2021/03/08 のログ
■ラファル > 武器とは違い、素手というのは簡単なものだ。
振り回せばそれが凶器となるものだし、間合いが近ければその分威力を増す。リーチに劣れど、接近戦でいうなら、手数が違う。
殴ってミスをしても、リカバリーは容易で、速度重視の幼女からすれば、彼の移動の間に、攻撃態勢を整える事自体は、不可能ではない。
しかし、出来るのと、するのは違う。
彼に対しての敵意はないし、殺し合いの場でもない、純粋な技術の見せあいの場であれば、彼の動きに感心したなら、それは幼女の中では負けを認めて良い。
勝つ事よりも、学ぶこと、この場所では幼女は其処を優先する。
「にひ、じゃあ、色々決まったらよろしくね。でも、ドレスはダメだよ?服はやだから。」
何言ってるかわからないと思うだろう、人の感覚でいえば、服は着るもので。
舞踏会にはドレスで行くものだ、だが、幼女はドラゴンであり、他の姉妹や血族に比べて、本来の竜に近い性質。
今、半裸の状態でさえ、ギリギリ許容できるレベルで服を着ている、と宣うレベルだ。
しかし、言わねばならぬ、野生児に服着せんな、と。
「――――ぎゃぁぁっ!?」
いいきっかけだから、死なないと判るから、敢えて逆鱗へのダメージを受けてみたかった。
その興味も有ったのだけど、思った以上、想像以上だった、手加減を願ったはずなのに、そして、上手く彼は手加減してくれたのに。
全身に走り回る痛みは焼け付くようで、あ、ダメだと、本能が叫ぶレベルだった。
だから、余裕もへったくれもない、獣の様なぎゃぁぁ、と悲鳴を上げて、幼女はぶっ倒れる。
演技とかではなく、文字通りに気絶するぐらいに、痛かった。
こんなレベルなのだ、と知れてよかった、と思うべきかどうか、そんな思考すら手放して、幼女は白目をむいてぶっ倒れた。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」からクレス・ローベルクさんが去りました。
■ラファル > 中断致します。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」からラファルさんが去りました。