2019/01/27 のログ
■フラニエータ > 飄々とした言葉を紡ぎながらも頬を染める彼。
それは彼の本質なのか、それともそれ以外なのか、女には測りきれなかった。
しかし顔を染めた事実は紛れも無く己に興味を頂いている。
女はそう考えると、更に口調を甘くし、ゆっくりとした囁き声へと変えていく、
「…これから…走るよりも辛い事になるかもしれないのに…?…フフ…」
彼の返答は軽い口調だった。女は少し微笑むと、顎に添えた人差し指をもう一度動かし、顎を掻き撫でる。
猫の喉を撫でる様にゆっくりと、ゆるゆると。
「…何を望んでいるか判らないけれど…その余裕の表情、軽い口…ちょっと生意気ね?
前言撤回よ、ボウヤ…。後悔させてあげる…こんな女に絡むんじゃなかったって…」
そのまま赤く染まった彼の頬へと指を動かし、その頬を包み込むように撫で始める女。
撫でながら爪先で彼の耳元を掻き、顔を彼の耳元へ近づけて言葉を続ける。
「――生意気な口調がどこまで続くのか…とぉっても愉しみ…ククク…」
女は軽く彼の耳元へ唇を当てると、極軽いリップノイズが彼の耳へと送った。
「さて…何処にエスコートしてくれるの?…勿論ここでも良いのよ?」
彼の頬から離れた手が、彼の掌へと伸ばされ指を拾う様に蠢いた。
■イーシャ > 魅力的な女性だから興味を持つのは当然として。
彼女が同業者だからこその興味もある。
盗人に良い奴などいるはずが無いにしても、そういったスリルを味わうのもまた盗人の醍醐味。
「…本当、誘い文句がいちいち魅力的だね」
走るよりも辛いこと…実にそそられる誘い文句。
これでやっぱいいです…とはなるはずもなく。
喰われるかも、なんて頭の隅では考えてこそいるが、甘く囁かれて頬に手のひらを差し伸べられているこの状況で、拒否を選ぶことなどありえず。
ともすればすでに彼女の手のひらで踊らされているのかもしれない。
「…言うねぇ、楽しみだな…どっちが先に泣くことになるかな」
どうやら、彼女もその気になった様子。
その気というよりも、こっちが生意気だから虐めたいというのが正しいのかもしれない。
であれば、男としても負けるつもりはないと。
頬染めの有様で説得力などなかっただろうが。
「じゃあ、イイとこ知ってるからそこに。
ご案内するよ、お姉さん」
彼女の指が手に触れればそれをゆるく掴み、目的地へとエスコートしていこう。
先ほどの男からの頂き物もある。
何より遊び場に苦慮しない街、カジノから出ればすぐに目的地のホテルに到着するであろう。
そこでどんなスリルが待ち受けているか、果たして…
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」からフラニエータさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」からイーシャさんが去りました。