2019/08/04 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にネコさんが現れました。
ネコ > 『お客さま、お飲み物はいかがですかニャ~?』

ハイブラゼールのとあるカジノにて、猫のミレーがお仕事中。
バニーガール姿で、お客様にお飲み物を配ったり、チップの運搬をしたり。

『……チッ。なんでアタシがバニーなんぞ……』

猫のミレーがバニー姿って、なんの冗談だよ。
そう思いつつも、お仕事を頑張る少女。
それもこれも、膨大な借金返済のため、であった。
さて、そんな少女であるが。目を惹くのは……。
やはり、右腕がないこと。そう、少女は隻腕であった。
だが、片腕でも器用に仕事はこなしている。

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にナインさんが現れました。
ナイン >  おや。…おや、おや。良い格好じゃぁないか。似合っているよ?

(ひょいと背後から伸ばされた手が、彼女にグラスを求めてみせた。
振り返れば、一人の少女が尊大に。小首を傾げてみせるだろうか。

…多分、見た事位は在る、筈だ。
彼女の仕える主、その機知、という形にて。

但し、趣味に走った流行り物のドレス姿やら。
既にある程度酒精が入っているらしく、熱っぽく染められた頬等からして。
気晴らしだか…目眩ましだか。此処に居る理由が、あくまで遊興だとも知れるだろうか。)

ネコ > 『ん……。
 あらお客様。仰ってくだされば。こちらから差し出しましたのにニャ』

客人が手を伸ばし、グラスを取るなど。
バニー側の職務怠慢である。とばかりに。
相手に笑顔を向ける少女。

その相手の姿に、少女はおや? と首をかしげる。
各所の特徴から予測するに。
この女性は、自分の主人の知人であるのでは? と。

『あのぅ。もしかして、ナイン様ですかニャ?
 セイン=ディバン。ご存知じゃありませんかニャア?』

恐る恐る、という様子で尋ねる少女。
もしも主人の知り合いで間違いないのなら、失礼のないようにしなくてはならない。

『もう大分飲まれてますニャ?
 あまり無理して飲んじゃだめですにゃー』

相手の姿に、少女はそんな言葉を向ける。
それは、ある種失礼とも言える様な物言いだ。

ナイン >  その程度を論う程悪趣味でもないさ。
 小さな事で強請った所で、成果はタカが知れているじゃぁないか。
 …っくく、まして彼のメイドだと判っているなら。尚更さ。

(残念ながら。グラスの奪取は成功しなかった。
その上、健康上の理由という観点から、きっちり念も押されてしまうので。
確かに深酒の域へと突入しつつある身としては、無理を通す事も出来ない。
失礼といえば失礼だが、非の存在を、此方が自覚している以上。糾弾するのは八つ当たりというものだ。
それは格好が悪い真似というか…酔っているせいで尚更、我を通そうとするからか。
らしくない、事は出来そうになく。

序でに。彼女に問われた通り、主の機知である事を肯定してしまうから。
ますます、という所。…後で何を言われて、揶揄られ返すやら。知れた物でもないのだし。)

 ――けれど。…そう言われると残念だな、ぁ――
 此処の偉い奴との、七面倒臭い話が終わって。やっと退屈から解放されたというのに。
 見世物は兎も角…勝ち負けが運次第のギャンブルというのも、あまりやろうと思わないし。
 ――――あぁ、そうだ。

(ちぇ、と小さく。グラスを取る事の出来無かった手を、にぎにぎと動かした後。
さも、今思い付いた。そう言わんばかりに、もう一方の手と打ち合わせ。)

 そう言うのなら、酒以外の愉しみ方。…貴女に求めても?
 ほら、それはそれで、職場の義務という奴だろぅ?

(…この場合。さる家のメイドである筈の彼女が、何故カジノで働いているのかやら。
その疵はどうしたのか、やら。色々と首を傾げるべき点が有る筈なのだが。
疑問点諸々を後回しにしてしまったのは――…一つ。思い付きが有ったからだった。)

ネコ > 『お客様にお酒を差し出しつつ、胸元をチラと見せたり。
 とかも仕事なんですニャ。
 なので、私からお渡しさせてくださいニャア』

相手に、アルコール度数の低い酒を差し出しつつ、少女が笑う。
飲みたい、というのであれば、飲んでいただくのが仕事。
とはいえ、あまり強い酒は渡せない、というくらいには相手は酔っているように見えた。

『あらあら、それはお疲れ様ですにゃ?
 ……ナインさまのことは、主人よりかねがね。
 政治闘争の場にて手腕振るう孤高の戦士、だとか……』

くすくす、と笑いつつ、相手の手に、しっかりとグラスを握らせる。
しかし、そこで相手に手を握られてしまえば。

『……フフッ。面白いお方。
 こんなポンコツな体の女をお抱きに?
 えぇ、えぇ。構いませんとも。だって、お仕事ですもの』

ちら、と。相手に右腕が無いことを確認させつつ。
少女は、相手の誘いに愉快そうに頷いた。
そのまま、相手に向かい一礼し。

『ネコ、と申します。
 貴女様のお気に召すまま。どうぞ……。
 私をご利用くださいませ』

そう言って。相手の側に控える少女。
相手が求めるもの。それに、全て応じる気構えである。

ナイン >  っは、見せた度合いによって、チップの量も変わる…んだよな?きっと。
 なるほど、その機会を奪ってしまうのは。申し訳なかった。

(…あっさり言葉を真に受けたのは。勿論、酔っ払っているからでもあるのだろうし…
世間に揉まれてスレた彼女と比べれば。貴族なりの世間知らずさを、残しているからなのだろう。
笑い揺れた喉に、差し出された酒を流し込む。
先程迄飲んでいた物と比べれば、遙かに度数の低い物だったが。代わりに過日由来の酸味が強く。
お陰で、へばり付いた靄のような、単純極まる悪酔いの気配が。些かなり、霧散してくれそうだった。)

 味方は少ないな。…謀りを同じくする同志やら、打算で繋がる者やら、なら居るのだけれど。
 そんな意味では、貴女の主には助かっているんだが……おっと。彼には言ってくれるなよ?

(素面で真っ向、張本人に対しては。決して言えないような言い草だ。
片目を瞑り、一気にグラスを干した側の手が、人差し指を唇に宛がって。しぃ、と。
もう一方の手は。触れた彼女の隻手に、しっかりと指を絡め繋ぎ直し。
礼と共に控えるかのような彼女を、傍ら迄引き寄せる。)

 女が、女を?…とは問わない訳だ。く、ふ、それだと話が早そうだよ。
 …いやなに。最近面白い事が出来るようになったから。
 そういう風に言ってくれる、貴女のような人にこそ――利用されて、貰いたかったのさ。

(歩みだそう。…こんな場合。普通なら、何処へ向かうのだろうか。
カジノとはいえ此の国の事、男女のしけ込む部屋程度、裏に幾らでも在るのだろうが――

今は、違った。彼女の腰を抱いて歩み進むのは。
時に豪奢な、時に洒脱な…時に淫靡な見世物が客達を愉しませていた、一段高いホールの舞台。
さぁ、其処で。何を繰り広げるつもりなのかは――)

ネコ > 『その辺はお客様の心持しだい、ってヤツでして。
 胸どころか、服ひっぱって乳首まで見といて、チップ無し、なんてヤツもいますニャ』

相手の言葉に、少女は笑顔のままだ。
もちろん、これはウソがあったりするわけでもないのだが。
どこか、間延びした会話によって相手の酔いを覚まさせよう、という狙いもある。
相手が飲み物を飲めば、うんうん、と安堵したような頷き。

『ウチの主人が言ってましたニャ?
 ナインさまのためなら、尽力惜しまない、と。
 あの人、王族貴族を蛇蝎の如く嫌ってるんで。相当レアですにゃ』

くく、と相手に向かって笑う少女。
これも、バカにしているわけではない。
本心からの賞賛である。だって、雇用主たる男は。
基本、貴族や王族には敵意しか向けないのだから。

『そりゃあ、私も色々と経験していますもの。
 ……面白いこと? なんでしょう?
 なんだか……とっても楽しそうですね』

それまでと違い、喉をコロコロと鳴らす笑い方の少女。
そのまま相手の誘いに乗り、カジノ、ホールを後にする。
体を求められたのなら、応じる。それもまた、プロであろう。
な~んて、考えながら……。

ナイン > 【移動いたします】
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