2023/01/25 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にルヴィエラさんが現れました。
ルヴィエラ > (ハイブラゼール、灯が消える事の無い不夜城
真冬であっても、其れは変わらない――が、今宵は勝手が違った
異様な寒さと、道路や小さな建物が埋まりかねない程の、急激な雪。
自然の驚異を前にして、数多の店や住民たちが、自己防衛に勤しんで居た

在る者は除雪に奔走し、或る者は魔術によって雪を溶かし
在る者は、一時的な避難に自らの店を開放し、或る者は見回りに巡り続けた
娼館もまた例外では無い、広い敷地内を一時的に避難場所として開放し
庭の彼方此方で火を熾して、簡易的な雪除けを幾つも作った

今宵来館した客人では無くとも、娼館と縁が無かろうとも
困って居れば受け入れ、一先ず、今宵一晩は、商売の事は考えぬ
娼婦の中でも、寒さに強い、或いは肉体的に頑健な者で交代しながら
雪の対策と館の整備、食事の配布を行い
残りの従業員達で、料理や部屋の清掃などを行って、夜が過ぎるのを待つ

――無論、其の上で娼婦として、娼館としての役割を望むならば
其の時は、其の時で受け入れるだろう。 客人は持て成すまで。)

「―――――其れにしても、随分な事だ。」

(こんな雪は、久方ぶりの事だ、と
今宵は階下、受付の周囲で様子を見ながら、様子を窺う
もし、王都が同じ様な雪に見舞われても、彼方の指示は問題無かろう
まぁ、王都、である時点で、そも、左程心配はしていない

此方も、己が可能な範囲で。 ――余り、目立ち過ぎぬ範囲で、対策は施した
これ以上状況が悪化する事は、恐らく在るまい
まぁ、一般市民にとって、既に十分過ぎる程厄介な状況には変わりなかろうが)。

ルヴィエラ > (始めこそせわしなく混とんとして居たが、今は落ち着いて来た
此処だけでは無く、他の商店や娼館も似た様に避難所としての役割を担って居る故に
此処に人が殺到している、と言った状況にまではなって居ないが
其れでも、流石に一階の食堂や遊技場の広さだけでは手狭だ
少しずつ、宿である上の階や、下の階へと、宿泊と希望する客を移動させ
そうで無い者も、出来るだけ屋内へと入れる様にし始めている

――この際、普段は利用しないで在ろう者にも、高級娼館である館の中を体験して貰う
一種宣伝めいた機会だと割り切れば、悪くは無いだろう
無論、其の分娼婦や従業員達は、普段よりも負担が掛かるのだが
其処は、後で何かしらの補填をしてあげねばなるまい。)

「――――……休めそうなら休んで仕舞いなさい。
気を張ってばかり居ても、夜は疲れて仕舞うからねぇ。」

(――夜が仕事の時間である娼館だからこその幸いか。
此れが昼間の商売で在れば、すっかり疲労で参りそうだが)。