2018/02/04 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” 酒場」にエズラさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” 酒場」からエズラさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” 酒場」にエズラさんが現れました。
エズラ > 非番の昼下がり――まだ陽も落ちない時間帯から、ここハイブラゼールでは多くの酒場が店を開けていた。
大衆酒場から、会員制のバーまで、貴賤を問わず多くの酒場が軒を連ねる大通りの一画、一際騒がしい酒場の片隅で、酒をあおる男が一人。

「ぷはぁー……昼間っから飲む酒はウマいぜ……!」

何の気なしにカジノへ出向き、まぐれ当たりの大もうけ。
そういったあぶく銭をため込む性分ではなく、早速酒場へやって来たというわけである。
いつもは頼まない少し豪華な肴を味わいつつ、美味そうに杯を傾けていたが――

「むおっ……?」

騒がしい酒場が、さらに騒がしくなる――喧嘩だ。
少し離れた場所でテーブルがひっくり返り、男達が罵詈雑言を浴びせ合っている。
こうなるともう原因はさしたる問題ではなくなる。
周囲がはやし立て、当事者同士はますますヒートアップ。
殴り合いに発展するのは時間の問題である。
男もまた、その様子を面白そうに眺めている――

エズラ > 思った通り、怒号と共に激しい殴り合いが始まった。
それはすぐさま周囲に波及し、最早特に理由もなく隣に座る者を殴り始める。
酒場の喧嘩は、一度始まってしまえば、大乱闘になることが常であった。

「あーあー、元気良いな、ははっ!」

ぐびぐびと酒を飲みながら、元気はつらつ、暴れ回る男達を遠巻きに眺めていたが――
殴り飛ばされた男が一名、勢い良くこちらへ倒れ込んできた。

「おっと……!」

酒と肴を避難させつつ、呻き声を上げる男を助け起こしてやり――
その背中を押して、「戦場」へと送り返す。

「ほれっ、まだまだいけるだろっ!」

そんな風に、観戦者でいた男だったが――
席に戻ったところで、再び別の男が躍りかかってくる。
どうにかその攻撃をやり過ごしたが――ぴたりと目が合ってしまう。

「あ~……まじぃ」

エズラ > 血走った目でこちらを見ていた男が、わけのわからない怒号をあげて殴りかかってくる。
もちろん、彼とは初対面だし、互いに何か気に障ることをしたわけでもない――
ただ、今は「喧嘩」の時間なのだ。

「おわっ!」

酔っ払い特有の、狙いの定まらない拳ではあったが――
貨物船の船員なのか、はたまたカジノの用心棒なのか、体格は良い。
それ故、繰り出される攻撃には威力がある。
すんでのところで回避すると、その襟首を引っつかみ、思い切り投げ飛ばす。
数人を巻き込み、またテーブルが一つ倒れ――酒や料理が散乱する。

「フゥーッ……って、おいおい、お前ら――」

そのテーブルで食事をしていた者達が数人、楽しそうな顔でこちらに襲いかかってくる――

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” 酒場」にエウロペさんが現れました。
エウロペ > 日も落ちていない時間帯から喧騒が外まで響いてくる店。
ただ酒盛りで盛り上がっているという声ではない、怒号と破壊の音からそれは喧嘩、しかも大乱闘のそれであると容易に想像がつく。
そのあまりの騒がしさに店に入ろうとしていた者たちはげんなりした様子でその場を立ち去り、また野次馬が窓から中の様相を覗こうとしていたりもする。
そんな誰も近づかなくなった酒場にただ一人近づいていき、勢い良くドアを開ける女性。

「こらっ!!
何騒いでるのっ!!」

店に入るやいなや、透き通った大声で店内にいる荒くれ者たちに喝を入れてくるエウロペ。
男たちの騒ぎの中での女の声はよく響き、男たちはぴたっとその動きを止めて声の主に顔を向けることだろう。
まるで母が子に、あるいは教師が生徒を叱るかのような感じ。
エウロペは至極真面目に怒った様子で、屈強な男連中に対し微塵も恐れを抱いていなかった。

「お店の人に迷惑です!
今すぐ止めて弁償なさい!」

続けて男たちに対し迷惑を掛けた店主に謝罪し、壊したテーブルや皿の弁償をするよう叱る。
男たちは大人しくエウロペの言うとおりにするだろうか。
しないのであればいやらしい顔をしてエウロペに近づいてきたりするのだろうが、手を出した瞬間その男はエウロペの拳によって数メートルほど吹き飛ばされることになるだろう。

エズラ > 多対一、こりゃ流石に分が悪い――さりとて逃げ場はなし。
仕方なく腰を低くして戦闘態勢を整えたところで――ビク!と背筋を震わせる。
店内に響き渡ったのは、その場に似つかわしくない女性の声であった。
そして、口にしたのは至極真っ当な台詞――
鼻血を出し足り、顔を腫らせたりした男達が、互いに襟首をつかみ合いながらもポカンと口を開け――
何やらばつが悪そうに拘束を解き合い、のそのそとした動きでテーブルを立て、椅子を戻し、散乱した料理を片付け始める――
その一部始終を、周囲の者達同様に、あんぐりと口を開けたまま眺めていたが――
そろり、とその女の近くへと歩み寄っていく。

「よう、エウロペ――助かったぜ」

そう、彼女は初対面ではない。
見知ったその姿を間近に確認し、笑みを浮かべつつ声をかけた。

エウロペ > 「…あら、エズラじゃない」

男たちが叱られて大人しく店の片付けを始めていけば、とても満足そうな顔で豊か過ぎる胸を張り、その様子を監督しているかのよう。
男が一人近づいてくると、一瞬だけ真面目な表情を見せるが、その人物が知り合いだとわかるとすぐにいつもの柔和な表情に戻る。

「助かった…って、もしかして貴方も喧嘩に混じっていたのかしら?」

だとするなら貴方も片付けを手伝いなさいという笑顔をまじまじと向けて、彼の傍に近づいていきその逞しい胸板に柔らかな手の平を添えてくる。
近くに寄ればその豊満な胸の谷間がよく覗ける。

エズラ > 近くで見ると、やはり圧倒される肢体である。
上背があるというのも理由の一つであろうが、あまり身体の線が出ないローブを着込んでいてすら、その規格外の豊満な肉体を隠すことなど不可能。
早くも、片付けをしながらちらちらと彼女を値踏みし始める男が出始めていた。

「まさか、オレは飲んでただけだ――ま、エウロペが来るのがもうちっと遅かったら、派手にやらかしてただろーがよ」

男もまた、例外なくその胸の谷間に見惚れている。
そして、ごく自然にその腰へと腕を伸ばし――耳元へ唇を寄せる。

「なぁ、面倒なのがこっちへ来ねぇうちに、どっかへ消えねぇか?」

数人組の男達が、ニヤニヤとなにごとか相談しながら彼女の方を見ている――

エウロペ > 「もう、仕方が無かったのかもしれないけれど…関係ない人を巻き込んだりするのはダメよ」

母が子にするように、微笑みながら言いつける。
エズラのことだから、喧嘩に巻き込まれかねない状況だったのだろうと理解も示して。
彼の視線がちょっと下に動きすぎるのを見ていると、真面目に聞いてはいないかもしれないけれどと笑う。

「んふ…あんな人たちに取られたくない?」

ちらりと視線をにやついている男たちに向けて、エズラにくすっと微笑んで見せる。
狙っている男たちがいる状況で、わざとからかう言葉を艶な声で囁きながら、豊満な胸を彼の胸板にむにっと当てて。

エズラ > 「分かってるって……こー見えても、オレは無駄な争いごとは嫌いなんだぜ?」

言っている間にも、互いの距離が近付き――相手の豊満な乳房が己の胸板に当たる。
男の自然と腰を寄せ、相手の下腹に自身の股間を押し付けて。
そのまま足取りを出口へと進ませていく――

「ああ、勿論――あんな連中にエウロペをどうにかさせてやるもんかよ――?」

艶めいた声に対して、男も情熱的に弁舌をふるい――そのまま、外へと彼女を誘導していくのであった――

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” 酒場」からエズラさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” 酒場」からエウロペさんが去りました。