2018/07/17 のログ
サフィニア > 「それは確かに。勝敗が見えてる勝負は作業だろうし」

ギャンブルで生計を立てているのだろうから、言う事が真に迫っている。
賭け事や熱い勝負は好きだが、こちらはあくまで素人なので彼女の事が深く理解できる、
とまでは自意識過剰な事を思わないが。

「私はいわゆる冒険者だから、そっちの話になっちゃうけど。
自分の器が試されるような、限界まで頑張ってそれでも成功と失敗がぎりぎり……
そういうのが、一番……うーん、興奮? するよ」

正しい言葉を探すが、出てきたのはシンプルな言葉だった。
あまり凝った事は考えないし、言えもしないというのは常々思う弱点のひとつ。

「言われてみると、もっともだね。そういう可能性もあったろうと思う。
何となく物足りない? とか、そういう風に見えたから、何となく。かな」

うん、と頷き、どこかでゲームをしようとしているのか? という疑問にいたった理由を語った。
あまり他人を分析したような喋り方をしたくなかったので、幾つかある可能性のひとつを
選んでそう問うてみた、という感じである。
その話は彼女もさほど興味が無かろうから、その後に続いた言葉にまた頷く。

「そうなんだ、技術があれば勝ち筋が見えてしまうのは仕事、か。
私も、下手の横好きだけど多少はあなたの言う事が理解できるよ。
勝ち負けが見えない時が、一番どきどきする。負けるのは怖いし、でもそれで勝った時はとても楽しい」

チッチ、っと振られる指に合わせて瞳を左右に動かしながら。

アリア > 「そうやろ?おねーさんも話の分かるタイプで助かるわぁ」

少女の言葉にポンッと両手を合わせてニッコリ笑顔。
ここで理解して貰わないと説明も必要になるだろう。
気分や感覚で動いている自分にとって頭を使う行為は苦手なのだ。

「それでえぇ、楽しいか、楽しくないか、二つに一つや。
どっちがって言われたら、楽しい方がえぇに決まってるやろ?
難しく考えるなんて面倒な真似なん疲れるだけ、ウチはそう思うわ」

逆に少女のシンプルな言葉の方が自分には好感が持てる。
言葉巧みな相手ほど心の中で何を考えてるのか分からない。

「ま、なんにしても、そんな難しい話はもう止めや。
誰が何を思ってるとかどうでもえぇ話や、そうやろ?
それで、おねーさんはこれからどうするん?」

その言葉を動きでも示すようにパタパタと右手を振る。
改めて話を戻して少女へと聞きながら、両腕を組んで。

サフィニア > 華が開くようないい笑顔に、そこはかとなく満足する。
溜息ひとつ分は帳消しになっただろうか? 分からないが、
話しかけた甲斐はあったように思えた。

「ああ、そうだね。難しい話は私もあんまり得意じゃないし。
たまに探検に出掛けた先で謎かけなんかが出て来ると、頭が痛くなる。
人は人、自分は自分、だね」

誰が何を思っているか、という部分に頷く。
他人を突き放しているつもりではなく、自分も他人も自由にやればいい、
という考えから来た言葉だった。
話が戻ってくると、はたと考え込む顔になって、少し首を傾けたのち

「ここの仕事が上がったあとは、疲れてれば帰って寝るし……
今日みたいに特に何もなかった日は元気が残ってるから、
ちょっとふらふらしてゲームしてるのを見物したり、たまに参加したり」

そして負けたり。

「一応予定としてはそんな感じかな。
 あなたの話を聞いて熱が入ったから、今日は何か遊んでみようと思う。
 あなたは? あ、なんか引き留めてしまってるようで、ごめんね」

彼女は一仕事終えたばかり、ということを改めて思い出して。

アリア > 難しい話は終わりに、改めてこれからの話しに移る。
元々はそれを考えている途中に呼び止められていたのだ。
後の予定の話を聞いて少し考える。

「ほな、元気余っとるんなら一緒に一勝負しにいこか。
ウチも行くつもりやったし、ついでやついで。
勝ち多かった方が奢りでどうや?」

勝負は確かに勝ち負けはあるが自分は負けを考えない。
どうせお互いに行くつもりだったのならと、手を伸ばし少女の手を取ろうとしながらそんな約束を交わそうとしてみる。
乗るならば連れて行くし、乗らないならば自分は自分で遊びに行くだけでだ。

サフィニア > 少し考え込む様子を眺めていたが、
彼女がそう言うと、にこり……と表現するより、にやり、のほうが近い笑みを浮かべ。

「乗った。あなたが相手なら、完全燃焼できそうだ」

あまり可愛げの無い言い方しかできないが、それがまさしく本音。
ことギャンブルでは負けが込んでいるのも事実だったが、
負けると思って勝負に臨んだことはいつでもない。
いつでも勝ちにいく、というスタイル。そうでなければ勝ちも負けも、
曖昧ですっきりしない。

「あなたには言う必要はないと分かってるけど、
遠慮は無用だよ。負けたらなんでも奢るから。
勝ったら、今まで食べたこともない高級店に連れて行って貰うね」

どうせギャンブルで勝負するなら、歴戦のギャンブラー相手がいい。
そして、それが気持ちの良い気風の人間とくればなおさら、というもの。
彼女の手がこちらの手に届く前に、手に手にを合わせ。
少し体温の低い肌、しかし闘志はみなぎっている。
自分で思っている以上の単純思考。

「私は、サフィニアというよ」

彼女の名前は仕事柄聞き及んでいたので、一方的に名前を知っているのは
失礼と想い名前を伝え。

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