2019/01/05 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” 港近くの酒場」にホアジャオさんが現れました。
ホアジャオ > 夜も大分更けた、港に面した酒場。
広々とした店内から観光客めいた客はとおに引き上げ、残った大半は海の荒仕事をこなす輩ばかりだ。
それも半分は娼婦めいた女たちと睦み合いはじめ、残りもその類の嬌声を上げる女とのやりとりで盛り上がっている様子で、特有の陽気な雰囲気からは遠ざかりつつある。

そんな中、カウンター席に一人座る女がひとり。
スツールに腰掛けて、足をぶらぶらさせている様子からは酔い潰れている訳ではなさそうだが、ごくごく詰まらなそうに頬杖を付き、無言でグラスを傾けている。
もうそうやって暫く経っているらしく、その目元は既にほんのり桜色だ。

ホアジャオ > もう既に腹は満たしたし、立ち去っても良かったのだが。

(我真背运…運悪い…)

誰ぞ酔っ払いに絡むか絡まれるかして、叩きのめしたりしたかったがために長尻をしてしまった。が、待てど暮らせど一向にその気配はない…それもその筈、『そういう』のを喜ぶ女たちが十分店内にいるからで…

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” 港近くの酒場」にフォールさんが現れました。
フォール > 何気なく立ち寄った男。
酒場の扉をくぐる巨躯に一瞬店の中の視線が向けられる。

そんな視線を向けられながらも男は気にすることなく足を進めるとどこか退屈さを纏った見知った後ろ姿…。

「む?久しぶりだな。達者にしていたか?」
と、男は問いかけながら相手の方へと近づいていく。

ホアジャオ > 心の中で色々と色々なものに悪態を付いていると、聞き覚えのある声が背後からした、ような気がする。

「んン?…」

ぼんやりとぽりぽり頬を掻いてから、ゆっくりくるりと振り返って、大柄な男を見上げて細い目をぱちくり。次いでごしごし擦って、頭を振って…

「あれェ…旦那?」

多少舌の回らない口調で、へにゃっと笑う。

フォール > 「どうした? 喧嘩相手を待つまま飲みすぎたか?」

此方へとゆっくり振り返る相手。
なにやら自分の存在を確かめる様に目をごしごし擦りながら見上げてくる相手に男は小さく笑い、
ごつごつとした手を上げ、やや桜色に染まった細い目の目尻を撫でていく。

ホアジャオ > 目尻を撫でる手に目を細めて、存在を確かめるように自分の手を男の手に重ねる。そうしてまた、何度か瞬きをして

「おや…本物だね?ほんと、ひさしぶり」

再度桜色の目元を綻ばせて笑ってから、一転して不機嫌そうに口を尖らせる。

「相変わらず鋭いね…まァ、お察しの通り…
もお今日は諦めようと思ってるから、旦那ちょッと飲むの付き合ってよ」

上機嫌な様子で、自分の隣の席をぱしぱしと叩く。

フォール > 「俺の偽物がいたら会ってみたいものだ」

楽し気に笑いながら手を重ねられれば擽ったそうに笑い。

「長生きしているからな、そのぐらいの事は分かる。
ちょっとでも、とっぷりでもいくらでも付き合おう。」

ぱしぱしと叩かれた隣の席に腰を下ろすと、男はアルコール度数の高いウィスキーをストレートでもらい、軽くグラスを持ち上げる。

「では、久しぶりの再会とささやかなひと時に。」

ホアジャオ > 男の言い草にくすくすと笑って
「あはは、確かに。居たら居たで、そいつが喧嘩してくれンなら楽しいケド」

付き合おう、の言葉にやったーと両手を上げて、隣に座る男を楽し気に見やる。男が酒を手にすると、その持ち上げたグラスに自分のグラスを合わせて

「干杯(カンパイ)-!」

残っていた酒をついっと呷って飲み干す。そうしてグラスをテーブルに置き、すでにちょっとぼやけ気味の視線を男のグラスに移して

「…旦那は、強い酒のが好きなンだっけ?」

フォール > 「偽物が俺より強いなんて事はないだろうがな。」

くつくつと小さく笑いながら、はしゃぐ相手を見るとなんだか悪い気もせずに、男の手にはあまりにも小さなグラス、口に付けぐいっと煽る。

グラスの中は空になる。
ふたりのグラスは直に酒が追加される。

「む? あぁ。 強いのが好きだ。が。ただ強いだけの酒じゃないぞ?」

と、男は小さく悪戯っぽく笑いながら再びグラスに口をつけ、小さく傾ける。

ホアジャオ > ふと急に神妙な表情になって
「そしたら…まずアタシ、偽物倒せないと旦那に敵わないってコトだね?」

そのまま深刻そうに、偽物を倒す手段について考えを巡らし…思考がまとまらない様子であっさりと諦める。
自分のグラスに追加された酒にちびりと口を付けながら、男の口元をじーっと見つめ…

「…どォいうこと?」

ちょっと、ちょうだい、と言うように男のグラスに手を伸ばす。

フォール > 「あぁ 偽物だからな…。 まぁ半端な偽物だったらホアジャオが倒す前に俺が倒してすり潰してやる。」

深刻そうにつぶやく相手に男は愉しそうに笑い。
嗜好をあっさり放棄する会相手の頭をぽんと軽く撫でた折り、自身の口元を見つめる相手。

「ただ強いだけよりも、年季が入っていると尚美味いということだ。 たしかホアジャオの故郷に老酒というものがなかったか?」

等と問いかけながら相手の手が伸びて来ればグラスを渡す。
男が飲むウィスキーは樽の中で20年ほど寝かせたものであったりもする。

ホアジャオ > グラスを受け取りながら、男の問いかけにうんと頷いて

「老酒ー?あるよ。アタシはあンま得意じゃァないケド…」

グラスを両手で持って香りを嗅いで、次いでちびっと舐める…以前ぐいっとやってむせた事くらいは覚えていたらしい。
そうして、難しい顔をして首を傾げて

「香りはホント、好きなンだケド…強くて舌ひりひりする…」

べっと舌を出しながら男にグラスを戻し、自分のグラスをちびりとやって、水と間違えたらしく渋面を作る…。
それを誤魔化すように口元をごしごしとやって男を見上げ

「…年季が入ると、どう変わンの?」

フォール > 「そうか。 俺は好きなんだがな…」

あまり好きではないという言葉に小さく笑いながら。
ちびりと舐めたり、難しい顔をしたり渋面を作ったりと賑やかな相手に男は愉しそうに笑う。

「技と同じで深みが出てくる。 ような気がする。」

信じそうな相手を揶揄う様に男はにやりと悪戯っぽく笑いながらちびりと酒を煽り、ぽんぽんと、隣に座る相手の頭を撫でようとする。

ホアジャオ > 「むかーし、あっためたヤツを出されたことあって、駄目ンなっちまったンだよねェ…旦那がそう言うなら、また試してみようかなァ…」

腕組みをして、目を瞑って思い出しながら考え込む。ぽんぽんと撫でる手に、腕組みをしたまま目を開けて男を見遣って

「強いお酒飲めるようになったら、強くなれたりすンの?…」

そう、訝しげに呟いてから、はっと瞬いて男の方へ身を乗り出し

「そういや、旦那ッて獲物使った喧嘩とかする?
えッと、獲物って、武器ね?」

フォール > 「温かい奴だったらじゃらじゃら砂糖を入れて飲むのも美味しかったな。」

と、小さく笑い。
ぽんぽんと撫でるのがなんとなく心地が良い。

「ん? ふふ。 一切強くならん。」

きっぱりと男は言って楽し気に笑うのであった。
そして、続く言葉…。

「使えなくはないが、過剰だからな…喧嘩ぐらいでは素手だな。 まぁ獲物も獲物で、殴りかかってきたやつを振り回したりもするからそれがある意味獲物で武器か…?
まぁ冗談はさておき…丈夫な棒から大剣、比較的何でも使えるぞ?
興味出てきたのか?」
襟首やら腕を掴んで人を振り回している自分を思い浮かべ…苦笑い一つ。
長く生きている分色々な獲物に通じている男はにやりと笑みを浮かべる。

ホアジャオ > 思いついても見なかったらしい飲み方に、細い目を数度、瞬かせてへェーと声を漏らす。

「今度、やってみるよ…ッて、全然なンないの!?」

椅子から転げ落ちそうになる勢いで男に詰め寄ってから、なぁーんだ、と大げさなため息を付く。

「まァ、良いケド…えェ?相手をそのまンま、武器にしちまうの?」

男の言葉に目を丸くすると、再び身を乗り出して詰め寄る。一瞬、テーブルに着いた手がずるっとすべって椅子から転げ落ちそうになるのを、何とか体勢を立て直して座りなおす。

「えッと、この間武器アリで喧嘩したンだけど…危うくホントに頭の中身ぶちまける大変なコトになりそうになっちまって。…やッぱ、喧嘩ってェなら素手止まりで止した方が良いンだよねェ…」

故郷ではマフィアの抗争を『喧嘩』代わりに楽しんでいたので武器を使う機会もそこそこあったが、こちらではそうもいかないだろう。

「武器アリってェのもやりたいケド、戦争は付き合う気ないし…」

どうしよ、と上目遣いに男を見上げる。無茶な相談をしているのは解っているので、大分小声だ。

フォール > 「まぁ、強くはならないな。 下戸だって強い奴は強い。」

本当に信じそうになり、大げさなため息をつけば男は愉しそうに笑い。
続く相手の言葉に小さく笑いながら身を乗り出した相手が滑り落ちそうになれば体勢を立て直す相手を支える様に男の太い腕が添えられる。

「ふむ。そうだな。 生き死にをかけないのであれば…試合という形にするか…素手どまりにしておかないとな…。」

慰める様に男の大きな手が上目遣いにこちらを見やるホアジャオの頭を撫で。

「武器を使った訓練で有れば俺でも手伝えるが…。果たしでそれでホアジャオが満足できるか…?」

何故かついつい相手を甘やかしたくなる男。
撫でていた手を滑らせ喉のあたりを猫にでもするように擽ってみようとする男の手。

ホアジャオ > 「…まァ、アタシも下戸でも上戸でもないケド強いしね」

ふふんと得意げに笑った後、バツが悪そうに口を尖らせて小声で「旦那には負けたケド」と付け加える。
その表情から一転、男の手伝う、との言葉に目を輝かせ、身を乗り出してうんうんと頷いて

「ホント?大丈夫!満足する!」

まるでオモチャを買い与えられようとしている子供のようである…頭の手が喉に回され、擽られればそのままくすくすと笑って、わーいと言いながら男に軽く抱き着いて

「ありがと、旦那!」

大層ご満悦な様子で、男に回した腕でポンポンと叩く。

フォール > 「強いは強いがまだまだだだがな…。」

得意げに笑った相手に、小さく笑い。
調子に乗りそうな相手を嗜めようかとも思ったが、
相手の小声を聴けば男は小さく頷く。

「現金だな…」

先程までの小声で所在なさげ出会った相手がはしゃぎ抱き付いて来れば仕方ないなと、軽く抱きしめ、ぽんぽんと男も背中を撫でていく。

「さて、ホアジャオ、飲みすぎではないか?そろそろ宿に帰るか?」

よしよしと、相手の後ろ頭を撫でながら隣の椅子に座らせようとした。

ホアジャオ > 現金だなと言われて、えへへぇと桜色の目元を綻ばせて笑う。男が看破した通り大分出来上がっている様子だ。

席に座りなおすも、その上体は軽く、ゆらゆらしている…おっとっと、と言いながらカウンターに手を付いて身体を支えて頷いて

「うン…眠くなってきたし…」

ふああっと手を当てて小さく欠伸をして、ずるりとほぼ落ちるようにスツールから降りる。そうして男を見上げて

「やくそくだかンね…」

やや執念を感じさせる声音で言ってから、またへらりと笑う。

フォール > やれやれと、男はゆらゆら揺れる相手を苦笑いを浮かべながら眺め、手の中のグラスからにしてカウンターに戻し。

「と、あぁ。約束だ。」

こちらを見上げながら執念を感じさせる相手に男は小さく笑い、二人分の代金を置くと、男も立ち上がり、ふらふらふわふわ歩く相手を男は問答無用で相手を抱き上げ、宿へと送っていこうとするのであった。

ホアジャオ > 約束だ、の言葉にやったーと両手を上げたところで抱き上げられる。

「ちょッと旦那、大丈夫だよ…」

一瞬じたばたするが、すぐにぐったりとして…呑気な寝息が聞こえてくる…

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” 港近くの酒場」からホアジャオさんが去りました。
フォール > 「俺を馬車がわりに使うのはホアジャオ位だ」

一瞬じたばたしながらも、大人しく暢気な寝息を零し始める相手に男は小さく笑い、店を後にしていった。

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” 港近くの酒場」からフォールさんが去りました。