2022/04/11 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” 誘拐組織の地下施設」にルヴィエラさんが現れました。
ルヴィエラ > (――人様の物に手を出す、と言う事が、如何に危険か
この街で、迂闊に事を運ぶ輩が、如何に命知らずであるか
判って居なかった、と泣いて抗弁した所で、もう遅い
相手にしてみれば、只目に付いた女を攫い、運び込んで売り飛ばす
其れだけの事、であったのだろうが――せめて相手は選ぶべきであったろう

そうすれば、少なくとも、もう少しだけは。 命を永らえさせられた筈だ。)

「―――後処理の事は考えなくても構わんよ。
抵抗するなら、相応の仕置きで出迎え給え。」

(とある建物の地下――其処に拵えられた、誘拐組織の施設
三人の、招かれざる侵入者が踏み込んだ後に始まったのは、少々大掛かりな清掃業務
己が館の娘に手を出し、誘拐した者達への、粛清
用心棒、或いは護衛を兼ねて担当する、強き娘たちを連れ、片っ端から扉と言う扉を開いて行く
飛び出してくる男には制裁を行い、駆け込んで来る娘には逃走を促し

――大掃除は、徹底的に、隅々まで。)

「負傷者は治療しよう。 呪いや魔道具に囚われて居る者が居れば、報告してくれ給え。
下手に壊すのは避ける様に、何が起こるか判らぬからね。」

(こんな場所だ、攫われてきた娘たちが、どのような手段で拘束され、或いは調教されて居るかは判らぬ
扱いは慎重に、と、指示を出した)。

ルヴィエラ > (人の、個々の練度は大したことは無い。
一般人、或いは、僅かに魔術を齧って居る程度の者
冒険者崩れや盗賊、そう言った稼業の者達の寄せ集め
それが組織立った動きをして居ると言う事は、余程頭が優秀であったか
或いは――意思を統一出来る程の、際立った"何か"が、用いられて居たか

発掘された魔導具等が、此処近年では可也の力を持つ場合も或る
これがあれば、と言った欲と夢に駆られて、人が集う事も在るだろう
己すらも把握して居ない、古代の禁呪なぞも掘り出されて居ると聞く
もし、此処でそう言った類のものが使われて居たなら――)

「―――……予測できぬと言うのは、厄介極まりない物だね。」

(困った様に肩を竦め、再び扉を開く。
中から飛び出してきた、隠れていた組織の男の携える刃が、己へと届く前に
隣に居た娘の鉄拳が、男の顔面を殴り飛ばして、昏倒させる
戦力として、そもそも、非常に優秀なのだ。
館の娘たちの中には、元戦士や、かつて騎士であった者なども含まれる
相手を間違えた、と言う事だ。 こうなった時点で、既に。)

「――――……さて、まだ部屋は在る様だね、次へ向かおう。」

(地下へと作られた施設は、歩けばかなり広い。
一番奥まで向かう、と言う事であれば容易いが、目的は全踏破、掃除である
見逃しが無い様に、一つずつ扉を開け、隠された場所が無いかも精査しながら

――もし、隠れ潜むモノが居れば。 己が過ちに身に覚えがある者が居れば。
それは、酷く精神を摩耗する時間であったろう。
だが、其れも結局は自業自得でしかない。
先刻から助け出した娘達の、少なくない数に施されていた、拷問や調教、投薬や呪いの痕跡に比べれば
別に、大した問題では無い)。

ルヴィエラ > (通路の途中、まだ先が在る中で、開いた部屋の一つ
其の奥で、ぐったりと寝台に横たわっている娘がいた
様相から見て、何らかの薬を煽らされたのかも知れぬ
命に別状が在る気配は感じなかったが、自力で避難出来る様子でも無い

――そして、其の娘こそが今回攫われた、館の娘。
肌に傷を負わずに済んで居たのは、不幸中の幸いであったかも知れぬが
兎も角、護衛の娘、其の片方へと声を掛ければ、その場へと作る影の扉。)

「私の部屋へ繋いだ。 連れて行って、館に預けて来ておくれ。
此方は此の儘先へ進むのでね。 何か在れば、"声"を送ってくれ給えよ。」

(館には、治療を担当する娘を待機させてある。
引き渡せば、必要な治療は受けられるだろう。
送り届け、其の儘館に状況を伝える様に伝えれば
表へと逃げたであろう、他の娘達の事も、場合によっては面倒を見てやる様に伝え

――二人が、影の中へと消えて行く。 残されたのは、護衛一人と、主人たる己の二人。
まだ、先が在る通路を、ゆっくりと歩みながら
一人、少なくなった分、その傍らに――揺らめく影の蛇を一匹、這わせて)。

ルヴィエラ > (――そして、最深部に潜み隠れる、組織の長の元まで
ゆっくりと、されど確実に。 運命を刻む音の如くに、足音を響かせながら行き

其の果てに、其処で何が行われたかは。 ただ、戻った者だけが、知る)。

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” 誘拐組織の地下施設」からルヴィエラさんが去りました。