2019/09/02 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にギュンター・ホーレルヴァッハさんが現れました。
ギュンター・ホーレルヴァッハ > 欲望の渦巻く街。けばけばしく輝く汚泥の街。積みあがる硬貨が人の価値を決める街。

夏夜の熱気を押し流す様な欲望が渦巻く今宵。
ハイブラゼールのカジノの一角で、大金を積み上げる少年の姿があった。

「…おや、すまないな。フルハウスだ。今夜は勝利の女神を口説き落とすのに成功したらしい。悪く思わんでくれ」

貧富の差も無く、地位も関係なく。多くの者が席に着くポーカーのテーブルで、勝利を重ねていた。
といっても、別に己が賭け事に強い訳では無い。多大な資金を投じ、王族でもある己に対する付帯。要するにイカサマ。
カジノ側がセッティングした接待の遊戯でしかなかった。

しかし、付き合わされる己と、誘蛾灯の様に群がる普通の客は堪ったものではない。
勝たされることにより積みあがるチップ。それに釣られて訪れる客は、ディーラーによって沈められていく。
そうして、哀れな挑戦者のチップの山が、また己の眼前に移動した。