2018/06/13 のログ
ブレイド > 「宿、きめなきゃな……」

日が昇るまでウロウロしているわけにはいかない。
多少割高でもいいから宿を探して体を休めるとしよう。
できれば、余計なサービスのない所が良いが…

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」からブレイドさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にルインさんが現れました。
ルイン > (カジノは喧噪に満ちている。昼夜問わず、休む事も眠る事もなく。
いや、より正確に言うのなら、この街は…と表すべきか。
ともあれ、眠らない街の中でも殊更、休息と無縁の場所。
ディーラーの手捌きに一喜一憂する者、配られた札を睨む者、どうしても足りないコインに血眼な者。
中継される闘技場の様子に、快哉を上げる者、掛札を握り潰す者、敗者を罵り罰を求める者。
既に勝負を諦めたのか、ひたすら酒を呷る者。序でに従業員にちょっかいを出す者。
あらゆる形の欲が集い、行き交い、収束と発散を繰り広げている。
…その、一角で)

 解ってる。 ――あぁ、解っては、いるんだよ…?
 でもまぁ良いじゃないか。先方は愉しんでいるようだし、其処迄接待、しなくたって。

(壁の花を気取り加減に、グラスを片手、人々を見遣る。
やや離れた前方にて、身形の良い一団が。その容姿様相にそぐわぬ鬼気迫る表情で、カードを睨み付けている。
王都の貴族や豪商、付き合いのある彼等を、言葉通りの接待として、この街での遊興に招待したのだが。
取り敢えず添乗と護衛を決め込みつつ、直接の警護は部下に任せ、サボり中。
――あまり大きな声では言えないが。実の所賭け事という代物は。
ルールは学んでいるものの、今以て、実践迄こぎ着けた事がない。
己自身にとってのそれは、今回の様な事柄等の為。利用する物、という認識だから)

ルイン > (面倒だ、と。そうとしか考える事の出来ていない内心が、眉の吊り上がり具合に出てしまい…
首を振り、表情を正す。幸い、先方は勝負事に夢中な侭、此方には注意を向けていなかったが。
あぁいった客の機嫌を取らねばならない現状に。好い加減辟易加減。
…勿論、解っている。後を継いだばかりだから、端から見れば若造だから。
――まして事を知る者からすれば、小娘でしかないのだから。
一度は得た筈の、商会への信を再び取り戻すには。地道な下積みが必要なのだと)

 …言われなくても。大丈夫だから、彼方に集中してくれれば良いよ。
 ――……おや。

(大半の護衛を、大事なお客様の方に着かせているが。此方側にも、影のように控える若干名。
先代から仕える者のご注進に苦笑しながら頷いてみせ…再び上がった眉は、但し、不快の故ではなく。
前方から上がる歓声…どうやらお得意様の中の誰かが、大きな勝ちを手にしたらしい。
彼等が今宵の遊びを終えた後にでも。宿泊部屋に、戦勝祝いと心付けを送ろうか。
適当なワインでも見繕い、後は女の一人でも添えて――勿論、今後の御贔屓を約束して貰う為)

ルイン > (そうと決まれば、見繕わねばなるまい。
彼等の口に合う、お眼鏡に叶う、それだけの品。
押さえた宿泊施設に有っただろうか。無ければ、この街では幾ら出せば手に入るか。
「らしい」ボトルに限った話ではない、それ以外に関しても。
…まぁ此方は、自前で取り扱っている。
熟れた娼婦でも、初心な未通女でも。…望まれるなら、己自身が約束の代わりになっても良い。
そういう覚悟は、とっくの昔に決めている。
す、ぅ。息を吸い、勝者となった者の元へ歩みだそう。
まだ終わる事のない夜を、次なる舞台に場を移す為――)

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」からルインさんが去りました。