2019/06/25 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にセイン=ディバンさんが現れました。
セイン=ディバン > 煌びやかな光が夜を彩り、正しく眠らぬ街、と表現されるダイラスはハイブラゼール。
カジノ、酒場、娼館、商店、富が目まぐるしく蠢くそんな場所。
その中のとあるカジノにて、男が今宵も勝負を楽しんでいた。

「……」

細巻を咥えたまま、スロットマシンを1台1台、回しては次の台。回しては次の台、なんて遊戯方法。
どこか、退屈そうな表情だが、その目は忙しなくカジノの中を往復中。

(……あそこのテーブルはダメだな。ディーラーがヘタ過ぎる。
 だったらいっそ、ルーレットにでも行ったほうがマシだ)

カジノの中の様々な状況を把握しつつ、どこでデカい勝負に出るか、と思案中。
人々の熱気、金の熱気、渦巻く欲望の熱気を肌に感じつつ。
男はニヤニヤと笑い、その時を待っている。

「……しかして、適当に遊ぶフリをしすぎてスロットでだいぶ負けてる訳だがぁ」

手にしていたチップは既に無くなりかけている。どこかで大勝負に出るなら、追加投資は必定だな、と思いつつ。
勝負の他にも面白いことは無いか、と周囲を覗う男。
荒事、揉め事、艶事、そういった、自分を楽しませてくれる何かが転がっていないかなぁ、なんて。

セイン=ディバン > 余計な出費はしたくないな、と。
男は一旦、スロットマシンに手を出すのを辞め、カジノ内にあるバーカウンターへと足を運ぶ。
スタッフに酒を注文し、そのままカウンターによりかかり。

「……ふぅ」

息を吐き、頭の中をクリアに保つ。
ギャンブルにおいてやってはいけないことは、無理なチャージ、使った金額の把握の放棄、心に棚を作り言い訳をする、とか。そんなことだ。
もしも必勝を期するなら。とにかくクレバーに。
あるいは、究極に臆病にならなくてはならない。

(有り金全部賭けて大勝負、とかはアホの極みだからな)

ぷかぁ、と煙を吐きつつ、酒を口にする男。
その間も、周囲の様子は窺い続けている。
熱くなって辞め時が分からなくなっている貴族。
パトロンの懐頼みの娼婦。
身を持ち崩すスリルに酔う冒険者。

(……ホント、面白いわ。こういう場所って)

そんな客共を見下しながら、男は手元に残ったチップ一枚を指で弄ぶ。
さぁて、ここからどうしようか。そんなことを考えながら。

セイン=ディバン > その後、結局男は負けを取り返すこともせず。
ふらふらとカジノを後にした……。

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」からセイン=ディバンさんが去りました。