2021/08/01 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にタマモさんが現れました。
■タマモ > 港湾都市ダイラス、アケローン闘技場。
今日もまた、何かしら試合が行われている。
純粋に商品や賞金の懸けられたもの、力と力のぶつかり合いを行う、そんな真っ当な試合。
陥れられた現状を打破する為や、己を懸けたりして行う、そうでない試合。
そんな闘技場、今回の試合は、後者。
己としては、そんな境遇での参加だ、可哀想とも思う訳だが。
まぁ、ここに立ってしまったのだから、仕方無い、そんな諦めも必要だと思う。
勝つも負けるも、愉しむ己ではあるものの。
今回の試合は、何と無く負ける気分ではない。
「………ふむ、なかなかに、面白いものじゃろう?
本来は、直接に魂を刻む刃なれど、使い方次第では…こうなる訳じゃな、うむ」
珍しく、少女は持参した刀を手にしていた。
ゆらゆらと、その切っ先を揺らしながら、目の前の相手を見詰めている。
一見、魔力も何も感じられない普通の刀だ。
しかし、その刃は装備を、衣服をすり抜け、肉体を薙ぐ。
だが、その肉体を斬り裂かず、代わりに与えるのは…
その部分から引き起こされる、快楽。
説明した通り、本来は、魂のみを斬る刃だが。
それに少々力を加え、そんな異質な獲物と化したのだ。
回避しかない、その刃。
使い手である少女は、達人の域に達している。
しかも、それをただ回避すれど、追撃で打ち込まれる体術にさえ、そんな力が宿されていた。
相手からすれば、堪ったものではない。
何度刃が薙いだのか、何度打撃で打たれたのか。
そんな言葉を向ける相手は、もはや、まともに戦える状態でもないだろう。
■タマモ > 「ふふ…いつもならば、こんなものを使わず、愉しむところではあるが。
そこは、あれじゃ、気紛れと言うものでな?
まぁ…諦めろ?」
ゆっくりと、揺らす刃が水平に、切っ先が相手へと向けられ。
その柄に、もう片方の手が添えられ、構える。
俗に言う、霞の構えと呼ばれるものだ。
そのまま、にっこりと笑顔を浮かべれば。
「さぁて、どこまで、気を持たせて居られるか。
しっかりと、試してやるかのぅ」
ゆらり、その身を揺らしながら、そんな相手へと近付き。
…その後は、一方的な攻め立てが始まるのだった。
もちろん、試合の勝者となる少女は。
勝者の受け取る報酬を受け取り、ほくほく顔で帰るのだ。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」からタマモさんが去りました。