2017/06/04 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にアルテアさんが現れました。
■アルテア > 湾港都市ダイラスはハイブラゼール。夜でも昼の様に眩いその街の中でも比較的上等とされるカジノ。その一角に隣接されたバーカウンターに女の姿はあった。
夜も更け、金銭を掛けた賭博から他のものを賭け、貪る者が増えて来るカジノの中、白熱するオーディエンス達に交じることも無く、物憂げな様子で時折グラスを傾け、傍らに置かれた砂糖菓子を摘む。
「はぁ…」
グラスの中身を半分程減らしたあたりでアルテアは無意識に吐息を漏らす。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にダグラスさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」からダグラスさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にグスタフさんが現れました。
■アルテア > ――どうしてカジノなんかに来てしまったよだろうか。
破滅に陥る男も恥辱に狂う女も今の自分が酒の肴にするには少々エグ味が強過ぎる。増してや一人で静かに飲むのであればこんな堅苦しい格好も必要でないし、それに適した店であればこの界隈だけでも両手に余る程知っている。
「……はぁ……」
にも関わらず、アルテアの無意識は自然とこのカジノへと足を向けた。この欲望と狂気が全てのこの空間へ。
「……逃れられない、とでも言いたいのかしらね」
小さく鼻を鳴らして笑うと残った酒を全て飲み干して。
■グスタフ > 「なんだ、不景気な顔をしてるな?」
酒を片手に声を掛けたのは大柄な男だ。
知った顔を見て声をかけたようだった。
空になったグラスにつぎ足しながら。
「……」
独りごとは聞かなかった風にして。横に居座る。
同じものを見ようと視線を追って。
■アルテア > これを飲んだらカジノを去り別の場所で飲み直そうなどと頭を巡らせ、いざグラスを空にして椅子から立ち上がらんと意を決した瞬間、威勢の良い声と共にグラスに酒が注がれた。
「……あら、どうも」
余りに絶妙なタイミングであった為思わず胡乱な表情を声の発生源へと向けるが険しい顔付きを直ぐに解き、再びグラスを口へと運びはじめて
■グスタフ > 「……おっと、怪しいものじゃない。グスタフという。
いや、かのギルドマスターがこんなところにいるとは思わなくて。つい」
片目を瞑って騎士章を見せながら、浮かべる笑みは控えめにしても豪快だった。
とはいえ、声音は低く抑えて酒を煽る。
「……何を見てたのかな、と思ってね。この狂乱か、それ以外か」
視線を探ってみた先を観察したが、男には大した光景とは思わなかったらしい。
いつもの夜だ。ため息をつくなら、見えないなにかを探らなければならない。
■アルテア > 「グスタフさん、ね。私の事を知ってるみたいで光栄よ」
焼けた肌に色の抜けた髪、厚手の服の上からでも分かる隆々とした肉体に時折見える傷跡。見せられた騎士章も合わせ、眼前の大男が手練であるのは容易に想像が出来た。
「大したことないわ、この狂乱を見てちょっとね」
そうぼやかしたアルテアの視線の先には1つのテーブルが見える。一対一の卓で掛け合いをする男女。既に男性が女性の持ち分を殆ど吸い上げ、金銭の賭けから魔術制約を用いた淫術と隷属の行使を掛けたものへと発展していて、その回りに人だかりが作られつつある。