2019/02/07 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にアラミルさんが現れました。
アラミル > 「……?」

働いている娼館が、こちらにも手を伸ばすというので…その手伝いでこの街に来たのはいいものの
しかし、実際はまだ準備ができておらず、手持ち無沙汰になってしまって。

そんな中何か美味しそうなごはんはいないか、と騒がしい場所にやってきた

その酒場の中で…見知りすぎた背中を見つける

「イグ、ナス…?」

ぽふ、と後ろから大きすぎる背中に手を置くだろうか

イグナス > 聞いたことのある、声だ。ぱちくりと瞬きを一つ
視線を後ろにぐるりと向けた、ああ、やっぱりそう。知った声だ。
背中に置かれる掌を取るならば、軽めに引き寄せた。

「おう、アラミル。
 ……なんだ、久しぶりだな。元気してンのか。」

それなりどころではなく、知った相手。
すうと目を細めて久々の感覚に笑みを。ひとまず文無しなことは忘れておいて、だ。

アラミル > 「……おかげ、さま、で?、…だっけ。」

相手の問いには相変わらずぼんやりした口調で。
引寄せられれば依然軽い体を隣の席に落とす

「…お酒、いつも飲んでる…ね」

片付ける端からぐびぐびと飲んでいく男をじぃ、と見上げながら

「……飲めたほうが、いいのかな?」

空の…片づけられる直前のグラスを見つめてぼんやりと。
いつもと比べ、少し派手な服装だが…その手には革袋が握られていて。
どうやらどうせ暇をするんだし遊んで来い、と言われた様子

イグナス > 「んむ?…まあ、そういうのでいい。」

返し方でも問うてきたのか、一瞬首を傾げるも、すぐ、くくと笑って答えた。
やっぱりちっちゃな、相変わらずなその体躯が横に座った。

「あー……そうさなァ。
 べつに、いいんじゃあないか。飲んでみたいならとめねエけども。」

むしろ彼女は、飲めるのだろうか。飲んだことがあるのだろうか?
はて、首を傾けて見やっていたら――

「……よし、飲め。せっかくだ、飲んでみりゃァいい。
 気に食わんならやめればいーンだ。」

なんていきなり景気よく、酒を頼んだ。
――こう、目の前の彼女の革袋を頼る気満々。目ざとく見つけたが、やることは中々クズい。
もちろん相手が、普通の、見た目通りの少女出ないと知っているからでもあるんだけど。

アラミル > 「ん。」

短く頷く。酒の選定は男に任せるだろう
じゃら、という音と共にカウンターに置かれた革袋にはまったく興味が無い様子で。

すぐに酒が運ばれてくる。少々強い酒だ
匂いで忌避しそうなものだが、警戒心など微塵もない彼女は…

「…ん……んく……んく……」

彼女にとっては大きい杯をぐいー、と傾けた。
表情は変わらず、細い喉が鳴るだけだ。どこか奇妙な光景でもある

「……苦い。」

とん、と半分ほど無くなった杯を置けば、珍しく眉根を寄せて。
どうやら味はあまりお気に召さなかったらしいが…

「……でも」

また杯を傾ける。心配になりそうなほどの勢いで呑み続け、遂に1杯目が空に。

「……真似。したい。こんな感じ?」

流石にぷは、と息を吐く彼女が覗き込んでくる。
どうやら男が会うたびに呑んでいるため気になっていた様子。
ぽお、と少しだけ頬が染まり、ゆら、ゆら、と…杯が片付けられたころ、体が揺れ始めて。

イグナス > 選んだ酒の度数は比較的、高い。ジュースの如きよりも、こういったもののほうがいっそいいだろう。
この少女が飲むにしては大きすぎるジョッキがごとんと置かれて。

「……く、っくっく。」

つい、笑い声が零れた。にがいって言葉がなんとなく、ツボに入ったみたい。
そうか苦いかあ、って軽く肩を震わせて、楽しそうに彼女を見やり。

「真似ねえ、——おう、そんな感じ、そんな感じ。
 もっと言うなら、こう。」

お手本にもならないお手本だ。己の杯を持ち上げて、ごっごっご、って。
その体格分に見合う飲みっぷり。
そうして手ほどきしたり、すきに、適当に飲んだりしていたら――

「……お?…おー、なんだ、酔ったか。お前も酔うンだなあ。」

ふらふら、ゆらゆら、それに手を伸ばして、がしがし、頭を撫ぜた。

アラミル > 本来、構造が普通の人体とは違う彼女は酒程度で酔ったりはしないが…
これも、彼女の観察力と性質ゆえか。酔おうと思えば、酔える体に変わっている様子
娼館でもそういったプレイを好む客もいるだろうし、順応したのかもしれない

「ん…-……ん。」

いつもよりさらにぼんやりしている。
1杯目のみならずその後も男の真似をして、んく、んく、んく、と
勢いよく飲んでいたから。
酔おうとしていた彼女にとっては、少々呑みすぎかもしれない

なぜられればふにゃふにゃとその場で水になってしまいそうなほど不安定に
そうしたのち、とん、と相手の大きな体に倒れ込み

「……ん、…む」

すりすりと子供のようにしがみ付き。何事かを口の中で繰り返している。どうやら酔った際には甘え酒のようだ。
杯が繰り返し置かれた衝撃で革袋は緩んでおり…中には…娼館の主は気前がいいのか、そこそこの額の硬貨が

このまま金だけとって置いていくのも…母親にしがみつく動物のようになっている彼女をそのまま運ぶのも自由、という状態に

イグナス > 理由はわからないけれど、しっかりといい勢いで飲んで、酔っていく。
その姿は微笑ましいし、なんだか普段との違いに口元が緩んでいく。
――あいや、それにしても飲み過ぎのような感じもあるが。

実際それで、ふにゃふにゃとなってしまった少女。
おう、と体が倒れないように支えながら。

「おい、こら。……やっぱダメだったかァ。
 最初の酒なら、ンなもんだろうが。」

よしよし、わしゃわしゃって頭を撫ぜたり顎を撫ぜたりして甘やかしつつ。
――さて、この状況ならほっといて金だけということもできよう、が。
…さすがに知り合い相手に気が引ける。勘定には使わせてもらうが、放っておくのではなく2階の宿へ。

「ほら、いくぞ、立て、立て。」

きっとたぶん、腹も減っていることだろう。
ふにゃふにゃの身体を持ち上げるようにしながら、お部屋の方へと運んでいくのであった――

アラミル > 上から、おいこら、と呼ばれてもふにゃふにゃとしたよくわからない返事を返すだけ…
さら、と髪が落ち今にも寝落ちてしまいそうだ。

「ふ……ぁ…んー……」

立てと言われても頭は理解するが体は付いてきていない様子。
男に引きずられる形でなんとか立ち上がり。
その格好は、親の腕にぶら下がる子のようだ。

店主は金さえ払えればなんでもいいのか…むしろ酔っぱらいは厄介だからさっさと行けというように目線で促して

そのまま、何かの動物のように、彼女は運ばれていく…

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」からイグナスさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」からアラミルさんが去りました。