2017/09/12 のログ
リュシー > (―――彼には、やはり気づかれているのだろうか。

この身体の、いちばん奥に息衝く、女という性の象徴たる器官が、
意識を手放しても、夢のなかでさえ、己を苛み続けていることを。

頬から首筋を滑り、胸から腹へ、重ねた掌のうえへ。
着衣越しだというのに、寸分の狂いもみせず、ソコ、を圧されて、
わずか、瞠目気味に彼を、責めるように睨みつけながら)

ん、―――――っふ、ぅ、……ん、ん………!

(こんなところで、衆目に晒されるような場所で、声だけは、と必死に堪えるも、
詰めた息のぶんだけ下腹へ力がこもれば、いっそうソコが熱を増し、
ずきずきと存在を主張しはじめる。
蕩けてしまいそうで、だめになってしまいそうで、―――会話を繋ぐにも、
不自然なほど時間がかかってしまう。
まなじりには大粒の涙が浮かび、今にもこぼれ落ちそうで)

………わ、から、ないよ……。
出来ること、も、やりたい、ことも、……欲しい、もの、も、

――――っあ、……ぁ、は……っ………、

(まじめに、考えたいのに。
ちゃんと、考えなければならない、のに。
どうして己はこんなにも―――もう、あと一瞬でも遅ければ、
情けなく涙をこぼす姿を見られてしまっただろうけれど。

その直前、男の腕が己を懐へ抱き寄せたから、己は彼の胸元へ顔を埋め、
結果として涙は彼の纏う、ローブの生地へ吸われてしまうことになる。
押し殺した嗚咽も、堪え切れなかった喘ぎも、すべて、彼の懐へ。
囁き落とされた耳朶が、ほのかに紅く染まって)

―――ぼく、は、……彼女たち、みたいに、
テクニックとか、スキルとか、……そういうの、ぜんぜんわかんない、し。

でも、……でも、っ………

(ああ、もう耐えられない。
お腹を押さえていた両手で、彼の胸元へぎゅっと縋りつきながら)

あ、つくて、くらくらして……も、う、動け、ない……。

(どうしようもなく、誘われてしまう。
己のなかの、雌が――――疼いて、騒いで、淫らに蕩けだして。
いまにも、蜜を滴らせてしまいそうだった。)

ルヴィエラ > (艶めいた吐息が微かに毀れたのを、きっと、聞き取れたのは己だけだろう。
己が腕の中へと迎え入れれば、後僅かで零れてしまいそうだった涙も嗚咽も全て受け止め
代わりに、縋り付く様に胸元を掴んだ其の細い指先へと応えるかに
其の体躯を、ゆっくりと抱え上げて行こう。)

……今直ぐに見つける必要はない。 判らなければ、其れが見付かる手助けをしてあげよう。
生まれ変わった君が、果たしてどんな道を歩む事に為るのか…私も、愉しみでは在るのだからね。

(僅かに、互いに目線が合う様な高さへと抱え直しては。
そのまま、ゆっくりと路地の裏手、人目の薄い方へと下がって行く
そうして、その道の先に、闇を繋ぎ合せた漆黒の回廊を造り出せば
其方側へと、緩やかな歩みを進めて。

ふと、其の目元に触れさせるは、柔い口付け。
幼子を甘やかす様にも見える其の感触と共に、其の体躯を
――ぎゅう、と、力強く抱き締めては。)

――――……必要だと思うのなら、覚えれば良いだけの事だ。
そうだね…まずは、「挑戦する」と言う事を覚えるのが良さそうだ。
さて…、……では、何れにしても一度、部屋に戻ろう。
急ぐ必要は無い…魂が、其の身体の変化に十分馴染んでからでも、ね。

(すぅ、と、暗闇の中に足を踏み入れる刹那、娘へと告げるんだろう。
闇を抜ければ、再び、共に彼女へと宛がっていた部屋の中へと戻る事に為る筈
此処へと、始めにつれて来た時の様に。 其の身を、ゆっくりと寝台の上に押し倒して行くのだ

――但し、今度は休ませる為にではなく。 ……愛でる為に)。

リュシー > (あふれて、こぼれて―――堕ちて、しまう。

崩れ落ちそうな身体を彼の腕に委ねるのは、ひどく自然なことのように思えた。
きっとそれは己が、彼に「創られた」雌であるからだ。
不可逆的変化は完成した、けれど、心と身体の齟齬を繋ぎ止めるには、
まだ、時間が必要だということか。

濃密な雌の香りを放ちながら、それでも彼の腕に抱きかかえられた己の顔には、
幼子のような安堵のいろが滲んでいる。
碧い瞳は瞬きのたびに、ぽろぽろと涙をこぼすけれど―――)

………や、っぱり……お父さん、みたいなこと、言うん、だね。
父上には、そんなこと……言われたこと、ないけど、さ……、

(あるいはずっと幼いころになら―――言われていて、忘れてしまっただけだろうか。
わからないけれど、その言葉も男の温もりも、こそばゆくて、心地良くて、

―――――どこかへ、ヒトならざる者の手段をもって連れ去られようとしているのは感じたが、
もう、逃れようとも、抗おうとも思えなかった。
触れるばかりのくちづけに、とろりと瞼を降ろして。)

挑戦、とか……暑苦しいの、苦手、だったなぁ……。
でも、………うん、いいよ……。
いま……この、からだ、なんとか、してくれる、なら……、

(明日、この疼きが少しでも鎮まっていたなら、そのときはなにか、
新しいことを始めてもいい。
「挑戦」を先延ばしにするのは、生来の怠惰さ、ゆえではなく―――

いまは、ほんとうに限界だと思ったのだ。
抜け出してきたばかりの部屋へ連れ戻された己が、どんな夜を過ごすことになるか、
―――知るものは己自身と、創造主であるこの男だけ、だ。)

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」からリュシーさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」からルヴィエラさんが去りました。