2022/04/18 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” クラブ」にイスルスさんが現れました。
■イスルス > 満月が隠れてしまった曇り空
時折雨粒が一つ二つ触れる程度の、気にならないものでしかないものの
それでも月夜の晩に比べれば、ピンクムーンを感じることもない日。
こんな夜は、屋内で皆籠る。
夜に生きる者らなら、せっかくの夜が台無しだと眉を顰める。
昼間ならば、青い空と日光よりは馴染みやすいだろう黒灰色の空だったはず。
でも夜になれば無粋でしかない。
イスルスも又、こんな夜に外に出ても 何の昂りも 高揚も感じない。
雨の中の狩りを悪いとは言わない。
しかし、ボスの傍で首輪を自らつけて首を垂れた人狼なれば
イスルスはこうしてハイブラゼールの 一つのクラブにて 主たるボスの傍で
白の陶器に墨花が描かれたポットを両手に持ち、静かにカップに夜に適した茶を注ぐ。
トポポポ と注がれたそれ。
ボスの傍で、手ずからそう言った行為を行うのは
ボスの傍で自身がやることが一番安全であると、イスルス自身も自負するが故。
マフィアというものは、昼間お気に入りの店で~風料理を召し上がる際
ボスと護衛が二人で食せば、食後の甘いワインを提案された段階で
入口から幾つもの弩の矢と火薬が降り注いでも、不思議ではないのだ。
リムフレームと鮫のような黒い瞳を持つイスルスは、故にボスへ手ずから茶を注ぎ
提供される茶会に出されるような段々のスコーンや小さく収めたサンドイッチも鼻で識別できる。
運んでくる者の汗の臭い 表情ですらも嘘を判別するそれになる。
そうしてボスにトングで差し出す傍ら、クラブで酒ではなく茶と軽食を嗜む主の傍で
今夜もイスルスは狗であることを望むだろうか。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” クラブ」からイスルスさんが去りました。