2020/04/19 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”【イベント開催中】」にアカサギさんが現れました。
■アカサギ > 【待ち合わせ待機中です】
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”【イベント開催中】」にルインさんが現れました。
■アカサギ > 「……う~ん」
本日は、ハイブラゼールのとあるカジノでお仕事中。
といっても、アタシがカジノの店員として手に職付けたわけではなく。
いわば、潜入調査員というわけであるが。
「……ちょっと、お客さんの目を惹きすぎてるかな?」
支給された服はバニー服なんだけど、なぜか、普通のバニー服とは布の場所が逆になっている。
幸い、最低限危ないところを隠す布地はもらえたけど。
胴体はほぼほぼ全裸状態である。
「……恥ずかしくないわけがない!」
文句を言いたいんだけど、言ったところで、ということで。
アタシはがんばってお仕事するのであった。
……あうぅぅ、めっちゃくちゃ見られてるよぉ……。
■ルイン > 「は~い、ドリンクお待たせしたよ」
普段は王都周辺でしか依頼は受けない、しかし今いるのは遠く離れた港湾都市ダイラスのカジノ。
普通なら遊びに来て来ていると考えるモノではあるがこれも仕事。
仕事だからこそ普段ならば絶対に許さない異性からのお触りも仕方なく受け入れ。
今もポーカーに勤しんでいる貴族のような客にカクテルを運べば当たり前と言うように尻を触られ。
その事に困った、ひきつった笑みを見せていれば胸元にチップを押し込まれては何も言えずに離れて。
「こういう場所は何と言いますか……アレな人しかいません。
終わったらたくさんの癒しを……お?」
まだ仕事中だというのに既に終わった後を考え、空になったトレイをもって歩いていると目に付く人影。
仕事中でなければ普通に声をかけて誘いをかけるような大胆な格好、そんな人影に後ろから近寄り。
「そこの可愛いうさぎさん、私と良い事しませんか?」
楽しそうな声をかけていき、大胆な格好の少女、アカサギの肩をポンッ叩いて。
■アカサギ > (……フロアの地図は大体把握できた。
従業員の行動パターンも。となると後はタイミングかな……)
一応はバニーガールとしての仕事をこなしつつ。
カジノ内部の情報を収集する。
スタッフルームのほうに潜入するには、かなり手間がかかりそう、ということがわかったくらいのタイミングで。
「……ルイン、仕事に集中して。
バニーガール同士でそんな絡んでたら、怪しいでしょ」
背後から声をかけられれば、小声でルインにそう言い。
肩に置かれた手を、ぺいっ、と払う。
が、そこでアタシは一つ思いつき。
「……そっか。最悪、アタシとルインでそういうショーをやれば人目は集中させられるんだから。
そこから流れで、って手は。切り札としてはありかもね」
まぁ、その場合アタシかルイン、どちらかが囮にならなくてはいけないので。
本当に最終最後の手段、ではあるが。
「とにかく。今は仕事仕事。
プロなんだから、きっちりお願いね」
まぁ、気持ちは分からなくもないんだけれども。
後々のことを考えると、ここは遊んではいられません。
■ルイン > 冗談交じりの言葉に小声での注意。
肩に置いた手を払われると残念と笑ってしまい。
「ちゃんとしてますから安心してくださいって。
ルインちゃん、お仕事熱心で何時も嫌な事も我慢してるんですから」
そう言っては軽くだけアカサギの手を握り小さなカギを押し付け。
自分よりも隠すのは上手いし、何より頑張ってるアピールと言う事もして。
「私とアカサギでショーですか?
一目は集まりますけど…ああなっちゃいますよ?」
名案ではあるはそれをすればと…カジノの真ん中の舞台に目を向け。
そこでは文字通りに無一文になったと思われる女性冒険者が他の客に廻されている光景。
アレは気を引けるけどなんだか嫌だなあと言う顔になってしまい。
「はーい、判ってます。
それじゃ引き続き頑張ってくるね」
だから終わったら褒めてねと笑い。
カジノの偉い人が良く出てくる辺りへと足を向けて。
■アカサギ > 「それならいいんですけど。
……ん……」
やれやれ、とため息を吐きそうになった瞬間。
手にカギを渡される。
おぉ、なんと見事な手際。これはさすがのプロだ。
「そうなんだよねぇ……。
その場合、二人でショーをしたあと。
どっちかが舞台の上でお客様の相手、ってことになるかな」
まぁその場合アタシが適任だと思うんだけど。
正直リスクが高いので、それは本当に切り札にしておきたい。
いざって時に動けないのはゴメン被る。
「ん。アタシもちょっとお仕事がんばる」
ルインが移動したのを見ながら、アタシはお客さんたちの間を歩き。
ドリンクを渡したり負けがこんでる人を応援したり。
なにせ格好が格好だ。アタシの役目としては、とにかく自然に目立つ、に限る。
……ちょっと胴体が寒いのはご愛嬌。あと、視線が嫌らしいのもガマン。
■ルイン > 遊んでいるようでやる事はちゃんとやっていたりし。
このカギもその成果の一つ。
他にも成果はあるのだがここでは渡せないのでそれは後でとウィンクを一つ。
「あれは嫌ですよね……。
でしたらショーの後は私が残っちゃいます。
逃げるのは得意ですし」
何より潜入は自分よりもアカサギの方が得意で最適。
それにアカサギがああいう目にあっていると思えば仕事に集中もできない。
何より逃げるだけなら最悪は消えてしまえばいい、身体の再構成は少々大変ではあるが…。
「お互い頑張ろうね」
背中越しに明るくアカサギに声を返せばバースペースに向かってトレイに新しいドリンクを乗せてテーブルや客の間を回り。
相変わらずなドリンクを求めるついでのセクハラやチップを押し込むためのセクハラ。
時には酔った客に捕まり引っ張られながらとカジノ内を歩いて。
■アカサギ > ルインの得意なことっていうのは、軽くしか聞いていないけど。
確かに、潜入ってなると、アタシの方がいいのかも。
なんだけど~……これ、この服装が問題なんだよねぇ。
「でも、ルインって男相手イけるの?
あ、まって。女性客の相手をするようなショーに仕向ければ。
それはそれでウケるかも!」
世の中には、女性同士の愛し合いを見て楽しむ趣味の男もいる。
それなら、最悪ダメージは少ないのではないか、と。
そう考え……いやいや、だからこれは最後の手段だって場。
「もちろん。失敗したらオシオキじゃすまないだろうしね」
この仕事は、アニキから与えられた仕事だ。
ということは、ミスをしたら非常にマズい。
なので、ことは慎重に動かなくてはいけない。
(……ホール内のスタッフは、常駐5人くらい。
奥に待機している人数が不明なのが痛いなぁ……)
別段、ドンパチする仕事ではないのだが。
最悪、無力化だけは必要かもしれない。
そうなると、戦力が未知数っていうのは怖いことである。
■ルイン > 「前に話しませんでしたっけ?冒険者仲間に丸め込まれて……ハハ。
それは名案ですよ。そうなるように仕向けましょう」
男の相手も行けなくはないがやはりいい気持ちはしない事が多い。
それだけにアカサギの提案には笑顔でそうしましょうと軽くトレイを叩いて。
「さて……後2,3人減らしちゃう方がいいですよね」
仕事内容はきっちりと把握しているだけにスタッフの数は把握済み。
カギを頂戴した時に二人夢の世界なので残り何人だったかなと頭に浮かべ。
「お待たせしましたー。ドリンクです」
そうしてまたドリンクを渡せばセクハラとチップを貰って移動し。
その途中でスタッフに声をかけられると困った顔で裏に連れて行かれ…。
少しすれば一人だけ何食わぬ顔で戻っていてはフロアを歩く。
■アカサギ > 「アタシとしては、ルインが男どもの汚い液体に汚されるのはイヤだしねぇ」
いや、その風景を見るのはいいかもしれないが。
ただなんでしょうか。やっぱりそういう風景を想像するに。
あんまり気分はよくないかな! うん!
(……う~ん……)
お仕事しながら、周囲確認。
正直、戦闘能力の話なら。
アタシとルインで制圧すらできるんだけど。
「それをやっちゃあマズいのよね……」
あくまでもこれは潜入。そして秘密裏のお仕事。
血盟家の動きとかを気取られちゃあいけません、なのである。
ただ、ルインがキビキビと仕事をしてくれているので。
アタシは、タイミングを計る。
狙うはスタッフルーム、そしてその奥である。
■ルイン > 「私はアカサギのそう言う姿を見たくないだけですから。
見ちゃったら……焼き払いたくなりますし」
最後だけ小言でぽつりと呟き。
そう言う姿を見たら、大事な友達がそうなればカチーンとなってしまうのはほぼ確実。
ふらふらとバーとカジノを行き来をして普通に給仕をしているいているように見え。
その実は隠匿した探索魔法を幾重にも使い人の動きを確認も忘れず。
暴れれば直ぐに済む程度の場所ではあるがそれでは意味はないと自重して。
「でも……やっぱりいい気分じゃないですね」
潜入なので派手なことも出来ない。
なのでスタッフに呼ばれれば行かない訳にはいかず。
その先で何があったかは伏せるがげんなりとする事は多数、その回数分スタッフは減り、連れ込みようの個室に投げ込んでいるので現状は大事になってはいない。
出来るだけ早くアカサギが忍び込むタイミングを作らなければと少々焦ったりもして。
■アカサギ > 「おっと、殺意は押さえてね?」
ちょっとルインの気配が変わるのを感じ取り、釘を刺しておく。
あくまでも、秘密裏、穏便、ですよ~、と。
(……ん。ルイン、仕事してくれてる)
明らかにフロアにスタッフが減っている。
つまり、ルインと一緒にフロアを離れたスタッフは、なんらかの手段で黙らされているっぽい。
ならば……!
(ここだっ!)
タイミングはここしかない、と判断。
アタシは、身をかがめ、一気にスタッフルームへと向かう。
培った忍者技術を最大限に活用。机よりも身体を低くし。
音もたてず、一気に駆け抜け、扉を潜る……!
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”【イベント開催中】」にビョルンさんが現れました。
■ビョルン > 風のように馬を駆り──…
残念ながら王都からダイラスを繋ぐ街道を襲歩する駿馬の蹄は三連符を刻まない。
いつもと変わらず都での仕事を終え、駆け付けたカジノ。
カジノ付きの奴隷にチップを渡して馬を預ける。
今日は良いところの坊ちゃん風のいで立ちで、髪も前髪を撫でつけて滑らかそうな額を出している。
カジノのクロークにコートを預け、まず踏み入るのはバースペース。
壁際のソファ席に腰を下ろし、ホールの様子を伺っている。己の手下たちは、働いているだろうか。
■ルイン > さっきを抑えてと言われては舌を出して笑い。
そして別れた後もそれとなくスタッフを削っていく。
そして視界の隅にアカサギが駆けていくのが見えればワザと倒れて盛大な音を立て気を引き。
ペロっと舌を出して笑ってお詫びを口にするとさりげなくカジノ内を歩き。
「いらっしゃいませえ、どうぞお楽しみください」
ソファに座った雇い主の主を見つければ間延びをした言葉でにこやかにお酒を差し出して。
■ビョルン > 少し遠くでどよめく声が聞こえる。
どうやら、派手に転んだウェイトレスがいたらしい。
遠目に視線で追っていたが、そらが目下潜入中の手下の一人と気が付けばおくびにも出さず、チップを差し出す。
「キャリー・テンプルを持ってきてくれないか」
カクテルグラスは受け取らず別のものを申し付ける。
バーテンダーが聞けば、下戸の注文だと合点するだろうが見た目と名前はいかにもカクテルらしい飲み物だ。
■ルイン > これで視線は悪い意味で釘付け、後でオーナーから小言があるかもしれないが聞き流そうと。
そして仕事を装い顔見世をすればカクテルを断られてのチップ。
「かしこまりました、少々お待ちください」
それだけ言えばチップは胸の谷間にしまい込んでバーカウンターに移動をしての注文。
そこで下戸としてが注文をビョルンへと運び、ごゆっくりぃと告げて。
そっと潜入したアカサギの支援の為にまた歩きだして。
■アカサギ > (……よし、潜入成功)
扉を潜り、スタッフルームへ入り。
そのまま、スタッフルームから外へ。
通路を駆け抜け、更に奥の重要施設へと。
……う~ん、楽しい。こういうのは修行時代を思い出すなぁ。
「……っ」
そうして、奥の部屋……支配人室へとたどり着けば。
ちら、と中を窺う。……無人なのを確認。
そのまま侵入、目的を果たそうと動く。
「……え、っと。帳簿帳簿……!」
音をたてずに、机を漁る。
いつまでもルインが時間を稼げるわけでもない。
とにかく、速度第一! 帳簿を探さないと!
■ビョルン > 届けられたカクテルはロンググラスに入ったもの。
ローテーブルに置かれたそれに口をつけ、観察する。
本当に様々な客とスタッフが入り混じっているが、ルインは声の届きやすい場所に居るようだ。故に視界からは外さないでおく。
そうして客層の観察もしながら、探すのはもう1人の手下。
──は、姿が見えない。
カクテルグラスを持って、賭博場の近いテーブル席へ移る。
気まぐれに動けるのは、1人客の強みで。
■アカサギ > 「……あった!」
数分の探索の後、アタシは帳簿を発見することが出来た。
手早く帳簿をめくると、その内容に目を通す。
「……ダメだ、アタシじゃわかんないや。
とりあえず、この帳簿はいただいていこう!」
アタシには分からなくても、アニキが見れば分かるはず。
なので、アタシは帳簿を手に、支配人室から脱出し。
そのまま、来た時と同じルートを逆走して、フロアに戻る。
「……アニキ、もう来てるのかな」
アタシの服装上、いつまでも帳簿は持っていられない。
もしもアニキが来ているのなら、すぐに帳簿を渡してしまうほうがいいだろう。
■ビョルン > 兎耳が本物というバニーガールは少ないだろうが、今日の義妹はより人の目を引いた。
視線が合うならちらりと手を上げて招く。
相手が己のテーブルに近づけば、のっぺりした胴体を上から下まで通り一遍見て、興味を無くしたように視線を逸らす。
「変質者みたいな恰好しやがって、
客でも取る気かよ」
小さな声でちくりと刺を刺せばメニューを要求する仕草で帳簿をテーブルへ開かせる。
新しい日付のページを繰っては、ポッケから出した手帳に数字を書き付けておく。
「──俺の専門外ではあるが、一見怪しくもないな。
……二重帳簿だとすれば、本丸の帳簿は帳簿のような顔をしていないと思う。これは返しておいたほうがいい」
言いながら、バーと賭博場を観察している。
一見、変わったところはないが──とすれば、やはり会計上の問題に間違いないのだろうか。
■ルイン > 警戒をしながらカジノ内を、ビョルンが目に付く範囲で歩き。
何往復かをしていればスタッフルームの方角からアカサギが出てくるのが見え。
「うまく行ったようですね」
その姿にそれとなく近寄っていけばテーブルで話をしている所へと向かい。
「おや、お客様。この子がお好みですか?」
如何にも同僚を売る悪いバニーガールを装いアカサギをビョルンの方へと軽く押し。
さりげなくビョルンが見ていた名簿を見て、そっと一か所の数字を指で指して引っ込め。
「よければお部屋を用意いたしますがいかがですか?」
そこならば人目を気にせずに話も出来る。
そんな考えもあるのかないのか笑顔で勧めて。
■アカサギ > 「……いたっ!」
アニキの姿を見かけて、机に近づいていく。
そこで帳簿を渡そうとするのだが。
「うっ……しゃーないじゃん!
ルインと一緒に店に入ったら。
『キミは連れの子に比べて貧相だから、服装を大胆にしようか』とか言われたんだからさ!」
そりゃあアタシの身体はちんちくですけど!
それで服をこんなんにされたのは、アタシの意思じゃないですし!
って、アニキに言っても仕方ないので。小声で叫んだら、帳簿を渡す。
「了解。もうちょっと探ってみる。
……って、ルイン!?」
小声でアニキと作戦会議をしていれば、ルインが近づいてくる。
指し示した数字。……何か、意味があるのだろうか。
「……」
ここは、アニキの判断を待とう。
もしかしたら、ルインはアタシの気づいていないことに気づいているのかもしれないし。
だとすれば、一度話し合いをする必要があるかもしれない。
■ビョルン > 「部屋、部屋ね。
悪くはないが」
話はしやすくなるが客の出入りを観察するには不向きである。
そうして、カジノが用意した衣装が気に入らないらしい義妹には嗜虐心が擽られて口角がほんの短い間にクイと上下して。
「買ってやろうと思ったのに、残念なことだ。はぁ、がっかり」
大袈裟にため息をついてみせる。
肩を竦めてヤレヤレと首まで振る仕草。
「お代わりを」
グラスの中身を干してから所望する。
■ルイン > 「そうでしょう?ですからいかがですか?」
ここよりも内緒話に向きますよと勧めてみる。
もし移動をするならここの監視は自分が続けようと考えていたのだが…。
「そうですか、残念でしたね」
溜息を吐くビョルンの姿にアカサギの肩を叩き。
「わかりました、少々お待ちください」
そう言うと空のグラスをもってバーへと戻っていって
■アカサギ > 「……ぐぬ、っ、ぬぅっ……」
やっぱり、最近アニキはなんだか。
アタシに対して当たりが冷たい気がする。
いや、多分アタシが悪いんだけども!
「と、とりあえず。もう一回行って来る……!」
ルインが気を回してくれたのも、この場合逆効果。
あまりバニーガール二人で一人の客を接客していても目立つばかりであり。
アタシは、再度スタッフルームへと向かう。
なにはともあれ、帳簿を一旦戻してこないといけない。
「なんだかなー! まったくぅ!」
いっそのこと、アニキにガッツリ嫌われれば楽なのかもしれないが。
そうならないのは因果なお話である。
とかなんとか考えているうちに、アタシは支配人室に到着。
ちゃちゃっ、と帳簿を元の位置に戻しておき。
一旦呼吸を整える。二往復目なので。戻るときはことさらに慎重にしないといけない。
■ビョルン > 問題と、可能性については既に王都の店で話し合ったはず。
今は『動く』ターンだと捉えている。
アカサギに構うルインに、
「カジノの方はどうだろう、まさかとは思うが逆にカモられている下手っぴなディーラーはいないか」
とも聞いてみる。
少しからかいすぎたか、唸り声をあげたかと思えばまたバックヤードに向かう義妹の後ろ姿を見ては、席を移そう。
もう少し、カジノホールが見える席へ。
■ルイン > 「カモられてるディーラーですか?そうですね……。
今のところはそう言う人は居ませんよ。
やり過ぎたディーラーが数人程度ですね」
あそこが結果ですと、中央で弄ばれる冒険者に一瞬だけ向けては世間話のように微笑み。
アカサギは離れたタイミングで席を移動するビョルンから一度離れて飲み物を運び。
カジノ内を歩くように見せかけ、今日少々問題があったディーラーのいるテーブルの近くに足を止める。
■アカサギ > 「……よし、今だっ」
しばし支配人室で呼吸を整え。
近づいてくる気配がないのを確認し、ダッシュで戻る。
なんとか、フロアに戻れば。
アニキが移動していて。
「……ぬ。これは邪魔しないほうがいいと見た」
おそらくは何らかのお仕事モード。
なので、アタシも一旦仕事に戻るとする。
アタシたち三人の関係に気づかれれば、かなりの面倒が待っているので。
ここは、上手く立ち回らなくてはいけない。
■ビョルン > 「やりすぎはそくないな。
プロならわかってるはずだ。程々には勝たせてリピーターにしないとな?」
まぁ、逆に人生1回こっきりの大勝負に挑みになけなしの銭を抱えて震えながら賭けているよな場違いな冒険者は尻の毛まで毟って良い。
飲み物を受け取れば、ルインの送るサインにも頷いて返す。
──隠し帳簿も見つからない、賭場の盛り上がりはそこそこ。
ならば何が。
ふぅむ、と唸って頬杖をつき。
■ルイン > 「ですよね。あれじゃ腕はよくでも二流ですよ」
聞こえたビョルンの言葉にそうですよねーと言う笑み。
あれではぎりぎり勝っているような客でも次は来ないかもしれない。
そんな賭けをする冒険者もあれではあるが、そこから本当に毟り取るディーラーも問題がないとは言えず。
どちらかと言えば冒険者の気持ちが判るだけに苦笑い。
そして送ったサインにビョルンが頷けばそのテーブルから離れてフロア内を歩き。
途中にアカサギを見つければ自然な足取りで近づき、本当に聞こえるか聞こえないかの小声で。
「カギ頂戴」
そう囁き、受け取れば元の持ち主に返す為に動き出して。
■アカサギ > 「……なるほど。ゲームの観察中」
このカジノはそもそも血盟家傘下のカジノ。
となれば、アニキとしてはカジノ内部の状況も気にしなくてはいけないのだろう。
「ん……っ」
ルインのささやきには、目を合わせずにカギをバックトス。
そのまま、入れ替わりにアタシは接客に入るのだが。
「お客様、胸は触らないでくださーい。
あ、おし、お尻もだめでーす」
格好が格好なので、触られまくる。
チキショウ、お前ら本当はナイスバディが好きなくせに!
■ビョルン > 均整の取れたスタイルのルインは立ち姿が様になる。
「さあ、どうだろうなぁ」
どの業界にもリピートして欲しくない客は居る。
ギャンブルではことに、居汚いというか──ゲームの巧拙よりも気前の問題だからだ。
アカサギとルインが立ち位置を入れ替えている。
そうして義妹が注意する声を上げているのを見れば、思う。
(ただ純粋に動物を慈しむタッチで触れているだけなのかもな)と。
■ルイン > 意識をしている訳でないが歩く時は少し大げさにお尻を揺らすようにして歩いて視線を引き。
賭け事と言っても精々王都の酒場で冒険者仲間とのポーカー程度。
勝てばお酒、負ければ一晩と言う条件が多いだけに金銭を全てと言う事は中々に想像できず。
なのでディーラーの良し悪しは客を引き留める時間でしか見ていなく。
そしてすれ違いざまに後ろ手でカギを受け取れば眠らせた一人に戻しに行こうとするのだが…。
「あ、あれ……?」
裏に向かう途中で出くわしたのは眠らせた御一行様。
まさか同時にと思えばUターンしようとするが間に合わずに手を掴まれてそのまま裏にと引っ張っていかれ…。
想定外ではあるがスタッフの目を引く行動の継続となってしまい。
■アカサギ > 「……そろそろ潮時かなぁ」
アタシたちは、別段ここに働きに来たでも遊びに来たでもない。
あまり長居すれば、ボロが出かねない。
撤退するタイミングは見極めないとなのだが。
「……あれ、ルイン?」
カギを戻しに行ったルインが、誰かに手を引かれて姿を消した気がした。
……この場合、アタシがすべきことは単純だ。
一度アニキに目配せをしながら、アタシもルインを追う。
必要以上に注意を引くのも、よろしくない。
なので、ここは救助に向かうのが良し、である。
■ビョルン > 今日の所はまだ王都に持ち帰られる成果はないようだった。
それでも己の面が割れていないこと、それからだいたいの客入りなど掴めた要素は多い。
まずは先程書き留めた数字を叔父貴へ見せるべきで、そこを足掛かりに──などと考えていたら、義妹から視線が飛ぶ。
「任せた」
言葉に出さず唇の動きで伝える。
事を荒立てるべきではないし、荒立てるにしても己は適任ではない。
解決した頃を見計らって表へ出る。コートを羽織り、また都へと馬を走らせねばならぬ。
■ルイン > どうやらまとめて同じ部屋に詰め込んだのが失敗だった様子。
最初に起きたのがスタッフが全員を起こした様子。
ならば原因を締め上げて序にと結託されたようで……。
そして個室に連れ込まれそうになった時、追いかけて来たアカサギに助けられそのまま姿を消す事になって…。
■アカサギ > 「はいはい、すみませんねー。
アタシたち、もう上がりの時間なんで」
スタッフたちがルインによからぬことをしようとしているのは明らか。
だったので、そこにちょちょい、と割って入り……。
「ていっ」
一同が呆気に取られている隙に、当身で気絶させ。
そのまま、ちょっとお薬を飲んでもらう。
ぐっすりグンナイ、明日になれば微妙に記憶も消失しているはずだ。
「よし、逃げるよ、ルイン!」
そのまま、ルインの手を取って、カジノを後にする。
勤務時間終了なのは本当だし、恐らく次回以降の潜入も問題なく行えるはずだ……。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”【イベント開催中】」からビョルンさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”【イベント開催中】」からアカサギさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”【イベント開催中】」からルインさんが去りました。