2016/10/12 のログ
ルヴィエラ > ――――……それもまたひとつ、かも知れないねぇ。
ただ…ほんの少しだけ、危うい賭けに出てみるのも…偶には悪くないモノさ。

……そう、それこそ悪魔の誘惑かも知れないが、ね?

(――きっと、女の勘は間違っていない。
悪魔、と、其の単語を向けられたならば、より一層愉しげに笑みを深めて
其の目元に触れさせる指先を、女の頬へと滑らせ添わせては
また、僅かに互いの距離を縮めて行く――其の合間に、例え女の手にしたグラスが
自らの衣服を葡萄色に濡ら染めようとも、まるで構う事無く。

まだ僅かに中身の残る自らのグラスを、傍のテーブルへと静かに置いては
開いた片腕を、女の腰裏へと廻して滑らせ、叶うならば、其の体躯を僅かに抱き寄せて)

――――……日が昇るまで。
……気紛れに、悪魔へと勾引かされて見るのは、如何かな?

(そんな、戯言の様な誘惑と共に
最後の僅かな距離を詰めては――女の唇を、口付けに重ね、柔く、奪おうとするだろう
僅かに香る葡萄酒と、其れとは異なる、微かな甘さを伴いながら
けれど、其の一線を拒むなら、きっと、押し遣る事は出来る筈、か
誘惑と甘言に乗り、賭けるも賭けぬも、全ては女の選択次第なのだから)。

リンジー > 意識の奥底に、彼が人ならざる者ならば零れ落ちる葡萄酒を霧散させるでも、
時間が止まったように雫の形を保つでも、そうして魔の片鱗を
見せてくれるのではないかと期待があったようだ。
その期待は外れた―――と言うべきなのか、別の方向で魔を視ることになったのか。
己の腹部が彼の腰に柔らかくぶつかった。

あぁ、と後悔する。
シャツに染みた葡萄色が己のワンピースにも移ったからだ。
澄まして見えて、勝手な女なのである。

「……―――――。」

何か発するより先に、唇が重なる。
存外、簡単に奪えたはずだ。
なにせ此処は非日常。それに酔った男女は相応に羽目を外しやすい。
睫毛俯きがちに開いたままの瞳が彼を見つめる。
口唇は閉じているものの、拒絶していないせいか薄く隙間が作られ、女の吐息が男の唇を擽る。
―――――そうして、彼の顎を指先で押しやろう。
引いた紅が僅かだが、崩れている。

「ごめんなさい。シャツ、汚してしまいましたね。
 ……魔の方というのは、暑さ寒さは人間と同様なのでしょうか…。」

本当に悪魔なのかは重要ではない。
実の無い謝罪と質問とも独り言ともとれる呟きを零しながら、冷たい両手の指先が
相手のシャツのボタンを上から外そう、と。

ルヴィエラ > (密やかに彼女の期待へと応える事は出来なかったらしい
ただ――葡萄酒に濡れる事を、然程厭う感覚が無かったのは確か
己が悪戯を留める理由には、少々弱かっただけの事
僅かに女の衣服へも、香りは移ってしまったやも知れぬ
賭場の熱気とは掛け離れた、夜気に包まれたこの場所で
微かな芳香は、普通よりも、鋭敏に空気を香らせ
そして風に、立ち消えて行く)

――――――――――――…………………。

(口付けを、直ぐに解きはしない。
ただ触れ合い、重ね合う其の口付け其の物を愉しんでは
女の指先が諌める頃に、存外素直に、解放した事だろう
離れ間際、微かに互いの吐息が交われば、其れこそ微かな酒精を感じられるやも知れず

……そっと、其の額へと、啄ばむような口付けを一度だけ
胸元へ、女の指先が触れるならば、外されて行くシャツの止め具を咎めもせずに)

…………感覚は所有するが、人間と同じか如何かは…比較した事がないね。
まぁ、多少冷えた所で…病に伏す、何て事には為らないだろうから。

(其の辺りは…余り、気に留めなくていいのだ、と
微笑を崩す事無く伝える声が、女の鼓膜を震わせる
腰元へと添う掌が、柔く女のくびれの輪郭を辿る様に指を添えるなら
ふと、其の刹那――女の下胎、そして其の胎奥へと、一寸した悪戯を仕掛けよう
僅かづつ、魔力を分け与えるかに注ぎ込んで行くのだ
まるで、ゆったりと、揺り籠に眠る何かを、揺り起こして行く様に)。

リンジー > 湿ったシャツを緩めるにつれて男の肌は露わとなっていくのだろう。
衣服と素肌の間を掠めるように、夜風は吹き抜ける。
少し前の季節ならばかえって心地いい風も、近頃はとんと冷たくなった。
己の吐く息が妙に熱く感じるほど、体温は徐々に奪われている。
悪魔(かもしれない)彼を心配している場合では無かった、ような…。

「…まぁ、羨ましいです。見た目にはそう変わりありませんのに。
 この皮膚の下、どういう構造になっているのでしょう。
 ―――――…胸は…ありませんね。」

締めつけて膨らみを抑えていたわけではないようだ。
男か女か、それすら怪しかった相手の奥底を覗くべく、
一つ一つ紐解いていく感覚でシャツを剥がしていこう。
意外にもそこにあったのは鍛錬されている身体つきだった。
臥せることはないと聞いたし、上半身の布は全て取り去ってしまおうとする途中、
下腹への微かな違和感に相手を見上げた。
気のせいだろうか、――――しかし相手の物言いから魔と称したのも同じこと。
女の理解の範疇を越えていても、不思議は無い。流石に訝しげな表情だった。

「何か…されてます?」

ルヴィエラ > (肌を夜風が触れるなら、当然其れを冷たいと感じる
けれど、所詮己が身体は人間の其れとは創りが異なる
逆に言うならば、此れだけの夜気に素肌を晒されていても尚
奪われている筈の体温は変わらず其処に在り、暖かなまま
触れれば、女へと分け与えるには十分なほど、か。)

―――――見た儘の通り、身体の造りは男だからね…残念だったかな?
ふふ、疑問には出来る限り答えて上げたい性質では在るんだが…
流石に、人体実験の類は勘弁して貰いたい所だ、ね…。

(――そんな戯言を唇から紡ぎながら――ふと、女が違和感を伝えて来るのに
一寸瞳を瞬かせ、それから、ふ、と口端に弧を描いて――ひとつ、知る
この女が、思ったよりも敏い感覚を持っているのだ、と言う事に
女がシャツを取り除こうとするならば、己は抵抗する事もなく
其の布地全てを脱ぎ然る事だろう
ただ、其の代わりに。 己もまた、注ぎ込む魔力に隠匿の属性を忍ばせ
先刻よりも、僅か注ぎ込む魔力の強さを増して仕舞おう

何をされているのか、感知することはきっと、難しくなった、筈
けれど、其れとは別に、絶え間なく其れを続け、繰り返せば
然程間を置かずして、女の、女自身の身体の変化として体感出来る、か

――子宮と、其の両翼の。 微かな、疼きとして)。

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” カジノ」からリンジーさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” カジノ」からルヴィエラさんが去りました。