2021/09/11 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” 酒場」にジギィさんが現れました。
■ジギィ > 歓楽街の中でも、中級のちょっと高級よりの施設が集まる場所。
集まるひとは高級から転落してきたひとか、中級から更に高級のほうへと手を伸ばそうという者たち。
面白いことにお互いに牽制しあっているようで、少しでも羽振りの良さを見せたい輩が多いらしく、あちこちでサプライズの大盤振る舞いが頻繁に行われる界隈。
「いやーんありがと。
そうだなーあと少し弾んでくれたら、もう一曲歌っちゃう!」
そんな場所にある酒場のひとつで、やや黄色い声を上げるエルフがひとり。
エルフは仲間らしい、弦楽器を手にしている女とタンバリンにも似た打楽器を抱えた男とに目線で合図を送ると、早速導入部の演奏が始まる。
決断を迫られたのはエルフと向き合っていた、地方貴族の中年か高級官僚らしき男。
引くに引けなかったのか本当に太っ腹だったのか、兎に角鷹揚に頷くとこれ見よがしにそこそこな枚数の金貨をエルフへと差し出した。
エルフの女は「ありがと!」の言葉と一緒に投げキスをひとつ。まあ顔は整っている方なのだが如何せん今は顔の下半分はヴェールの中。
果たしてサービスになっていたのかいないのか、ともあれ伴奏に合わせて歌い始める。
歓楽街を抱える街に相応しい、すこし皮肉な歌詞の陽気な歌だ。
居並ぶ客はすぐに手拍子をし始めて、店内はカジノに似た熱気に包まれた。
■ジギィ > 途中、間奏とコールアンドレスポンスも入れてたっぷり歌った。
口笛と拍手に投げ銭がおまけで付いて、少しだけ上級を気取った店内の雰囲気が一気に旅酒場の様相になった。
「ありがとーありがとー!
……あーん、わかってるってえ」
拍手に応えるエルフの袖を引くのは店員だ。儲けのいくらかを寄越せとか、そんなところだろう。
エルフ女はそんな店員を適当にあしらうと、各々の些事に戻って行く客たちに投げキスを一つサービス。
「思ったよりいい稼ぎ場ねえ…うんそうね、また機会があったら組も!」
元々根城にしている街ではない。あまり派手に稼ぐと地元のワルと関わることになってしまうだろう。なので即興の仲間とは、お互い解りきった良い加減な口約束をして
分け前をきっちり分け合った後、いざ、酒場の店主との対決のため
店の奥へと…
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” 酒場」からジギィさんが去りました。