2017/06/24 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にレアさんが現れました。
■レア > ハイブラゼール内に存在する無数の賭博施設の中で入場料が必要なプライベートカジノを設けているところは決して少なくはない。
観光客から冒険者、はたまた貴族まで様々な者が訪れるこの街においてカジノへのニーズも当然幅広く存在する。
より静かに落ち着いてギャンブルを楽しみたい、より高レートの賭けを行いたいetc…
それらに応えるかのように多くのカジノが様々なコンセプトを元に有料区画を設置している。
しかし、ここ程風変わりなカジノはこの街でもあまりないだろう、とバーカウンターに座り、フロアを見渡しながら女商人は思考していた。
■レア > 見豪華に装飾が施され、点在するようにギャンブルを行う為のテーブル、観覧席、そして見世物用の舞台が設置されたフロアには綺麗に着飾った貴族や落ち着いた格好の冒険者達が各々楽しんでいる。
中には仮面を被ったり、なんらかの魔導具
で見た目や性別を隠蔽してる物も見られるがこのカジノにおいてそれは些細なものだらう。
異質なのは賭けられているものだ。トランプもダイスもルーレットも勝ち負けでやり取りされているのはチップではない。
宝石、魔導具、武器、奴隷、身体…。
金のやり取りのスリルに物足りなくなったとある貴族のオーナーが自分の為に作ったプライベートカジノ。それは金以外の物を賭けたギャンブルであって。
■レア > 「本当…いい趣味してるわね…」
程々に酒が入り熱の篭った表情で呆れたように女商人は呟いた。
その視線の先…見世物舞台の脇には首からプレートを下げられた者達が一列に並んでいる。
身なりも性別も年齢も多様な彼らは賭けの商品である奴隷達だ。チップとして一緒に連れて来られたもの、はたまたスリルを求めすぎた挙句このカジノで全てを失い、その並びに加えさせられた者まで…
彼らは賭けの勝者の戦利品としてステージに立たされたり、引き取られて行く。
■レア > 「さて…と、そろそろ私も動きましょうか」
小さく独り言を呟くと中途半端に残っていたカクテルを一息で飲み干しゆったりと席を立つ。
ありとあらゆる物が賭けられているこの場でも女魔導商の狙いは魔導具だけであった。
掘り出し物でも保持している者はいないかとテーブルからテーブルへ渡り歩き、賭けの様子を観覧していく。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」からレアさんが去りました。