2022/05/04 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にフェリーチェさんが現れました。
フェリーチェ > 後ろ盾となってもらった貴族の命で、少女はとあるカジノにてお手伝い中。
いまのところ小間使いのようなサービスを含む接客業という"聞かされた範囲"に収まっている。
とはいえ、格好を見れば真っ当なウェイトレスとも言い難い。

ウサミミ付きカチューシャを装着し、ワインレッドのバニースーツには尾てい骨の付近に拳大の白い綿毛たっぷりなポンポン飾り。
ハイレグになったバニースーツから伸びるか細い足は、薄い黒のパンストに包まれ、慣れないハイヒールでふらつくように腰をふる。
首輪のごとく巻かれた首元の付け襟は申し分程度。
コインを配分するため屈み込めば慎ましやかな乳房の小山が際どいところまでチラつく。
今の客は目も眩む倍率に夢中で変な視線を投げてこないのが救いだろうか。

「お客様?……カシスオレンジです。
 あの〜……こちらに置いておきますので、カードが当たらないようお気をつけください。
 失礼致します」

散らばったトランプを避けてグラスを置くと、邪魔にならぬ位置へと退く。

注文がそれほど入らないためか、一緒に切り盛りしていたバニーガールの一人は別の催しへ応援に呼ばれたらしい。
そっと手を振りながら、いつもこんなにノンビリした仕事なら良いな……と一息つく。

フェリーチェ > 【メタな追記。本日は背後都合で24時頃に少し休憩挟むかも知れません】
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にクレイグさんが現れました。
クレイグ > そうして一息ついていると、少し遠くから少女を見て、一瞬首をかしげて。
もう一度見てから、近づいてくる中年の男。
手には、カジノの景品の一個であるカードが一枚。

「見間違いかと思ったら、やっぱりフェリーチェじゃないか。
なんで、こんな所でそんな恰好してるんだ」

そう言いながら、特に視線をずらすでもなく、少女の体を上から下まで見て。
小さく頷いて、これはこれでありだな、と小さく呟く。

「んー、その格好で此処にいるってことは、今は従業員扱いでいいのか?」

そういって、少し意地悪そうな笑みを浮かべて、少女の隣に立つ。

フェリーチェ > 聞き覚えのある声を耳にして、給仕に使ったお盆を胸に抱いた格好で振り返る。
一瞬眉が跳ね上がり、しかし営業スマイルを崩さずに会釈する。

「こんばんは、お察しのとおり今はこちらで働く従業員でございます。
 人手が足りなくなると、いつも便利に使われちゃって……。
 そういうわけで今日はサボるわけにもいかない立場ですから」

普通に考えれば望外な立場で商売ができることを思えば、この扱いも必要経費として見合うもの。
たとえそれが、自分の専門など完全に無視した配置換えであれ、仕事内容が如何わしいものであれ……。
根が生真面目な少女は、相手の笑みを雑談でも始めそうな表情と見て取り、最後に牽制の言葉を重ねる。

チラッと、手元のカードにも目を向ければ、今ディーラーをやっているお姉さんや周囲の少女に一瞬の目配せ。
それから……なぜか背筋に何か嫌なものが伝ってくる心持ちがして……。

クレイグ > 少女の様子に苦笑を浮かべながら、手に持っていたカードを少女へと提示して。

「従業員という事なら丁度良いな、このカードでフェリーチェを指定したいんだが」

カードはある程度のコインで交換できるもので、カードを提示することで暫くの間その相手を独占できるという物。
また、カードの提示主が望めば、個室の利用も可能である。
ただし、それ以上の強制力はない。

余談だが、上位のカードもありそちらは”一晩の間、何でも言う事を聞かせる”と言うものになり、今提示したカードの何倍ものコインが必要になる。

「運よくルーレットが当たってな、そう言う金は身につかないんでほぼ丁度だったこれに変えたんだ。
で、店の中を見てたら、フェリーチェを見つけたって感じでな、折角だから、個室希望で頼む」

この辺りのフロアリーダーらしき女性にそのカードを渡し、フェリーチェにそう言って、奥にある扉を指さして。

フェリーチェ > ゆっくりと息を吐き、指定された意味の咀嚼に時間をかせぐ。
すると、最初に目を向けたディーラーのお姉さんが、キツめの目をして顎をしゃくる。
どうやら"待った"は無しのようだ。

「承りました。
 わたくしは、お客様の夜をより良い時間にするため尽力致します、フェリーチェと申します。
 どうぞ、こちらをお受取りください」

教えられていた通りのセリフをつらつらと述べてから、付け襟に編まれたリボンを引き抜く。
今の少女の付け襟は、飾りっ気のない真っ白のただの布。
これで誰かに専有されていることが分かるという仕組みだ。
そして、引き抜いたリボンを折りたたんで目の前の男へと差し出し、個室へと付き従いながらつぶやく。

「他の子も選び放題でしたのに、その、意地悪したんですか?」

個室の扉を押さえながらホールを見渡せば、同年代の子も含めて襟にまだリボンをつけた子が散見される。
それでも……仕事ですからという顔を崩さずに、恭しく扉の奥を手で指し示す。

クレイグ > 少女が差し出したリボンを受け取って。
意地悪したのかという言葉に、一瞬首を傾げて。

「いや、流石に意地悪の為にそこそこのコイン使ったカードまで使わないな。
それこそ、その格好見てるだけでも、十分だろうし。
そういう訳で、意地悪じゃなくて、普通に指名したいと思ったから指名した感じだな」

一寸した動きで、色々と見えそうな今の少女の姿は、声を掛けてから、少し離れて見ているとでも告げれば。
少女は此方の視線を感じて、動きを硬くしてしまいそうな気がする、なので意地悪するならコインで交換したカードを使う意味はない。

「そんじゃ、隣に頼む、酒もあるみたいだしお酌してくれるか。
フェリーチェは飲めるんだっけか?」

少女が示した個室の中へ入る、部屋の中には机と大き目のソファが置かれていて、机の上にはボトルが一本とグラスが二つ。
それと摘まみ兼軽食なのか、小さめのサンドイッチと、ナッツ類が皿に入れておかれていて。

そのままソファに腰を下ろすと、少女にそう言って、手招きして、隣をぽんぽと叩いて。

フェリーチェ > コインと比較した自分の商品価値に思いを巡らせ……その中で以前行われた"あれこれ"を思い出せば、無意識に呼吸が早くなる。
やや俯き加減に顔を逸らしてから頷き、お腹のあたりで絡めた指をもじもじと動かす。
へその位置まで窪みで分かるほどに貼り付くバニースーツは、それ以上に少女の細かい所作を透かしてみせる。

慣れないヒールでもじつくとパンストが擦れてサラサラした音をたてる両足。
呼吸に合わせて上下する、細さの割に少し出っ張る腹部。
脇をきつく締めすぎて隙間が浮きそうになる胸元。
それから、胸より上がむき出しになった肩が微かに揺れるのは、ふわふわの髪に伝わってどうあっても隠せない。

「お酒は飲めませんけど、かき混ぜるアレは習いました。
 お酌だけさせていただきますね」

個室のテーブルに用意してあったグラスからマドラーを一本摘み上げ、魔法のステッキのように振ってみせる。
空いている方のグラスだけ男の前に据えると、ボトルを抱えてソファの隣へ腰掛ける。
慣れぬ衣装で歩くと思いの外食い込んでくるため、片手の小指を手早く股に引っ掛け小さくぱちんと音を立てる。
素知らぬ顔で氷を一つ、アルコールを半分ほど注ぎながら……。

「追加注文が必要なときも私が取ってきますから、なんなりとお申し付けください」

クレイグ > 少女がソファに座って、グラスへ酒をそ注ぐのを見つつ。
少女の木慣れていないであろうバニースーツをじっと見て。
少女の一寸した動きも見逃してはおらず。


「こういう場所なら、それは習うか。
しかし、フェリーチェのそういう恰好は初めて見たけど、結構にあってるな」

幾度かあった少女との邂逅での出来事は、自分にしてみればそれほどではないが、少女にすれば大きな出来事かもしれず。
そう言った相手と二人きりで部屋にいれば、緊張もするだろう。
基本的には、選んだ相手と、そう言う事をする為に連れ込むのが基本なのだし。

「しかし、少し呼吸が早いけど…緊張してるのか?
それとも、何か思い出してるのか?」

隣に座った少女の耳元へ顔を近づけて、耳に息を吹きかけながら訪ねる。
それとともに、ごつごつした手が少女の剥き出しの肩に回されて、マドラーで混ぜる為に少し前に屈んだ少女の胸元に視線を落として。

フェリーチェ > 「支配人に選んでいただ……選んだものですから」

当たり障りのないことを言ったつもりが、身内側に敬語を使いそうになる。
認識がおかしいことに気付いて慌てて言い直すと、はにかむような笑みを浮かべた。
緊張の度合いは決して軽いものではない。

「す、少しは緊張しています。
 慣れないお仕事ですから、それは当然です。
 ふひゃ、んっふふふっ。
 思い……いえ、あの、しっかり習ってきたから、思い出さずともちゃんと混ぜられますよ」

お酒に溶け出す水がその濃度を薄めて煙みたいにたゆたい、かき混ぜる少女はそれを観察する。
真剣になるほど前屈みになって注力するため、上からの視線に気づかずに、いやむしろ顔を覗き込むのが恥ずかしいくて目を合わせないようにしているフシがある。
ちょうど、こうして横並びに座って"慰めて"もらったときのことを強く意識してしまいそうだから……。

そうして意識がグラスにばかりむかうと、自然と胸元のガードはゆるくなる。
擽ったい耳をさり気なく守るように手で髪を掻き揚げる仕草をすると、腕を持ち上げた方のバニースーツに隙間ができる。
時折垣間見えてしまう桜色の突起がカチカチに強張って震えるのは、緊張故か思い出の影響か、少女自身にも自覚がない。