2019/05/20 のログ
■タマモ > 少女の待つ、次のゲームの開始。
本来ならば、ディーラーの動いた後に、ベットはされるもの。
だが、少女は先を打つように、その前に賭ける。
増えたチップ、それを同じように一目賭けで。
これには、さすがに周囲の目は向けられた。
続けての一目賭け、普通ならば当たる確立は非常に低い。
「どう賭けようが、妾の勝手じゃろうにのぅ?
勝とうが負けようが、お主等には関係なかろう?
ほれ、始まるぞ?準備でもするが良い」
無謀とも言える一目賭け、しかし、少女の自信に揺るぎは無い。
ホイールの回転、ボールの投入がされ、再びベットの開始。
周囲の目をよそに、少女は変わらず、その後は動かず終いだ。
そんなゲームの結果は…
「どんなもんじゃ、これが妾の実力…!」
更に枚数を増やしたチップ、それを手にする少女だった。
数枚が百枚を越え、その百枚が千枚を越える。
たった数ゲームで、少女はケース数箱に及ぶチップの所持者。
「さて…同じものばかりも飽きる、次のゲームでも行こうか」
チップケースをカートに乗せ、少女はルーレットを後にする。
少女が向かう、次なるゲームは…
まぁ、まだ決めてない、適当に何か探すとしよう。
一度手を休め、休憩なり、楽しむのも良いかもしれない。
適当に、カジノ内を巡る少女であった。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” カジノ」からタマモさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にタピオカさんが現れました。
■タピオカ > 遊牧民はいざ勝負事となると負けず嫌いである。
負けず嫌いがふとした拍子にカジノでゲームをするとどうなるか?
文無しになる。
「あぅ、……この格好恥ずかしい……。
で、でもっ……、ちゃんとお金稼がなきゃ……!
僕、王都に戻れなくなっちゃう……!」
陽気なティンパニのBGMが鳴る舞台上にて、遊牧民は踊っていた。
ルーレットでなぜか熱くなってしまい、気づけば路銀は足が生えたかのように無くなっていた。
王都に戻ればそれなりの貯蓄はしてるが、その貯蓄をダイラスの銀行へ移送する手数料すら払えなくなっていた。
顔なじみの冒険者ギルドへ逃げ込もうとする前に、
ものすごく怖いカジノの元締めさんに捕まり一喝されて働くことになったショーラウンジ。
踊るのは得意だし、剣を使う舞踊の心得はあった。
しかし、肌を披露する踊りは不慣れで気恥ずかしい。
脇や太腿を晒しての踊りは堂々と、しかし表情はうつむきがちながら。
BGMの中ステージから降りたら、予め決められていた通りに客席の間をひらひらと舞ってチップやお触りを強請って。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にセイン=ディバンさんが現れました。
■セイン=ディバン > 冒険者もまた、負けず嫌いであり。
男の冒険者なんていうのは大抵が。
『楽して儲けてぇ!』なんて思っているものである。
さてさて、この男の場合は?
「……悪ぃね。総取りだ」
嬉しくもなさそうに言い、男がチップを腕でかき集める。
ルーレット、カードゲーム各種。連戦連勝。
まさに絶好調であるが、絶好調すぎるとつまらない、なんて面倒くさい男。
バニーガールに飲み物を貰い、くっ、と飲み始めたところでショーラウンジに視線向ければ。
「がふっ!?」
思わず飲み物を噴出しそうになる男。ぎりぎりのところでそれを堪えると。
客席の間を通っている知人へと。指を鳴らし、合図を送る。
「こらー、何やってんだそこの能天気娘ー」
そのまま、相手に金貨袋を見せながら声をかける。
臨時の仕事にしても、仕事は選べ、と。
ちょっと怒り心頭。
■タピオカ > 愛想よく踊れ、と歯に金を詰めた元締めさんに何度も言い含められていたし、
ラウンジ内では働き手がちゃんと踊って働いているかの鋭い監視もある。
ふにゎぁぁ……。
作り笑いがヘタな遊牧民はお饅頭が潰れたような奇妙な笑顔を浮かべながらお客さんたちの視線の間を彷徨い、
つけてもらった慣れない桃の香水の香りを振りまいていく。
……と。カジノコーナーから悲鳴が聞こえたような気がした。それはバトラーコートの紳士がテーブル上のチップというチップを自分の懐へと収めた瞬間であった。
踊りながらそれとなく注意を向けてみると、ばっちり顔見知りの腕利き冒険者が飲み物吹き出しそうになる瞬間を視る。
指鳴らす相手へ、裸に黒いハートのニップルシール、紐下着に動くとかろやかに鳴るキラキラ貝殻のヒップスカートをまとった遊牧民がとった表情は例えるなら……、
……コクマー王立学院の女子生徒が後ろめたいバイトをしているところを先生に視られてしまった時のような。
心細い時にふと現れてくれる彼に嬉しいような、でも恥ずかしいような。そんな顔つきで近づいて。香水の香り。
「あはは……。セイン、久しぶり……!
見ての通り、……踊り子してるの。……カジノで負けちゃって、お金無くなって、元締めの人に働かされてるんだ……、ちゃんと働いてるか、怖い人の見張りも居てさ……。だから……。
――えへ、お客さん……。……お膝の上で、踊ろっか?
……うまく踊れたら、チップ、僕にちょうだい……?」
ふしだらな格好に自分の身を抱きながら、久しぶりの邂逅にまず喜び。簡単に状況を説明して。
「羽振りの良い客にチップを強請る踊り子」を演じようと、甘い猫撫で声を上げて熱っぽく見つめてみせ。
■セイン=ディバン > この男がもしも……運だけで勝負をした場合。
勝率は2割を下回る。この男の運は『とてつもなく悪い』のである。
だが、男が持てる能力をフルに使った場合の勝率は……。
『ほぼ10割』である。記憶力、動体視力、手癖の悪さ、トーク力。
イカサマを見抜き、イカサマを行える生粋の博徒に変わる。
(だからこそ、普段はイカサマはほどほどにして楽しんでいるのだが)
「……」
相手が近づいてくるのを見ている間。男の表情は厳しいものであった。
普段なら……この相手が可愛らしくも色っぽい格好をしているのを見たのなら。
鼻の下を盛大に伸ばしていることだろうが。
近づいてきた相手の言葉や表情を受け止めれば、大きくため息を吐く。
「……久しぶり。あの、あのなぁ……。
逆にお伺いしますがね。もしも俺がこの場にいなかったら。
他の男に声かけてたわけ?」
呆れ、怒り、安堵。その辺りが入り混じった感情を声色に混ぜながら。
男は相手のことをぐい、と抱き寄せ。ディーラーに話をする。
個室を借りたいからすぐに用意してくれ、と。
「ったく。タピオカにはおしおきが必要なんじゃねぇか?
……あぁぁぁぁもう。マジで、あぁぁぁもう……」
もはや何と言っていいのかわからん、と頭を掻く男。
そこに従業員が現れ、個室の鍵を渡してくれるのであれば。
相手をひょい、と持ち上げ。肩に担いで移動し始める。
のっしのっし。やっぱりちょっと怒り気味である。
■タピオカ > さすがは利き腕のシーフでもある。
機会改めて、どうしてチップを独占できたの?と聞いて彼自身の能力だと答えが帰ってくるのなら尊敬の眼差しを向けるだろう。
さておき。
「えっ、……、逆に、って。どうして急にそんな話をするの……?
そ、そんな剣幕にならなくても……。わっ、わっ……!?」
彼にチップを強請る事が、そんなにも相手を逆撫でするような事だろうか。
相手の表情に戸惑いつつも、おろおろしているうちに相手の腕に抱き寄せられて目を白黒させて。
「お、おしおきって、……あっ、あの、……そんなに怒らないで、セイン……。
変な事言ったの、謝るからぁっ……!」
彼の広い肩に抱えられながら、足をぱたぱた動かすが、相手の歩く邪魔にもならない程度で。
そのまま弱ったように眉根さげて、肩口から相手を覗き込み。個室へと運ばれていき。
■セイン=ディバン > もちろん、勝ちすぎは良くない。なので、サマをした場合は必ず大負けをして帳尻を合わせるのが男のやりくちなのではあるが。
時々、わざと負けることができない時もある。
イカサマのし過ぎで、運気が歪み。負けることができなくなることが偶にある。
今宵の大勝の理由はそれ。なので、適度に金を店に落とさなくては出入り禁止になりかねない。
そういう意味では、相手の提案は渡りに船だが。
「だってそういうことじゃないか?
負け分取り返すってんでそんな格好してんだからよー」
不機嫌でーす。なんて表情になりながらそう言う男。
思えば、この相手の前ではこういう様子は見せたことが無いか。
あるいはとても稀有かもしれない。山賊討伐の時にちらと見せたか否か、くらいのものだ。
「いーや、許しません。
タピオカー。確認だけど。俺とお前の関係は~?」
相手の謝罪をあしらいつつ。相手が足を動かすのを無視し。
相手の可愛らしいヒップをぺちーん、ぺちーんと平手打ち。
そうして、個室に入れば相手をベッドにぽぉん、と放り投げ。
男は手早く服を脱ぎ、上半身の肌を晒す。
「タピオカ。俺はお前が俺よりも強いって事は知ってる。
近接戦なら10:0でお前が勝つ位に強いってことをな。
でもな。こういうカジノみたいな搦め手の場所じゃあ。
腕っ節なんぞ役に立たないこともあるんだぜ?」
相手の上に覆いかぶさりながら、そう告げる男。
未だ、表情は不機嫌模様。
■タピオカ > 「そういうことだけど……っ……!
でも、……、僕は、セインだから……誘ったの……。
尻軽だって、思ったかもしれないけど……。
……僕の踊り、……見てほしかったいう気持ちがあったんだよ……?」
彼に揺さぶられ、唇引き結びながらそう訴えかける。
不機嫌そうな顔つきに向かって、しょんぼりと頭を下げるよに呟き。
「大切な、パートナー……。
セインには奥さんが居るから、恋人じゃないけれど……。
僕とセイン、離れてても繋がってる絆の関係……。
――っあっ!ッひぁあっ!はあぅぅ、許してぇっ!許してええっ!」
ぽつりぽつりと答えながら、おでこを相手の首に寄せ。
――と、平手打たれたら手足が跳ね上がり。お尻をぶたれると火照った息を散らしてしまう。
「うぅ……セイン……。
……今日、それを思い知ったよ……。
……向こう見ずな事して……ごめんなさい……。
あ、ぅ、ぅう……。はぁ……、はぁ……、
セイ、ン……」
ベッドの上で仰向けになれば、褐色の踊り子はすっかり普段の勢いを失ってしまう。
ショーを終えてやや熱を帯びた肌の牝が、申し訳なさそうに首すくめ。
奴隷が主に怒られるようなびくついた表情で相手の半裸姿を見つめる瞳。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」からセイン=ディバンさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」からタピオカさんが去りました。