2020/03/27 のログ
■ヴォルフ > 少年は、同様の鍛錬を左右の腕に剣を持ち、いずれの腕においても己に強いた。利き腕でのみ、武器が振るえるとは限らない。否、むしろいずれか片方の腕のみがが利く、という身体では、闘奴としては生きてはゆけぬ。
これは、教官らにそう言われたからではなく、少年が自ら己に課した枷だった。
右も、左も。同じように鍛錬を課した。
たとえ、傷を負っていようとて。それすら、己の身体の条件の一つとして、折り込み済みで戦えるように…。
■ヴォルフ > そして今宵も。
傷んだ身体をおして鍛錬に勤しんだ少年の身体は熱を放つ。
その熱を、春宵の空へと解き放つようにして、しばし。少年は己の渇望する自由を示すかのような、四角く切り取られた空を見上げるのだった…。
ご案内:「アケローン闘技場 闘奴鍛錬場」からヴォルフさんが去りました。