港湾都市ダイラスの名物ともいえる大歓楽街。
「至福の島」という意味を持つハイブラゼールがこの歓楽街の名前である。
元々は小規模な酒場やカジノの集まる場所だったが、ダイラスの街が大きくなるにつれ、この場所にも多くの人間がやってくるようになった。
一種の複合施設であり、幾つかの建物が合わさって一つの建築物となっている。
その中には酒場、カジノ、さらにはいかがわしい劇場なども設けられ、ある種の不夜城となっている。
闇が深い部分もあり、娼館や性的なサービスを提供する風呂屋などもこの建築物の中に収められている。
そこで働く者たちは様々な事情でここにいる。
カジノなどで負け、身ぐるみをはがされるような者、借金のためにここで働かされる者なども珍しくはない。
それでも、人が絶えないのは、皆一攫千金の夢を捨てられないためである。
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参加者(0):ROM(1)
Time:00:01:44 更新
ご案内:「港湾都市ダイラス 祭囃子」から八蛟さんが去りました。
■八蛟 >
夏の風物詩
水場 星宙 活気
いくつもあるものの、端の村々とは違い都心たる場所はいつでも賑わいがある
日差しの中では億劫な、女の寝床すら欲しない気持ち
しかし雨の多い時期を過ぎれば空気はカラリとしながら、肌に感じるそれに湿度はない。
日差しは強くてもむしろ涼やかさを感じる始末だろうか。
故に夜となればより、足取りは軽い。
ハイブラゼールの賑わいもながら、昼の気怠さを拭うように金の流れを増やすような
幾つもの屋台や遊戯事が連なる目貫通りがそこにはあった。
軽装や王都の有名な木造宿で見られがちな衣に袖を通し、割いた竹に紙を貼りつけた扇ぐ団扇一枚
帯に差して出歩く者らを眺めつつ、鬼は祭り事の空気の中にいるだけで、充分楽しめているらしい。
鬼の周囲には呑み比べでも仕掛けたのか
腰を下ろしやすい石段差 丈夫のような良い体格の男も女も数人酔いつぶれている。
鼾をかいて寝ているそれを見ながら、鬼はカラカラと笑いつつ手元の盃
皿のような黒いそれに注がれた澄まし酒を、一息で飲み干す喉の動き
顎に一筋酒を垂らしながら、体に見合った呑みっぷりは簡単に五臓六腑へと浸透していくだろうか。
「―――フハァ こうもぬるくちゃ熱くて仕方ないね。」
太い鬼歯 赤い舌 酒で熱くなった臓腑は白い吐息をふはぁと吐き出しながら、楽しく過ごしている様子。
井戸で冷やした酒はこういった時極上ながら、逆に生ぬるいと酒の熱が良く目立つ
喉を通り過ぎてカッとくるあの熱が如実にくるよう。
鬼はつぶれるほど酔うにはそれ相応な酒がいる。
だがこの熱で火照りやすいのは、仕方がない。
ご案内:「港湾都市ダイラス 祭囃子」に八蛟さんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」からエリーシアさんが去りました。
■エリーシア > 自分の店の繁盛の為には常に勉強は必要。
そう考えては偶にはと他のカジノに顔を出して店内の様子を観察する。
自分が経営するカジノとは規模やサービスも違うのだが学ぶところは多いはず。
そう考えて足を運んでみたわけであるが…。
「これは正直……参考にならない」
確かにカジノではあるのだが、ゲームよりも性行為をメインに押しているような内容には引いてしまい。
確かに自分お店でも借金でバニーガールをやらせたりはするが、この店のように舞台で乱交騒ぎをやることは先ず無い。
その他にもカジノと言うより娼館と言った方が良いサービスの多さに笑みも引っ込み。
これはじっくりと観察するだけ無駄、早く眺めて帰ろうとポーカーなどを眺めるようにして店内を歩いて。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にエリーシアさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」からビーンさんが去りました。
■ビーン > 綺麗な女性や、おじさま達にかわいがられながらも、仕事をし、誘いにはひらりと交わしていたずらな笑みを向けたり、舌を出してからかってみたり。
爛漫な笑みを振りまいていく。
■ビーン > カジノの中を颯爽と歩く一人の男の娘。
脚に酒を運んだり、躊躇っている客の背中を押したり、勝っている客をさらに煽ったりしながら、きらびやかななホールの雰囲気を楽しんでいる。
その姿に普段のおどおどとした少年の姿はなく、むしろ自信に満ち溢れきらきらと輝いている。
女装をしているせいか普段の自分ができないことをしているえも言えぬ楽しさと、女の子の格好をしているという背徳感がちりちりと神経や脳、心を焙り、少年の艶やかさを増している。
今いる店はキャストへの無理やりの手出しは基本的に禁止だが、なんだかんだと、なし崩しにしたり、交渉をしたり、オプションの媚薬を持った飲み物を飲ませたりすれば、店だけではなく併設の宿の褥まで連れていける。
そんなお店である。
ゲームは基本的なカードや、キャストを相手にした勝負などさまざまである。
様々な者たちの欲望を隠しながらも、歓楽街のきらびやかな明かりや酒、かけ事、売春にクスリと、非日常が客もキャストも狂わせていく。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にビーンさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」からシシィさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」からレベリオさんが去りました。
■シシィ > 「───まあ、社交の招待状が引きも切らないことは存じていますよ?」
穏やかに、冗談めかした言葉に対して笑みを浮かべる。
差し込まれる毒がその量を増しつつあることを知る由もないが──。
ただ今宵は飲みすぎてしまったのだと自戒の念を抱いていた。
抱いて、そうして理性的に行動できる程度の経験は積んでいたというのに。
何故、と理由を知らない以上は思うほかない。
いうべきでない言葉を紡いでしまったところで、もう戻れはしないのだと差し出された手に視線を向けて。
スツールを降りる足元はまだ確かだ。
そうして差し出された手に、女は自身の手を重ねて───。
■レベリオ > 「もちろんだとも。
何、ご存知の通り――暇を持て余している身だ。」
紡ぎ出す言葉も、彼女の思考にどこまで届くだろうか。
冗談めかした言葉の響きの狭間に潜んだ毒。
赤い瞳が齎す毒は、どこまで浸透したか。
彼が口にして、飲み干した蒸留酒よりずっと強く
彼女が唇を濡らした果汁割よりもずっと甘い毒。
明晰に、明朗に返される言葉の間が開く。
そして、暇を乞う言葉はまだ礼節を装ってはいるが――
その思考に霞みがかかりはじめているのはわかる。
置かれる代金とチップが正確なのは称賛に値するだろう。
けれど――もう囚われている。捕らえている。
「そうだな。その方が良いだろう。」
首肯して、自分も代金と少し多めのチップを置く。
そして、次いだ言葉。普段の彼女ならば決して口にしないだろうそれ。
けれど――紡ぎ出された、紡ぎ出させたそれを拒絶する筈もなく。
「―――喜んで。」
あくまでも、紳士としての仮面はほんの僅かにずらすだけ。
スツールから降りれば、控えめに手を差し伸べる。
彼女がその手を取ってしまえば、あとは歩き出すだけだろう――。
■シシィ > 少し癖はあるが、柔らかさとしなやかさを備えた髪は、する、と指の間をすり抜ける。
梳られるくすぐったさに僅かに目を伏せる。
ささやかな触れ合いは、こんな街では控えめに過ぎるようにすら映るのかもしれない。
「そうなさいますか?予定が合うようでしたら是非」
誘い言葉に、受ける言葉。
実際の予定のすり合わせはともかくも、そうやってともに楽しんでくれる姿勢がうれしく思うし──。
何より彼とともに一緒であれば訪れる場所の選択肢が増えるのは事実だった。
添えられた言葉が、それを加味してのものだということも十分理解しているから、気遣いに対しての礼を告げて。
「そういう、わけにもいきませんでしょう…?私は持たざるものですから問題はないのですが」
己の名については特に否もないし、彼はそうできる身だ。
────若干思考に間が生まれるのに、己の酩酊を感じて眉宇を寄せた。
だから彼の言葉にはやや間をおいて、静かに首肯を返すことになった。
噓をついても仕方がない、とグラスから手を放して────。
「え、え。……ですのでそろそろお暇致したく──」
礼儀正しく、暇の言葉を紡ぐ。
きちんと言葉はまだ紡げているだろうか、と少し不安になりながらも言葉を発した。
テーブルにそれまでの代金とチップを置いて。
ふつ、と熱を帯びてゆく感覚が少し強くなったようにも感じながら。
「………、………あ」
普段であれば、おそらくはそつなく断りの言葉を伝え、辞去するだろうし、今もそうするべきだろうとはわかるのだ。
ただ、何故か──釣り込まれるように頷いてしまっていた。
「………お手数でなければ、よろしくお願いいたします」
紳士な相手は断らないだろう。だから甘えないようにするのもこちらの義務のはずなのだけれど。