > そうして、一度は人だかりの輪の外側から様子を伺う風に覗き込みながらも、やがて興味を引かれたように男の姿は人の波の中へと飲まれて消えて行った―――
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」からユーダスさんが去りました。