2016/11/18 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にセイバーさんが現れました。
■セイバー > 正直潮の香りは苦手ではあるし、まだ魔法もまとわせられない未熟な金属生命体には酷く辛い土地柄になる潮風豊な港湾都市。
其処に今宵は酒樽くらいの体積の丸みを帯びた身体をもったスライムに良く似てはいるが全く違う魔法生物が彷徨っていた。
歓楽街のあちらこちらに輝く明かりに水飴色の身体はキラキラ輝き目立つ事限りなし、なのだが、どうも酒に溺れた人間や欲望に憑かれた人間には興味をもたれないらしく、影から影へ這いずりアチラコチラと移動をしながら、使い手となるべき実力の持ち主をあてどなく街を移動する。
(――……失敗したかもしれなナイ。)
心の中ではそう思ったが、来てしまったので今更何も得るモノ無く別の場所に行くのも嫌なので、透明な身体の中に浮かばせた視覚を持つ球体をうろうろさせ、己に相応しい愚痴りながら続けていた。
港湾都市であれば様々な人間が行き来しよう。
そうすればその中には剣士や戦士、騎士や魔法使いなど様々な職業の人間がいる筈。
その中で自分の姿に怯えぬだけの勇気と振るうだけの理由と願望を持つものはきっといる筈……。