2019/02/03 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にルキオラさんが現れました。
■ルキオラ > バニースーツ姿の女性コンパニオンが少年のいるスペースのそばを通り掛かる。
……そのたわわな胸には、夢見心地の表情の人形……ではなく、二股帽子の小人が挟み込まれていた。
それが少年と目が合えば、ひょいと席の上に飛び降り着地する。
小人が手を振ると、コンパニオンは去っていくだろう。
「やあ奇遇ですねギュンターさま。
本日はなかなか難しい顔をしてますね……前もだっけ?」
小人――ルキオラはにこやかに挨拶する。
錬金術師の小人もカジノに来ることもある。その場合ゴーレムを移動手段に使うといろいろ面倒が起こるので
こうしてコンパニオンに運んでもらっているのだ。
■ギュンター・ホーレルヴァッハ > 通り掛かる女性には一瞥もくれなかったが、ソファーに飛び降りた小人の声にはグラスから目を離し、ゆるりと視線を向ける。
「…おや。戦場で出会ったかと思えば、再会するのがこんな場所とはな。仕事が溜まっていては表情も険しくなる。にこやかにしているのも仕事故な」
笑顔を向けて此方に声をかける小人――ルキオラに穏やかな口調で声をかける。
テーブルに置いたままの資料を整理して脇にどけた後、小さく息を吐き出して再びルキオラに視線を向ける。
「流石に、この頻度での再会では進捗状況を聞くのも野暮というものだな。まあ、息災そうで何よりだ」
そう言葉を紡いだ後、ゆるやかに笑みを浮かべた。
■ルキオラ > 「イエーイ息災息災。
いちおーあたしも仕事でここに来てるんですよ。
ルーレットの魔術のイカサマの対策をやれとかいうオーダーで……
まあちょっとは遊びましたけど。ちょっとは」
しつこく進捗をせっついてくるタイプのパトロンでなくて助かりましたよ、と軽口。
テーブルの資料がどかされて空いた位置に飛び移る。目線がちょっと高くなった。
「あなたこそこんな場所でもビジネスですか。
……大丈夫です? リラックスした私生活送れてます?
せっかくのハイブラゼールです。酒盛りなら付き合いますよ?」
そんな不躾なことをいいつつドリンクを注文する。(飲めるのか?)
マグメールの貴族王族は放埒だったり腐敗してたりという印象がルキオラにはある。
それゆえにルキオラはギュンター個人についても興味があった。
■ギュンター・ホーレルヴァッハ > 「ならば良い。何、息抜きと適度な休息は進捗を速める大きな助けになる。余り他の仕事にかまけられても困るが、最終的な成果さえあれば何も言わんよ」
と、軽口を叩く相手に肩を竦めると、テーブルへと移動した相手に視線を向ける。
「迎えの馬車が来るまでは時間を無駄に出来んからな。資料に目を通すくらいは、仕事の内にも入らぬよ。…酒盛りをする程の時間は無いが、馬車が来るまでは付き合ってやろう」
飲み物を注文する相手を見て、グラスに収まってしまうのではないかと少し心配になる。
とはいえ、初めてでは無いのだろうし何とかするのだろうと思いなおし、己は飲みかけのグラスを再び煽るだろう。
■ルキオラ > 「あ、そんな時間あるわけでもないのか~
あたしがギュンター様の歳ぐらいのころは鼻水垂らして遊び呆けてたんですけどねえ。いやはや」
真面目に仕事をしているノーブルは当然ながら忙しいのだ。
かつてパトロンだった貴族に女遊びにつきあわされて解放されなかったこととか、
連日連夜の宴会につきあわされて健康を崩しまくったこととかをしみじみと思い出していた。
そうしていると酒が届く。小人用にしつらえられたらしいお猪口のような小さいグラスだ……
それでもルキオラにとってはバケツ一杯分ぐらいには相当する。
「それ完全にワーカーホリックのセリフなんですよね……
ともかくありがとうございます。かんぱぁ~い」
なかば呆れつつも、両手で抱えた盃を相手のグラスに軽くぶつけ
そのあとそれを傾けて酒をぐびぐび飲んでいく。
見る見る間に顔が赤くなっていく。ぷっはぁ~とうまそうに息を吐いた。
■ギュンター・ホーレルヴァッハ > 「寧ろ遊び惚けている方が健全だろう。我ながら、不健全な子供である事くらいは自負しているさ。とはいえ、今更子供らしく野山を駆け回りたいという願望も無いが」
要するに、すっかり擦れてしまった訳だと、他人事の様に笑う。
運ばれてきた小さなグラスにこんなものもあるのかと感心しつつ、それでも相手には随分と多量な酒では無いかと内心首を傾げる。
「仕事が趣味なのは否定しないな。というより、他に趣味らしい趣味も無い。
…ん、乾杯。………やはや、実に美味そうに飲むものだな」
乾杯を返し、残った洋酒を静かに口内へと運ぶ。
程良い酒精に満足しつつ、やたらと飲みっぷりの良い相手をしげしげと眺めながら呟いた。
■ルキオラ > 「健全不健全を論じるつもりはありませんよ! おもしろい方だなとは思いました。
あえて言うなら、遊びを覚えておくと後々有利になるってことぐらいですかね~。
差し出がましい話ですけど」
件のかつてのパトロンだって日々宴会を開くことには人脈を構築するという意義があった。
あったけど、あいつは遊び過ぎだったよ、とも思っている。
死因は脳卒中だったか。
「ふつうの飲み食いが必要でない身体でもこれはやめられませんね~。
ギュンター様の美貌を眺めながらだとよけいに美味しく感じますね。おかわり!」
この人工生命体も酒に酔いはするらしい。
さらに運ばれてきた盃をまた傾ける。ぺたんと座った身体の上半身がぐらぐら揺れ始めている。大丈夫か?
■ギュンター・ホーレルヴァッハ > 「遊ばせる事は学んだが、確かに己を楽しませる事は不得手やも知れぬな。その点、貴族相手等楽で良い。酒と女をあてがっていれば、満足してくれるのだからな」
何方かと言えば、此方は宴会や舞踏会、晩餐会に呼ばれる側。
此方が持成す時は、持成された以上の宴をその財力で開催するだけ。それは正に【遊ばせ方】と【遊び方】の違いなのだろう。
「今更世辞を言ったところで、約束した以上の金は出さぬぞ。
…ところで、貴様の体躯では多量に酒を節酒するのは感心せぬが。程々に控えたらどうだ?」
メトロノームの様に揺れ始めた相手の身体を眺めながら、念の為早々にグラスを空にしてテーブルの隅へと置いた。
両手を空けておけば、何かあっても対応は出来るだろうと思いつつ相手に再び視線を向けて――
■ルキオラ > 「あーそうなるのかぁなるほどなぁ」
住む世界が違っているのだな、と頷く。
遊びは役に立つ、という建前はさておき、この少年はルキオラにしてみればやはり異質な存在である。
思わず案じて助言めいたことをしてしまうのは、所詮はエゴにすぎないのだが。
「お世辞じゃないですって~。よっ! 世界一!
……ああすみません。ついつい調子に乗って……
昔はこれぐらい全然いけたんですけどねえ……歳かな? なわけないかあ~」
パトロンや取引先におべっかを使いまくっていた過去から太鼓持ちのようなことを言うのがクセになっているらしい。
やっぱり飲み過ぎであったらしく、ふらふらとテーブルの上――
ギュンターが手を広げているならそちらの方に倒れ込んでしまうだろう。
「す、すみません。ちょっと寝かせてください……」
ざまあないとはこのことである……
■ギュンター・ホーレルヴァッハ > ――後日継続予定――
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」からギュンター・ホーレルヴァッハさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」からルキオラさんが去りました。