2021/03/18 のログ
ご案内:「◆港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”【イベント開催中】 酒場」に黒須さんが現れました。
黒須 > (今日一日の作業を終えてここハイブラゼールにやってきた黒須。
今日の冒険者依頼が近くでやっていたために帰りの酒盛りとしてこの店にやってきた。
入れば騒がしい音が響き続けるが、これも醍醐味だろうし、軽くツマミとして聞きながらも気に入っているウィスキーロックを飲む。)

「・・・。」

(隅を陣取る楽団を頬ずえを付きながら眺める。
真面目に聞くものは少ないだろうが、中にはこうやって見る人も居ると言うこともある。
そのうちの一人、エルフの少女がカウンターの端に突っ伏すような姿を見ると、席を移り、一つ席を開けて隣に座り、適当な酒を頼む。)

「…中々良かったぞ、お疲れさん…。」

(ぐったりとしているような少女に向け、カルアミルクをそっと近くに置く)

ジギィ > 顔を上げるのもおっくうで、カウンターの向こうへの注文を先延ばしにしていた。
指一つだけ立てて、何か一杯頼もうと思っていたところ思いがけず声を掛けられた…ような。

「―――…あ―――…ありがと」

うつ伏せていたテーブルの上で顔だけをそちらに向けて、近くへと滑って来たグラスに向かって微笑んでお礼を言う。
銅色の肌でもそれと解る程頬は紅潮しているが、酒に酔っているわけではないのは瞳の光で知れよう。

「情けないモンだけどね、流石本職には付いていくのが精一杯だったよ」

頬をテーブルに付けたまま返答してグラスを手にするが、当然そのままでは喉を潤すことはできない。
はあーとため息のようなものと一緒に、上体をテーブルに寄り掛かるように持ち上げて。

「―――お兄さんは、ここのヒト?それとも行く人?帰る人?」

甘い一口を飲み下すと、首を傾げながら相手を見遣る。
ぱっと見た瞬間に、彼の耳くらいには目を瞬いたろう。

黒須 > (少し暑く感じていたのか、周りの目を気にせずに帽子を脱ぎ、そのまま近くに置いていた。
頭の上からは二つの犬耳が生えていた。
本来なら、腰から尻尾も生えているはずが、そこまでは出さずにしていた。)

「…依頼の帰りだ。終わったら、このまま平民地区に戻る予定だ…。」

(ポーカーフェイスのその顔で返す。
睨んでいる目を向けるも、その眼に怒りも無く、ただただ真顔なだけであった。)

「…それにしても、ひどい音だな…。」

(隅っこに陣取っている楽団を見るも、音がバラバラで気が散る。
周りも不満の顔が出て来るばかりだ。
隣の少女を一瞬見るとそのまま立ち上がり、楽団近くのピアノに席に座る。
端から端までの鍵盤を指を滑らせて大きな音を立てる。
一瞬注目を集めると演奏を始めた。
その顔や体格、雰囲気には似合わない陽気な音楽を奏でる。
リズムを取りたくなるような陽気な音楽が始まり、客の関心を集め始めた。)

ジギィ > 「―――そう…」

思いがけずの相手の真顔に一瞬また瞬くと、グラスをもう一口。
あまり甘いのは得意ではないけれども、草臥れた今は身体に心地いい気がする。
それから相手の言葉に吊られて楽団を見直す。
酷い音、と言われるとそうだろうか、と首を傾げる。
自分が参加していたころも、あんなだったろうか…とぼんやり思っていると
いつの間にやら隣にいたはずの男がピアノの席へと。

「――――へえ」

それから始まった陽気な音は自分にもわかる位に上手い。
事実周囲の客も、楽団さえも引きずられるように音が良くなっていく。
彼が一区切りつくまで引き終わる頃には女もグラスの中身を空にして
ピアノの彼に周囲の客と同じく心置きない拍手を贈っただろう。

黒須 > (しばらく続いたピアノの演奏曲。
ある程度良い所まで演奏すれば綺麗に締めを奏でる。
拍手を送られれば、顔色一つ変わらない無表情な顔で振り向き一礼をする。
その後は雰囲気を保つために楽団も演奏を始めた、今度は調律が保たれてかなり良い雰囲気だ。)

「…すまないな。嬢ちゃんを見ていたら一つ奏でたいと思っちまった…。」

(演奏の駄賃としてウィスキーロックを一杯運んできたマスターから受け取り一口飲む。)

「…この後は暇か?構わないなら、一杯飲んでいくか?」

(そこで初めて笑みを出した。
軽く口角を上げる程度であるが、ちょっとの冗談を言ったつもりで放った誘いの言葉である。)

ジギィ > 陽気な曲の後の無表情の一礼に思わずぷっと吹き出しつつ
戻って来た彼に改めての拍手を贈り、女エルフはにんまり笑ってテーブルに頬杖をついてグラスを口にする男を見遣る。

「お疲れ様!
 あはは、わたしの演奏何かがお兄さんの気を引けたなら何より。下手すぎてやきもきした、って方なら反省するよ
 …嬢ちゃん、て呼ばれるほど若くないよ。そこそこ行ってる」

付け足して言ってから自分の尖った耳を示す。
長寿種の証でもあるそれをひこっと動かして見せるとまた笑って

「ありがと!奢りならもう一杯貰おうかな。今度はサッパリ目で…
 兄さんはどっかで音楽習ったりしたの?正直そんなタイプに見えないから驚いたよ」

言うが早いか勝手にカウンターの向こうに注文している。
ライム果汁入りのハイボール。
受け取ると、彼のグラスに強引に乾杯、とかちりと合わせてひと煽り。
悪びれる風もなく笑ってまた彼を見遣って、無表情の相手の少しの変化を楽しんでいる様子。

黒須 > 「馬鹿言え、こんな騒がしい中、音楽の一つもないのは華が無いだろ?」

(隣に座れば示された耳を見る。
エルフはあまり会ったことが無いためにその生態は知らないが、嬢ちゃんと言えるような年齢じゃないのはとりあえず察した。)

「…親父がら習っただけだ。
女を抱くためにも一つ必要な技術だって言われて、少し習っただけだ。」

(貧民地区で知識はその程度と言うものだ。
ここに比べて簡単に手に入れられると思っていたのか、そんな無駄知識が蓄えられていた)

ジギィ > ぶはっ、と思わず吹き出す。
酒を飲み込んだ後で良かったと思いつつ唇の端を手の甲で拭って、女は笑いをこらえられない表情で彼を見遣る。

「やだなあ、意外と風雅なんて思ったら、女口説くためかあ」

損しちゃった、等と失礼な事を言ってまた笑ってハイボールをまた一口。

「で、お父様直伝のその手は結構うまくいくの?
 わたしの場合余計な助平しか引っ掛からないんだけどなー
 お忍びの金持ちに気に入られて、お抱えにしてくれるとか、あればいいのにねー」

今度こそ酔いに頬染めて、すこし潤んできた瞳を細めてけらけらと笑う。

「あーでもそか。依頼ってことはお兄さん冒険者かなんか?」

言いながらカウンターの向こうにつまみのナッツを注文。
出されたそれを相手との間に押しやって、ひとつつまみ上げながら質問。

黒須 > 「笑っちまうだろうが、俺の全てはそんなもんだったからな…。」

(笑う少女に対してめんどくさそうに眉を顰めながら髪を掻く。
失礼な言葉に返しては「勝手にしろ…」っと小さく返す。)

「…全くだな。実戦でしか意味を成してねぇ。
…まぁ、お袋の為に習ったとも言っていたか…。

ほぅ、嬢ちゃんみてぇな奴でもそう言うのに引っかかるもんなのか…。」

(馬鹿にされたことに返して馬鹿にする。
ニヤリと少しゲス染みた笑みを浮かべて酒を一杯口に入れる。)

「いいや、冒険者もどき…って所だな。
ずっと前に辞めて、今じゃ賞金稼ぎのためにやっているって所だ。
そう言う嬢ちゃんも…それか関係か?」

(ナッツを一つ取り、奥歯に押し込めて嚙み潰す。
しょっぱい塩味と反応して酒がうまく感じた)

ジギィ > 「全てってのもすごいね。逆に感心するよ。
 あ、そーなんだ。お母さんてところはちょっといい話ね」

フーンと目を細めながらつまんでいたナッツを口に放り込む。
塩気を楽しんでから奥歯で噛みしめると、ほんのりとした甘みが広がって少しお腹も膨れた気分。

「引っ掛かるっていうか向こうから寄って来るんだもの。どーしようもないね」

下種の笑いに肩を竦めてみせるが、それほど苦労はしていないのだろう。アッサリと言葉を切るとまたテーブルに頬づえをついて

「まーそうだね。今は…御覧の通りのカヨワイ女子だから、大したことはできないけど。
 賞金稼ぎ?…冒険者より楽しい?」

男の言葉に少し興味を惹かれたように身を乗り出す。
おもにカネについて!と強調するように親指とひとさし指でお金マークを作って見せつつ。

黒須 > 「寄ってくるのも趣味は良くねぇみてぇだな…。
まぁ、ボンボンなんざ、そんなのばっかりだしな…。」

(貧民地区住人と比べて、貴族や富豪の方が金には汚い。
だからこそ、嫌う要素の一つであった。)

「か弱い…ねぇ?そう言う奴ほど、中身はエグイと聞くしな…。
まぁ、楽ではあるな?
自由気ままに自分の参加できる力量や気分に合わせて依頼を達成できるし、金は少なくとも、遊べるぐらいの量は貰えるな?」

(急に距離を詰めて来た相手をめんどくさそうな顔をしながら話す。
戦闘にも慣れていたため、生活はかなり楽だった)

ジギィ > 「いい具合に遊んで仕上がった良物件を大募集中なんだけどねー」

上手くいかないや、とまた笑って肩を竦めてナッツを一つまみ。
えぐい等と言われると流石に顔を顰めて、乗り出していた身をぐいっと引いて

「失礼ねえ。少なくともゴリラには敵わないよ。
 なるほどねえ、まあ兄さん腕に覚えがあればってところね…冒険者とそう変わらないか」

面倒くさそうな相手の様子にも構わずに、ハイボールの最後のひとくち。
はあーと吐息を漏らした後満面の笑みで相手を見遣って

「ごちそう様!
 ピアノ聞かせて貰った挙句に2杯も奢ってもらって。
 ま、今度女の子引っ掛けるイイ新手の情報を仕入れたら一報するよ。
 王都に住んでるんでしょ、名前は?
 あ、わたしは『ジギィ』ね」

テーブルに置いていた横笛を腰の帯に挟みながら椅子から降りる。
足取りはちょっと危ういが、宿へ向かうくらいなら問題はないだろう。

黒須 > 「物件、か…確かに、欲しくなるのも仕方ないだろうな…?」

(ふぅっとため息を吐きながらグラスのウィスキーロックを空にする。
体を引かせる様子に二っと面白そうに笑った。)

「別にいらねぇよ、抱く女ぐらい自分で見つけるって話…。
ん…おいおい…。」

(ふらつくエルフの肩に手を置いて体を支える。
しゃがみ込み、目が合うぐらいの丁度良い高さにしながらもこめかみを指先で掻く。)

「フラフラじゃねぇかよ?
さっきの話みてぇに面倒なのにあったらどうするってんだよ…。
…ま、俺もどうせ道は一緒だ、途中までなら送れるぞ?」

(そのまま、真っすぐに立たせようと体を支えて、自分も立ち上がる。)

「黒須・狼…適当にローっとでも呼んでくれ。」

ジギィ > 「あはは、女には困らないって?さっすがー」

テーブルに片手でつかまりながら、けらけらっと笑うと身体が少し泳ぐ。
その身体を支えられる感触。
同時に視線の高さを合わせる相手を、少し(酒で)潤んだ瞳でまっすぐに見返して。

「大丈夫よー仰る通りえぐい特技も持ってるから。
まーでも、旅は道連れっていうしねえ?
よろしく、ローさん」

言い終えた後はにまーっと笑って見せる。肩を支える男の手を取るとぶんぶんと握手をして、おもむろにふわふわした足取りで外へと向かっていくだろう。

道中頼まれても居ないのに歌いながら男に同道してもらう姿は、無駄に良い歌声以外は下校途中の園児そのものだったとか…

ご案内:「◆港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”【イベント開催中】 酒場」からジギィさんが去りました。
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