2016/06/27 のログ
アリア > 「うちの好き嫌いと勝負は別物や、ごっちゃにせんといてや?
正々堂々の勝負に泥を塗るような真似しくさる訳ないやろ?」

気に入らない事を言えば、気が短いのと勘違いされたみたいだ。
そんな事はどうでもいい、今は勝負に集中する事に決める。
お嬢ちゃんが条件を満たす言葉を紡げば、その瞬間から目に見えぬ力が二人を覆う。
それが何かは分からない、効果は勝負へのあらゆる妨害行為が出来なくなるものだが。
それを感じれば、手にしたサイコロを二つとも手渡した。

「後は落とせばええ、うちは後で落とすから先に落とし」

この勝負に知識も経験もいらない。ただ、サイコロの目の合計を数えれる事と奇数と偶数の意味を知っていればいいだけだ。
早く落とせと言うかのように、とんとんとテーブルを小突いた。

アシュレイ > 「なんでそんなに食ってかかるのかわからないけど、とりあえず勝負はさせてもらいます。」
二人の間に広がる力を直感で感知した。
なるほど、これがイカサマを封じる力なのだろうかと。

受け取ったサイコロを手に取ると、すぐさまテーブルへと落とした。

「偶数と、長年のカンが告げておりますわ。」
産まれて一年の娘はドヤアっとでも言いたげな顔をする。
[2d6→3+6=9]
アシュレイ > 「あらら、奇数ですの…。」
思わぬ結果にしょんぼりと。
すぐさまテーブルに置いたサイコロ集めて。

「次は貴女ですわ。 どうか外れて下さいまし。」

アリア > 「仰山金を持ってる連中には分からん事や。
そうされたくないなら、もうちーと言葉を考えや?」

言葉をかけつつ、お嬢ちゃんがサイコロを振るのをじっと見詰める。
結果は…はずれた。
とはいっても、まだ自分の番がある、油断は出来ない。

「ほな、うちは奇数にしとこか!」

集められたサイコロを手に取れば、今度はこちらがテーブルへとサイコロを落とす。
[2d6→2+4=6]
アリア > 落ちたサイコロの目は…はずした。
お互いにはずれ、勝負は最後のお互いの一振りとなった。
サイコロを今度は自分が集めれば、もう一度振るように手を離す。

「後は、お互いの振り目の大きさ勝負やな。
大きい方が勝ち、好きに振りや」

アシュレイ > 「これで12が出れば私の勝ちですわね。」
再度サイコロを受け取る。
一回目の勝負は引き分けであった。

次はどうなるか。

思わず手に汗が滲む。
[2d6→3+6=9]
アシュレイ > 「また9ですわ。」
テーブルに落ちたサイコロを集め、相手に手渡す。

「6辺りをもう一度引いて頂けると助かるのですけど。」

アリア > 大小の勝負、出目は9だった。期待値より少し高い。
となると、9以上を出さないと負けるという不利な状況だ。
だが、この不利な状況、面白く感じるもので。
ビギナーズラックというものを、つくづく面倒に思った。

「これで終い、どうや…!?」

受け取ったサイコロを、再びテーブルへと落とした。
[2d6→1+1=2]
アリア > テーブルに転がったサイコロは、見事に二つの赤い点を示していた。
どうやら、今回の運は相手に傾いたらしい。

「あっちゃー…あかんか、負けてもうた」

ふぅ、と溜息をつきながら、テーブルの上のサイコロを回収する。
結果は結果だ、自分はそれを素直に受け入れるだけ。
しゃーないな、と手にしていた金の詰まった袋をお嬢ちゃんの足元に放っておいた。

アシュレイ > 「やったーーー! 勝ちましたわ!!」
両手を天井へ向け、飛び跳ねる娘。
初めてのギャンブラーとの勝負に勝ったことが余程嬉しいようだ。

「では、これは遠慮なく頂きますわね。」
足元に飛んできた金貨袋を持ち上げると、次の瞬間消え去ってしまう。
魔法で店の倉庫に飛ばしたのだ。

「所で、貴女今日の宿はどうしますの? 先ほどのが全財産でしたら止まる所もないんじゃありませんの?」
金を受け取り、はしゃいでいたが今度は別の事が頭をよぎる。
相手は手持ちの全てを失ったのだ。 これからどうするのだろうかと、首を傾げる。

アリア > ギャンブラーたるもの、決まった勝敗に拘りは見せない。
金を持っている相手に更なる金を与えるのは気に入らないが、それをとやかく言うつもりもない。
今回あった資金は0になったのだから、後はもう宿に戻るしかないだろう。

「構へんよ、遠慮も何もその金は自分のものやからな」

あっさりと失った資金の事は切り捨て、次へと考えを移す。
宿に戻れば荷物がある、売れば幾許かの足しにはなる。
それをまた元手にして取り戻せば良いだろうと。
重くは考えない、そんな楽観主義者なのだ。

「うちの事は気にせんでええよ、まだ余力は残してある。
とってある宿に荷物があるし、どうにかなるやろ。
今日のところは撤収やな、また機会あったら楽しもや」

前もって宿を取っておいて良かったと、思わざるを得ない。
もし来た足でそのままここに来ていたら、本当に無一文になっていたのだから。
これからの問いには、そのままを伝えて返す。
心配させたままってのも気分は悪い、それが例え自分を負かした相手でも。
くるりとカジノの出口へと足を向ければ、手を振って立ち去ろうとするだろう。

アシュレイ > 「そう、でも次はお金以外にしましょうか。
勝ってもあまり面白くありませんわね。」
大金ではあるが、あまり受け取っても面白くなかった。
それなら今度は別の物を賭けてみようかと、相手の身体を眺めつつ考える。

「そう、ならいいのですが。
私、シンビジューム商会のアシュレイと申します。
面白いものをお持ちでしたら高く買い取らせて頂きますのでご相談を。」
ドレスの端を摘まむと深々と一礼する。

手を振られると、こちらも小さく手を振ってこたえる。

娘はもうしばらくここで遊んで帰るようだ。
運の調子もよいことだし、荒稼ぎ出来るかもしれない。

坊ちゃんを見送りに行った護衛が戻ってくるのを待ってから奥の方へと向かうだろう。

アリア > 「素人さんがあんま調子に乗ると痛い目見るで?
今のはほんまに運だけが左右するものだからビギナーズラックも通用したんや、忘れるんやない」

カジノの世界は、素人が考える程に甘い世界ではない。
それだけはぴしりと言っておいた。
金では満足していない様子は感じている、金持ちなのだ、それは当たり前だ。

「うちはアリア、さっきも言うたけどギャンブラーや。
一応は手品もするけど、そっちは気にしんといてな?
面白い物…ま、それはうちには期待せんといて」

ダンジョン探索とか、そんな冒険者みたいな真似は出来ない。
ゆえに、珍しい物を手に入れる機会というものはないだろう。
そのまま、後はカジノを出て宿に戻るのであった。

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” カジノ」からアリアさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” カジノ」からアシュレイさんが去りました。