2018/10/29 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にリュシーさんが現れました。
リュシー > (悲喜こもごも、さまざまなドラマが繰り広げられている賭場を見下ろす位置、
中二階に当たる位置につくられた、カウンターのみのバースペースの片隅。
ホットミルクなどというバーに不似合いなものをちびちびと舐めながら、
スツールに腰かければ床に遠く届かぬ脚をぶらぶらさせて頬杖をつく己は、
きっと、いかにもつまらなさそうに見えていることだろう。
―――――実際、この状態は何から何まで、つまらないことだらけと言って良かった。

カジノで遊ぶには軍資金が心もとなく、小娘が混じるにはどこの卓も物騒な顔ぶれであり、
ならばとバーへ腰を落ち着ければ、成人済みだとどれだけ主張しても信じてもらえず、
マグカップで甘いホットミルクなど寄越されてしまった。
仕方なく、仏頂面でカップの中身をちびちび舐めているけれど―――――)

ねぇねぇ、おにーさん。
これがマズイとは言わないけどさ、甘いのもまぁ、美味しいけどさぁ。
やっぱりこういうところで飲むのは、お酒だと思うんだよね、ぼく。

(本日、既に5度目を数える訴えだが、カウンターの向こうに立つ男に通じた様子はない。
良いから黙って飲んどけ、そして早く家に帰れ、という空気ばかりが、ひしひしと伝わってくる。)

リュシー > ――――― ぅえ。

(ミルクは冷めると、表面に薄く膜が張る。
気づかずに口をつけてしまって、なんとも言えない感触に顔をしかめた。

ぺろり、吐き捨てるのも気が引けて舐めとったけれど、口の中に、喉に貼りつく感触が気持ち悪い。
しかめ面のままでカップをカウンターへ置くと、スツールから飛び降り)

……ご希望通り、今日はもう帰りますー。
次に来た時はちゃんと、アルコール出してよね?

(びし、と店員を指差してそう告げてみたが、相手は薄ら笑いを浮かべるのみ。
きっと次に訪れた際にも、この店員が相手だったらミルクを出されるのだろう。
ため息交じりに代金をカップの傍らへ滑らせ、階下へ続く短い階段を降りて行く。
そのまま賭場の片隅を潜り抜けて、夜更けの街へ―――――。)

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」からリュシーさんが去りました。