2021/03/26 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場 控室」にグレンダさんが現れました。
グレンダ > 日中の喧騒がは日が落ちる共に落ち着き、一度は静かになったコロシアム。普段であれば観客はそのままハイブラゼールへ足を向け再び日が登るまで一旦の静けさを得るはずであったが今日は様子が違った。

派手に魔導照明が焚かれたそこで開催されるのは所謂“夜の闘技大会”
昼に開催されている大会とは文字通り桁違いのファイトマネーが支給されるそれはチーム可、罠使用可、乱入可、イカサマ可、殺害可という常識外れのルールによるもの。
それ故に多くの腕自慢や命知らずが大会にエントリーし、グレンダもまた、舞台脇に設置された半地下の控室で参加者の一人として自らの手番を待っていた。


「あーっ、ありゃもうダメだ」


自らの得物の確認をしている最中、そんな声が漏れ出るのを聞いて顔を上げればその
近くにいた男が試合の様子が映された画面を見ている姿が視界に映る。

二人組の女冒険者が魔物と戦っていたはずたが、どうやら二人共舞台のトラップに捕まってしまったらしい。磔にされ、小型のオーガに囲まれる姿を見ればその後どうなるかを想像するのは容易だ。数時間もすれば観客のオークションに掛けられ2度とお互い遭う事など出来ないだろう。

「あーー、だから言わんこっちゃないさね……」

画面越しに繰り広げられる惨状に溜息を付くものの、そこに深い憐れみ等はない。ここではよくあること、そう考えながらグレンダは再び得物の刀身へと視線を落とした。

ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場 控室」からグレンダさんが去りました。