2019/05/19 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” カジノ」にタマモさんが現れました。
■タマモ > ここは港湾都市にある、どこかのカジノ。
ずらっと並んだルーレットの席の一つ、そこに少女は居た。
その手元には、そう多くは無いだろうチップ。
しかし、そこに不安な様子は一片も感じさせない。
「ふむ、鬱憤晴らしにはこれに限るじゃろうて、のぅ?」
指先でチップを弄びながら、ぽつりと呟いた。
まぁ、今の呟きの通り、今回は気を晴らす為にやってきた。
今宵は満月、外に出ると、ちと興奮気味になってしまう。
それを避けるついでに、と言った感じだ。
………屋内だからと、それが完全に抑えられる訳ではないが、少しはマシである、と思う。
しかも、何か余計な事が無い限りはそうそう負ける事もない。
一石二鳥どころか、一石三鳥である、うん。
あ、いや、ここでは耳と尻尾も隠す必要ないし、四鳥か。
■タマモ > 「ここである程度増やし、場所を移し、適当に遊びつつ、更に増やす。
妾ならば、容易いものじゃ」
まだ何もやっていないと言うのに、ふふんっ、と誰にともなく胸を張ってみせる少女。
さて、早速…との感じに、手元のチップを適当な数字に。
ちなみに、少女は勝負事に力は使わない。
真剣に運の勝負を行っている上で、ほぼ負けなしだ。
そこに何か手を加えようとすれば、一発で看破する術もある。
………そうは言っても、この手のものにしか働かない運だが。
それゆえに、まともに少女を止められる者は、そうそう存在はしない。
時折、その油断で負けた事もあるが…まぁ、それはそれである。
と、ディーラーがホイールを回転させ、ボールを投入した。
ぐるぐると回るホイールに、その逆に回るボール。
追加や変更を行う者達が居る中、少女は動かず、ただそれを見詰めている。
■タマモ > 互いに逆に回る、ホイールとボール。
その途中で、ディーラーからのベット終了の合図が入る。
さて、後はボールがポケットに入るのを待つだけだ。
ボールの動きを目で追いながら、ぴこぴこと耳を、ゆらゆらと尻尾を揺らす少女。
それはもう、すでに当たりを分かっているような、そんな感じ。
とは言え、それを周囲が理解出来るものでもないだろうが。
もう少しの経過、ボールは勢いを失い、ゆっくりと中央へと下がって行く。
かつん、かつん、とポケットの端に当たり、何度か弾かれた後…一つのポケットへと入った。
そこは、少女の賭けていた数字のポケット。
しかも一目賭け、数枚だったチップは、百枚越えとなって少女の手元へと戻って来た。
「………うむ、こんなものじゃな」
増えたチップを手元に、うんうんと頷いて。
そして、次のゲームの開始を待つ少女であった。