2021/02/21 のログ
ご案内:「◆港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”【イベント開催中】」にリュシーさんが現れました。
リュシー > ―――…いやいや、ナンデヤネン。

(思わず、妙な訛りが口をついたのは、寝起きだったからか、それとも。
信じ難いもの、信じたくないものを見た者の常として、とりあえず二度見、三度見。
それから、やはり信じたくないものを見た者の常として―――見なかったことにしようかと、
こそこそ、人垣の陰に身を隠そうと試みた。)

……いや、だって無理でしょ。
昔ならまだしも、今のぼくに、入札するお金とかないし。

(そもそも入札に参加して、競り落としたい商品でもない。

―――――そう、言い切ってしまったら薄情に過ぎるだろう、けれども。

ずるずると裾の長いヴェール状のものを被せられ、帝国風の衣装を着せられ、
ついでに化粧なんかも施されている、がしかし、明らかにその顔は昔の悪友。
つまり男であるはずなのだが、何故だか売り物になっている。
更に言うなら、なかなかイイ値がつけられている。
―――――うーん、と天井を仰ぎ見て)

新しい人生に幸あれ、とか、言っちゃダメかね、コレ。

(すっかり姿かたちの変わった悪友が、薄情さ全開の結論を出したことなど、
それどころではなく縮み上がっている当人はまだ気づくまい。)

リュシー > (壇上からおどおどと、周囲を巡っていた眼差しが、己の頭上で止まる。
瞬いて、見開かれて―――毒々しいまでに紅く彩られた唇が、開いた。)

――――― やば、

(気づかれた――――と考えるのは早計か、けれどももし、あの口から。
昔の己の名前が出てきたり、してしまったらやっぱり―――)

……っああもう、しょうがないなああ!
はいはぁい、ぼくも混ぜて♡

(全力で挙手した勢いよりも、やはりたぶん、己の外見に視線が集中する。
なんならコッチが売り物にされそうだとも思うが、そこはまあ、
落札出来てから考えるとしよう。
とにもかくにも、あの真っ赤な口が己を、リュシオン、なぞと呼びつける前に、
――――――オークションは色々な思惑を絡めて、たいそう白熱した、という。)

ご案内:「◆港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”【イベント開催中】」からリュシーさんが去りました。